桜花賞
2002/4/7 阪神競馬場 G1 芝1600m

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レース展望

レース概要
[2回阪神6日 芝1600m 牝・指 定量]
牝馬クラシックの第一弾。以前はスピード決着が目立っていたが、阪神の 改修工事で直線に坂が設けられてからはスピードに加えパワーも要求 される。「魔の桜花賞ペース」と言われる乱ペースにより時折大波乱が 起きる。


過去のレース結果 




2001年プレイバック
1.3倍の断然の1番人気になったテイエムオーシャンが2番手につけて 前半3F35.4秒の緩い流れ。テイエムオーシャンはいつものように 口向きの悪さを見せたが、直線に向くとあっさり抜け出し 後続に3馬身の差をつけて圧勝した。1頭だけ次元の違う走り でG1−2勝目を挙げた。4角16番手から怒涛の追い込みを見せた ムーンライトタンゴが2着に食い込んだ。2番人気のダイワルージュはゲート 入りを嫌がり後方からの競馬になって直線で追い込んだが 3着に敗れた。
過去の予想結果
2000/04/09 桜花賞
2001/04/08 桜花賞
GTレースのポイント
桜花賞のポイント
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過去10年データ分析

本命決着は1回のみ。波乱度高い
1番人気の成績は[4・0・1・5]で1,2人気馬で決着したのは97年の1回のみ。 三桁配当もその年だけで、中穴配当が7回、万馬券が2回とかなり荒れる。 チューリップ賞以外からの3,4着馬がよく穴をあける。
基本的にオープンで4着以内が条件
前走10着に敗れたチアズグレイスが巻き返したが、同馬の場合、敗因が不良馬場 とはっきりしていた。その他は全て4着以内で1頭を除いてオープンに出走して いた。基本的にオープンで4着以内の馬を狙いたい。
チューリップ賞組は当時の人気注目
連対馬のチューリップ賞での成績は[3・3・1・3]と4着以下が3頭いるが、その際の 人気を見ると[6・2・2・0]と全馬が3番人気以内だった。チューリップ賞組は、着順 より当時の人気を注目したい。


コースの特徴
阪神芝1600mは、スタートが2コーナーのポケット地点にあるため、外枠はコースロスが 大きく、特に逃げ先行馬は不利になる。そうかと言って 内枠が有利ではない。外枠からスタートした馬が内に切れ 込んでくるため、ごちゃつきやすく、行き場を失って 手綱を引くことが良く見られる。このコースではいかに スムーズな競馬ができるかを予想することが重要になる。

桜花賞の過去10年で逃げ馬の連対は98年のロンドンブリッジ 1頭で他の馬は3着にも入れず大不振。逆に先行馬は9連対 で実績のある先行馬は堅実に走っている。以前は「魔の 桜花賞ペース」になり追い込み馬が活躍したが、最近は前に 行ったら止まるという意識が働きスローになる傾向。基本的 に先行馬が有利だが、昨年のムーンライトタンゴのように切れ味 のある馬なら届くので注意したい。


