フラワーカップ
2002/3/16 中山競馬場 G3 芝1800m

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レース展望

レース概要
[1回中山7日 G3 芝1800m 混・牝・特指 別定]
関東における桜花賞のステップレースとして位置付けられるが、 これまで本番には直結していない。過去10年でここをステップ にした馬は、桜花賞で3着(ホーネットピアス)と4着(メローフルーツ)が 各1回あるのみでかなり苦戦傾向。混合戦のため、外国産馬 の活躍が目立っている。


過去のレース結果 




2001年プレイバック
レース前から雨が降り続き、良発表だったが馬場はかなり重い状態。 人気薄のビリーヴとサクセスリーが逃げて平均ペースで進み直線に向くと 1番人気のタイムフェアレディが抜け出したところに外からオイワケヒカリが迫った。 結局タイムフェアレディがオイワケヒカリ振り切って重賞初制覇を。3着には中団 からしぶとく伸びた8番人気のフィフティーンラブ。外国産馬の出走は レビューナカヤマ1頭(6着)のみでクリスタルCに続き内国産馬同士の決着と なった。
過去の予想結果
2000/03/18 フラワーカップ
2001/03/17 フラワーカップ



過去10年データ分析

1番人気になる強い外国産馬は信頼
1番人気馬の成績は[3・2・3・2]だが、混合戦となった95年以降 は[3・2・1・1]で活躍する傾向がある。連対した5頭は昨年を除 くと全て外国産馬。強い外国産馬が出走してきた場合は信頼 度が高い。
人気の外国産馬が活躍し堅い決着
10倍以下が4回、10倍台が3回でかなり堅い決着。10倍以下4回 の連対馬8頭のうち7頭が外国産馬。レベルの高い外国産馬が出走 してくれば堅いが、前述通り外国産馬の出走が減れば、今後は 波乱傾向になる。
前走が条件戦で5着以下の馬は消し
前走着順を見ると1〜4着が18頭と9割を占める。5着以下に敗 れたのは94年の2頭のみで、この2頭は過去2戦ともオープン、また は重賞に出走していた。前走条件戦で5着以下に敗れた馬が巻 き返すのは難しい。


コースの特徴
中山1800mは内回りでコーナーを4つ回るためハイペースになりにくく 逃げ先行馬に有利なコース。後続の各馬はそれを意識して早仕掛 けになりやすく直線の坂で失速するケースが目立つ。ただし、一瞬 の鋭い脚のある差し馬なら十分届くことを考慮したい。

フラワーCの過去10年の逃げ馬の連対は3割とまずまずだが、先行馬は 11頭で毎年必ず1頭は連対している。今年の中山は馬場がいいし、 ペースが早くならないなら先行馬を選ぶのが妥当。またこのレースは 雨が降ることが多いのも特徴。過去10年で稍重より悪かったの が5年。馬場が悪化すると前へ前へと各騎手の意識が働きペースが 上がる傾向にあることを覚えておきたい。


レース展望
地方馬を除くと2勝馬は黄梅賞を勝ったスマイルトゥモローのみと 桜花賞TRと比べるとレベルが下がる感じはあるが、素質馬 が2頭いる。ブリガドーンとマイネルミモーザだ。ブリガドーンは、 京成杯3着で能力を証明済みで牝馬同士なら上位だろう。 マイネミモーザは未勝利勝ちしたばかりだが、競馬センスを感じさ せるレースぶりで能力の高さが伺えた。この2頭が中心に なりそうだが、マイネヴィータ、レディシップ、スマイルトゥモロー、シーディ ザブス、エメラルドアイルの5頭にも注意が必要。