1週前調教診断

サクセスビューティ
栗坂で押えきれないほどの手応えで馬なりのままラスト25.2−12.6秒 で駆け上がった。グラマーな馬体は見栄えがするし、馬も自信をつけて いる。好調キープ。
スマイルトゥモロー
南Wで軽めの調教。馬っぷりの良さが目立ち、ここにきて本格化の 兆し。汗をかくタイプなのか発汗が目立つが、フラワーCの前もこうだった ので心配いらないか。あとはテンションを含めどこまでデキをキープできるか。
シュイニンルビー
南Wで軽めの調教。馬体の張り、毛づやも良く、落ち着つきもあって 雰囲気はいい。
キョウワノコイビト
栗坂で一杯に追われてややフラツキ気味だったが最後までしっかり伸 びた。ソエも治まってきたようで前脚の出がスムーズで力強くなってきた。 前走より更に良化。
チャペルコンサート
栗坂で馬なりで軽めの調教。小柄な馬だが馬体を大きく見せ雰囲気 がいい。前脚の出もスムーズで少し力強さも出てきた。顔つきも鋭く なってきたのも好印象。
オースミコスモ
栗CWで2頭併せで強めに追われて6F78.5秒の好タイムを出した。 ラスト14.1秒かかったが、一杯に追わなかっただけで問題なし。 ひと叩きされて馬体が引き締まってきた印象。雰囲気はいい。
ツルマルグラマー
栗坂でモノポライザーと併せて52.1秒の好タイムを出した。前脚に柔軟性 が出てきて休み前より良くなっているが、まだ少し迫力に欠ける 印象。馬体の作りの良さは目立つが若干太め。能力的に上位のものがあるので、 最終調教次第で一気に浮上する可能性はある。
ブライアンズイヴ
栗CWで一杯に追われて伸びやかなフットワークでラスト11.8秒の切れ味 を見せた。もう少し力強さが欲しい気もするが、叩かれながら 調子を上げている。馬体もスッキリしてきたし、馬も走りに前向きに なってきたのがいい。
サンターナズソング
南Wで一杯に追われて6F62.5秒の好タイムを出した。馬場が悪かった ので見た目はそれほど迫力はないが動きはまずまず。一杯に追えた ように体調は良さそう。馬体の張りもいい。
マチカネテマリウタ
栗坂で一杯に追われて、時計は遅いがまっすぐに力強い脚捌きで 登坂してきたところを評価。この馬なりに順調な仕上がり。
ブルーリッジリバー
栗DWで追われたが動きはまずまず。やや馬体をこじんまりと見 せているのが少し気になるが、毛づやも良く体調は良さそうだ。
アローキャリー
栗坂で馬なりでラスト12.1秒の伸び脚を見せた。騎手が押えていたが 馬は走る気満々。馬体がややスッキリし過ぎているのが少し気になる が動きはいい。
タムロチェリー
栗坂で強めに追われて、動くには動いたがやや迫力に欠ける感じ。 馬体がやや寂しく映るのも気になるところ。
シェーンクライト
栗坂で2頭併せで51秒台の好タイムは出したが、ラスト一杯になり全体的 に迫力に欠ける感じ。あまり強調できない。


レース展望
今年の桜花賞はかなりの混戦。少しのファクターで着順が入れ替わり そうだが、週末の天気も微妙で更に難解になそうだ。1番人気は、 岡部騎手の桜花賞制覇と藤沢厩舎のクラシック初制覇がかかるシャイ ニンルビーか。初輸送、初コース、GT独特の厳しい流れなどクリア しなくてはいけないことは多いが、狙い目は十分あるだろう。今回の 予想は、能力はもちろんだが、枠順、展開、馬場などから、最も能力を発揮で きる馬を狙ってみたい。最後まで粘り強く予想していく。


■ ステップレース 

日付レース1着馬2着馬
2002/02/16クイーンCシャイニンルビーオースミバーディー
2002/03/02チューリップ賞ヘルスウォールオースミコスモ
2002/03/10フィリーズレビューサクセスビューティキョウワノコイビト
2002/03/16フラワーCスマイルトゥモローマイネヴィータ



有力馬診断

シャイニンルビー 8
3戦目のクイーンCで重賞制覇し、その後じっくりと順調に乗られて きた。藤沢厩舎所属で調教で一杯に追わないので、体調が見極めにく いところはあるが、太め感もないし、馬体の張り、毛づやも良く、 状態は良さそうだ。まだ全体的にひ弱い感じもしなくもないが、走る 馬独特の身のこなしと雰囲気を持っている。クイーンCは内々を回っ て最後の切れ味を生かした内容はズバ抜けて凄いわけではないが、 この時期の牝馬としては落ち着いているし、騎手の指示通りに反応し て末脚を伸ばしたところは評価できる。新馬戦を勝ったときも最内か ら鋭く伸びたように競馬センスと勝負根性を兼ね備えている。今回も 馬群に入れてゴール前で切れ味を使って少しだけ抜け出すレースにな りそうだ。自信を持って推奨したいところだが、今回は初輸送、初コ ース、G1独特の流れなどの不確定要素があって絶対ではない。あと はこの馬の全体的にまだひ弱い感じというのが、まだ少し引っ掛かっ ている。できれば、パドックを見てから判断したいところ。
サクセスビューティ 7
フィリーズレビューを逃げ切り勝ちし、能力の高いところを見せた。 勝ったときの阪神はAコースで仮柵が外れ芝が絶好の状態だったこと も見方したが、ハイペースで行って逃げ粘ったのだから評価しないと いけないだろう。今回も3週ぶりに仮柵が外れAコースになるだけに 注意したいところだ。元々調教でいい動きを見せていたように能力は かなり高いものを持っている。ただし、今回は距離が200m伸びる のが微妙。フィリーズレビューの後半3Fは11.8−11.3−1 2.8とラストやや失速している。本質的に距離はこなせなくはない が、このあたりをどう判断するかがポイントになる。
ヘルスウォール 7
チューリップ賞を逃げ切り勝ちしたが、当時は調教の動きがイマイチ だったので正直驚かされた。前半3F36.3秒で逃げて後半36. 1秒でまとめて逃げ切り勝ち。内容的に特質できないが、勝ったことを評価 したい。逆に状態がイマイチのヘルスウォールに負けた馬は、どうな のだろうか。はっきり言って疑問だ。ヘルスウォールは、この中間 順調に乗られ、調子は良さそうだ。雑誌の立ち写真はあまりに立派に 見えたので一度は軽視したが、実際はそれほどゴツく見えない。前走 より良くなっている。
スマイルトゥモロー 7
黄梅賞で直線一気、フラワーCでは3コーナー手前からひと捲くり で早め先頭で押し切りと両極端の競馬で2連勝。フラワーCは流れ が遅かったが、黄梅賞で前半3F34.2秒の流れを差し切った実績 を評価したい。430キロとは思えないくらい馬体を大きく見せて いるのがいいが、何よりテンションが上がり易いので、どこまで 平常心でいられるかがポイントになる。中1週でフラワーCを使わ れた後の中2週だけに疲労面も心配。1週前の調教では元気な姿を 見せたが、この時期の牝馬だけに注意したい。
キョウワノコイビト 7
フィリーズレビューで内々の好位を進み、直線でキタサンヒボタン との競い合いを制して2着し出走権を確保した。当時はだいぶソエ が良くなって追い切りの動きも良かったが、この中間さらに脚捌き が力強くなって良化してきている。ソエが出ている状態で紅梅賞、 エルフィンSで差のない競馬をしているように能力は十分通用する。 前走が直線でややもたついただけにきっちり伸びる姿を中々想像で きないところが予想上のネックとなっている。
オースミコスモ 7
阪神JF3着、チューリップ賞2着と差のない競馬をしているが あと一歩足りない。これまでマイル4戦して[2・1・1・0]と 超堅実だが、勝ち切れないところがどうも引っ掛かる。チューリップ 賞は久々でやや掛かったにしても、逃げたヘルスウォールを捕まえ られなかったのはどうだろう。人気になるだけに厳しい評価が必要 だろう。小柄な馬だがパワーがあるので、道悪になるようなら ジリジリ伸びる末脚が武器になりそうだ。
チャペルコンサート 6
エルフィンS1着、チューリップ賞3着と差のない競馬をしている。 馬体は小さいがサンデーサイレンス産駒独特の雰囲気を持った馬で 顔つきなどは惚れ惚れする。クビが高い走法で切れる脚が一瞬しか 使えないのが課題だが、使い方次第では上位に来れる力は持っている。 切れ味で勝負するタイプなので良馬場が条件になる。
ツルマルグラマー 6
阪神JFは大外枠から終始外にもたれる加減で全くいいところがなく 13着に惨敗、続く紅梅賞も見どころなく12着に惨敗した。ただ し、紅梅賞はレース中に挫石があったようなので参考外とすれば、 巻き返しはないものか。久々のファンタジーSで2着したように 万全なら能力は通用するものを持っている。久々で仕上がりがカギ になるが侮れない存在。
ブルーリッジリバー 6
フィリーズレビューは大外から追い込んで4着と上々の走りを見せた。 クビが短く胴が詰まっているので短距離向きに見えるだけに距離延長 はやや疑問。実際、クイーンCでは久々でもそれほど状態が悪いわけ ではなかったのに関わらず12着に敗れている。切れ味タイプなので 重馬場はマイナス。
カネトシディザイア 5
紅梅賞1着が評価され2番人気となったフィリーズレビューは7着 に惨敗。外枠は若干影響したが、レースで河内騎手が目一杯の競馬を させていなかったのが悪い意味で印象的。はっきり言って本番に向け ての試走だった。レース前は勝負気配が感じられたが、陣営のレース 後のコメントを聞いてがっかりさせられた。この時期の3歳馬に楽な 競馬をさせて負けていては馬が走らなくてもいいことを覚えてしまう ことはないだろうか。本番前に余裕を残すのはセオリーといっても、 どうなのだろう。元々馬体は大きい方ではないが、今回は少し萎縮し て見えるだけにやや疑問が残る。

調教診断

サクセスビューティ 8/
栗坂でラスト一杯に追われて、ラスト24.1−11.8秒の 切れ味で併走馬を突き放した。追われてからの反応が抜群で 前走より更に良化している。前脚の捌きも力強く、ほぼ万全の 仕上がり。あとは不利な大外枠をどうこなすかがポイントになる。
ブルーリッジリバー 8/
栗CWで強めに追われて、ラスト11.9秒の切れ味を見せた。 動きに切れが出てきて、デキはかなり上向き。クビを使ったバラ ンスのいいフットワークも目立つ。馬体もフックラした中にも 腹回りに張りが出てきたのが好印象でほぼ万全の仕上がり。 馬体が短距離向きなので、あとは距離をどうこなすかがポイント になる。
ヘルスウォール 7/
栗坂で馬なりで後ろから相手を抜き去る調教。相手と並んで から鋭い伸びを見せて先着した。馬体のゴツさがあるタイプだ が、今回はそんな感じが一切なく、馬体が引き締まり非常に良 く見せている。もう少し前脚の捌きに力強さが出て欲しいが、 これはこの馬の特徴、ここではマイナスしない。前走よりかなり 良化している。
シャイニンルビー 7/
南芝で3頭併せの後ろを1頭で進み、ドロを被りながらも 軽快なフットワークで最後まできっちり伸びた。本番を想定し て前に馬を置いての調教だったが、実にスムーズに進め合格点 が与えられる。かなり軽めの内容だが、馬体はきっちり出来て いるのでこれでいいだろう。前走より若干良化している。
キョウワノコイビト 7/
栗坂で単走で一杯に追われて、ややふらつきながらも軽快な脚捌 きで駆け上がった。脚捌きに力強さ加わり、走りに勢いが出て きたのが好印象。少しやんちゃな感じはあるが、元気一杯といい 方に捉えたい。
スマイルトゥモロー 6→
南Wで単走で馬なり調教。ややテンションが高めで鞍上が抑える のに苦労していたが、前走もそうだったのでここは気にしない。 相変わらず脚捌きは力強く、馬体を大きく見せているが、やや 腹回りがギリギリになってきた印象。輸送もあるので、当日の 馬体重には注意したい。
チャペルコンサート 6/
栗CWで3頭併せの真中を進み、押えきれない手応えで併入した。 弾むようなフットワークはいいが、やはりもう少し迫力が出てきて 欲しい感じ。前走よりはスムーズな走りでデキは上向いている。
ツルマルグラマー 6/
栗坂で馬なりでラスト25.5−12.8秒とまずまずの伸びを 見せた。前脚の捌きに鋭さが出てきたのは好印象。絶好調では ないが、久々でもデキはまずまず。
オースミバーディー 6/
栗Eで単走追い。軽快なフットワークでリズム良く駆け抜けた。 馬体はきっちり出来ており、調子落ちは感じられない。ダート を蹴る捌きが力強いので力のいる馬場は合いそうだ。
カネトシディザイア 6→
栗坂で回転の速いフットワークでラスト24.4−12.0秒の 切れ味を見せた。調子は悪くなさそうだが、やや馬体を小さく見 せパワーに欠けるのが、今回は阪神コースだけにマイナス。
タムロチェリー 6→
栗坂で一杯に追われて併走相手に遅れた。前脚の捌きに力強さ が出てきたところは好感が持てるが、追われてからの反応は やや不満。阪神JFのときは、強気に責めた調教でそれに馬が 応えていたが、今回は余裕が感じられないのがマイナス。
オースミコスモ 6→
栗坂で何とも判断しかねる軽めの調教。一週前に栗CWで一杯に 追われたからと言ってもどうなのだろう。調教からは追えていない のだからややマイナス評価。馬体が少し細く見えるので馬体重には 注意したい。

相馬眼予想

 日曜の朝まで雨が降るという予報が出ており馬場が微妙だが量はそれ ほど降らないようなので悪くてもやや重くらいか。土曜日の1000万 条件の芝1200mで1分8秒1が出ているように見た目より時計が出 ている。多少の雨ならそれほど気にしなくていいかもしれない。少し力のいる馬場 と考えればいいだろう。また阪神は今週から仮柵を外してAコースで内側 の2.5mの芝は絶好までいかないがかなりいい状態。土曜日のレース を見てもそこを通って勝った馬がいたが、少し外目でも伸びている。馬 場のいい内目を通れる馬が有利だが、フィリーズレビューのときのよう に絶対的に有利ということではない。

 今回のひとつのポイントは展開だろう。逃げて好結果を出しているサ クセスビューティは大外の18番枠を引いた。アローキャリーも速いが この馬は同じ山内厩舎で何とか抑えるので、逃げるのはもちろんサクセ スビューティ。2番手以下はアローキャリー、ハイペース指向のサンタ ーナズソング、思い切って行きそうなミスイロンデル。前に行く馬が外 に集中しているので、外から被せるように内に切れ込んで展開で真ん中 の枠はやや窮屈になることもありそうだ。内枠の馬も好ダッシュを決め ないと位置取りが悪くなので最初はある程度行く構えを見せるはずだ。

 チューリップ賞、アネモネS、フィリーズレビュー、フラワーCの 連対馬はアネモネSの2着馬を除いてみな前に行った馬ということから も各陣営の意識は前にある。昨年は前半3F35.4秒だったが、今年 は34秒台前半の早いペースになりそうだ。サクセスビューティが逃げ たフィリーズレビューは、前半3F34.0で直線に向いたときには 既に馬群がバラけていたように今回もスピードのない馬はついて行けな いのでやや縦長の展開になる。連対するには、早いペースでそのまま前 に行った馬が雪崩れ込むか、好位から中団を追走して直線で切れ味を発 揮して差し切るかの2パターンが考えられる。やや力のいる馬場、内側 の馬場がいいことを考えると後方からの馬の直線一気は難しいだろう。

 まず前に行った馬で粘れそうなのは、能力、適性、調子を考慮して、 サクセスビューティ、ヘルスウォールの2頭。サンターナズソングは ハイペース指向なのはいいが、ラストの時計がかかり過ぎては粘り切 れないと判断して無印。ただし残した2頭は外枠。阪神1600mは 外枠はコースロスが大きいので、どうしても最初に多少の無理がかかる のはやはりマイナス。今回は早いペースになるだけにラストの踏ん張 りに影響が少なからず出るとみてここでは2頭とも押えの評価としておく。

 次に好位から中団の馬だが、スマイルトゥモロー、キョウワノコイ ビト、シャイニンルビー、ブルーリッジリバー、オースミコスモ、 ツルマルグラマー、チャペルコンサートが該当する。絞り込むとまず チャペルコンサートだが、馬場がやや渋るのはマイナスでここでは 無印。ツルマルグラマーは、パワー型で馬場は向くが久々だけに厳し いペースを追走して直線抜け出す脚があるかはやや不安が残る。全く 人気がないので少し押えたい気もするがここでは無印。

 オースミコスモは、力のいる馬場はいいが、久々と言ってもチュー リップ賞でヘルスウォールに負けたのはやはりマイナス。マイルの 堅実味はメンバー1番だが、今回はG1だけにもうワンパンチ必要 だろう。ここでは押えの評価。キョウワノコイビトは、調教で 脚捌きに力強さが出てきたようにここにきて復調気配。早いペース を追走してもバテずにジリジリ伸びるが、切れ味がないのがネック。 ただし、調教の動きが良くなっているのでこれまでと違った面を見 せる可能性はある。この馬は4番手評価。

 ここまでで関東馬3頭、スマイルトゥモロー、シャイニンルビー、 ブルーリッジリバーが残った。好位から中団を進めて、直線で切れ 味を発揮できそうな3頭だ。本命は、シャイニンルビー。クイーン Cの内容も優秀だが、中山芝1600mの新馬戦の内容が印象的。 直線で最内からスパッと切れる脚を使って差し切ったのだ。初出走 の馬が簡単にできる芸当ではないし、この競馬センスの良さはタイ プは違うが3歳時のメジロドーベルを思い出させる。調教で強めに 追わないので物足りなさは確かにあるが、本気で走らせたときの切 れ味はメンバー中1番だろう。馬込みを気にしないので馬場のいい ところを通れる3番枠は絶好。岡部騎手も勝つ競馬をシミュレート できているだろう。

 対抗は、ブルーリッジリバー。やや力のいる馬場、1600mと 不安はあるが、ここに来ての充実度を評価してみたい。1週前は馬体 をややこじんまりと見せていたのが気になったが、最終調教を見て 正直驚いた。ここに来て馬が完全に変わっている。昨年のりんどう 賞のときも栗東に滞在して好結果を出しているように今回もいい結 果が出そうな気がする。1600mのクイーンCは凡走したが、 フェアリーSで怪物サーガノヴェルと厳しい競馬をした反動が出た ということはないか。潜在的なスピードと切れ味は上位の存在だけ に期待してみたい。中団より前の競馬が条件になる。

 準対抗は、スマイルトゥモロー。輸送で馬体が激減しているよう だと厳しいが、黄梅賞とフラワーCの内容から能力は十分通用する。 1番枠は少し嫌な気もするが、前に馬を置けば折り合いがつくし、 早いペースでバラけた展開になれば、コースロスなく進められるだ けに有利とも言える。一瞬の切れ味では上位2頭には劣るが、長く いい脚を使えるのでそれを生かせればチャンスは広がるはずだ。

 馬場が極端に悪くなるようだとオースミコスモとオースミバーデ ィーの評価を上げたい。特に後者は力のいる馬場は合いそうなので 注意しておきたい。あとはこの時期の牝馬だけに馬体重とパドック を確認してから馬券を買うことをおすすめする。

     ◎シャイニンルビー
     ○ブルーリッジリバー
     ▲スマイルトゥモロー
     △キョウワノコイビト
     注サクセスビューティ
     注ヘルスウォール
     注オースミコスモ


レース結果

 2002年2回阪神6日( 4月 7日) 11R  
 第62回 桜花賞(GI) 
 サラ系3歳 1600m 芝・右  
 牝(指) オープン 定量 
 本賞金: 8900、 3600、 2200、 1300、 890万円 発走 15:40 
 天候:曇  芝:良  
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 着 予 枠 馬      馬  名         性齢  重量     騎手   タイム   着差       馬体重   調教師  人気
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  1   7 15 (地)アローキャリー   牝 3 55.0kg  池添謙一 1:34.3        442Kg   0 山内研二 13
  2 ○ 3  6 (父)ブルーリッジリバー 牝 3 55.0kg  四位洋文 1:34.5 1 1/4馬身  440Kg  -2 小島太   7
  3 ◎ 2  3    シャイニンルビー  牝 3 55.0kg  岡部幸雄 1:34.5 ハナ     432Kg -22 藤沢和雄  1
  4   3  5 (父)カネトシディザイア 牝 3 55.0kg  河内洋  1:34.7 1 1/4馬身  440Kg   0 田中章博 11
  5 注 8 17 (市)ヘルスウォール   牝 3 55.0kg  デムーロ 1:34.7 クビ     482Kg  +6 森秀行   9
  6 ▲ 1  1    スマイルトゥモロー 牝 3 55.0kg  吉田豊  1:34.8 1/2馬身  428Kg  -2 勢司和浩  4
  7   8 16    チャペルコンサート 牝 3 55.0kg  熊沢重文 1:35.0 1馬身    420Kg  +6 池江泰郎  5
  8 △ 1  2    キョウワノコイビト 牝 3 55.0kg  松永幹夫 1:35.0 アタマ    438Kg  +2 山本正司 10
  9   4  7    オースミバーディー 牝 3 55.0kg  坂井千明 1:35.3 2馬身    456Kg  -2 菅原泰夫 14
 10   7 14 (父)ツルマルグラマー  牝 3 55.0kg  川原正一 1:35.3 アタマ    496Kg   0 橋口弘次 12
 11 注 4  8 (父)オースミコスモ   牝 3 55.0kg  後藤浩輝 1:35.5 1 1/2馬身  420Kg  -2 中尾正   2
 12   2  4 (抽)タムロチェリー   牝 3 55.0kg  蛯名正義 1:35.6 1/2馬身  440Kg   0 西園正都  6
 13   6 12 (父)サンターナズソング 牝 3 55.0kg  柴田善臣 1:35.7 クビ     506Kg  -2 手塚貴久  8
 14   5 10    マチカネテマリウタ 牝 3 55.0kg  幸英明  1:35.7 ハナ     422Kg  -4 西園正都 16
 15   7 13    シェーンクライト  牝 3 55.0kg  福永祐一 1:36.2 3馬身    452Kg  -2 角居勝彦 15
 16 注 8 18    サクセスビューティ 牝 3 55.0kg  藤田伸二 1:36.3 1/2馬身  490Kg  +4 山内研二  3
 17   5  9    アイノブリーズ   牝 3 55.0kg  岩田康誠 1:36.4 3/4馬身  428Kg  -6 田島良保 17
 18   6 11    ミスイロンデル   牝 3 55.0kg  小牧太  1:36.7 1 3/4馬身  420Kg   0 島崎宏  18
 -------------------------------------------------------------------------------------------------
 ハロンタイム  12.2 - 11.2 - 11.6 - 11.9 - 11.6 - 11.7 - 11.5 - 12.6  
 上り  4F 47.4 - 3F 35.8 
 2コーナー  18(15,17)(12,13)(8,16)(7,14)(2,3)9(1,5,6)10,11-4  
 3コーナー  (*18,17)(15,13,8)(12,16)(7,3,14)(2,1,5)6,9(4,10)11  
 4コーナー  (*18,17)(15,12)(7,3,13,8,16)(2,5,6)(1,14)-(4,10)9,11  

 <払戻金> 
 単勝 15 4,290円 13番人気  
 複勝 15   950円 13番人気  
    06   400円  6番人気  
    03   270円  2番人気  
 枠連   3-7   4,820円 20番人気  
 馬連  06-15 34,440円 85番人気  
 ワイド 06-15  7,980円 86番人気  
     03-15  4,910円 64番人気  
     03-06  1,620円 15番人気  




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