有力馬診断

ブリガドーン
京成杯で最内を進んだとは言え、34.8秒の末脚を使っての3着 は評価に値する。前走は除外で2週待たされたことでテンションが 上がったが、今回はここが目標なら心配は無用か。中山 1800mは未勝利戦で1分49秒5のレコードで勝ったコース。切れるとい うより平均的な脚を長く使うタイプで大崩はないが、ペースが早く なると一瞬に切れ味のある馬に差される可能性がある。 そのあたりを展開を含めてどう判断するかがポイントになる。
マイネミモーゼ
新馬戦は後方2番手から追い込んで、弥生賞4着のセブンスバードと クビ差の2着。そのときの上がりが圧巻でメンバー最速の34.9秒。 2戦目は好位からあっさり抜け出して優勝したが、そのときの レースぶりが素晴らしく、競馬センスを感じさせる内容。馬体にも 柔らかさがあり、走る馬のそれを感じさせる。新馬で手綱を取っ たのは武豊騎手。陣営が初戦から武豊騎手に依頼するあたり からもこの馬の期待度が分かるだろう。展開次第でブリガドーン を負かす可能性を秘めている。
マイネヴィータ
前走のクイーンCは好位から伸び切れずに7着に敗退。陣営は初の 左回りと直線で外に行きたがって追えなかった点を強調して いるが、どうなのだろう。レースを見る限り、不利はなかったし 最後は一杯になっていたところからするとやや底を見せたと いうのが正解か。それでもこのメンバーならまだ上位の存在。 札幌で好走しているように少し力がいる馬場の方が向くので 今の中山の高速馬場はやや割引。
レディーシップ
初芝となったクイーンCで0.4秒差の4着。直線大外からの差し脚は メンバー2位で見どころがあった。今回は初コース、距離延長と課題 もあるが、やはり末脚は魅力。展開次第で注意したい馬。
ジーディザーブス
これまで1800mで5戦して[1・2・0・2]で中には中京2歳Sで2着も 含まれる。相手なりに走るタイプで大崩はないが、ジリ脚だけに 今の中山の高速馬場はやや割引か。ペースが早くなって雪崩れ込 む展開が理想。
スマイルトゥモロー
黄梅賞で直線大外一気を決めて中1週で重賞挑戦。ハイペースで 前崩れの展開だったが、あまりにも鮮やかな勝ちっぷり。馬体 の作りも目立つし能力は高そうだが、今回は中1週だけに状態 面の不安が残る。テンションが上がり易い馬なので落ち着いている ことが条件になる。
エメラルドアイル
小倉で芝1800mの未勝利戦を勝ってきた。父はサンデーサイレンスで、 母は新潟大賞典、新潟記念を勝ったアイリッシュダンス。血統的に 魅力ある馬で大駆けがあって不思議でない。注意したい馬。

調教診断

マイネミモーゼ 8/
南Wで2頭併せで馬なり調教。軽快な脚捌きで折り合いがついて スムーズな調教を消化した。一見動きに迫力は感じられないが、 柔らかい動きと馬体の張り、毛づやの良さが目を引いた。直線 に向くとすぐさま手前を替えて加速あるあたりにも競馬センス の良さを感じさせる。力を出せる仕上がりと判断する。
ブリガドーン 8→
南Wで単走で強めに追われて最後までしっかり伸びた。馬体は きっちりできているが、脚捌きはやや力強さに欠ける感じが ある分、少し割り引いた。それでも高いレベルでデキは安定して いる。
レディーシップ 7/
南Wで一杯に追われると鋭い伸び脚で併走馬を一気に突き放した。 首を上手く使い、前脚の伸びも良く、元気一杯の動きで調子は 良さそうだ。欲を言うともう少し力強さが出てきて欲しいところ もある。
エメラルドアイル 7→
栗坂で2頭併せでラスと強めに追われて併入した。ウッドを一杯 撒き散らしてキビキビとした動きを見せた。前走勝った勢い をそのままキープしている。
マイネヴィータ 6/
南Wで3頭併せ強めに追われたが併走馬に遅れた。前走より鋭さ は出てきたが、まだ良かった頃と比べると迫力に欠ける印象。 それでも前走より若干良化している。
スマイルトゥモロー 6→
南Wで手綱をがっしり押えられて軽めの調教。骨格のしっかり した馬で見栄えがするが、やや行きたがったようにまだ精神面 の幼さが感じられる。素質は高いものがあるが、当日の気配には 十分注意したい。テンションが上がっていたら割り引きたい。

相馬眼予想

 今年も混戦模様のフラワーカップ。今年のポイントは何か。各馬の 能力はもちろんだが、今の中山の高速馬場の適性というのが1番だろう。 先週の中山牝馬Sの勝ちタイムは中山記念と同じ1分45秒4、この 時期としては異例のタイムだ。この高速馬場で持ち味を生かせる馬が 断然有利になる。

 まず各馬の中山1800mの適性とこれまでのレースぶりから判断 して今回上位に来れそうな馬をピックアップすると、ブリガドーン、 エメラルドアイル、メジロフリーマン、マイネヴィータ、スマイル トゥモロー、マイネミモーゼ、シーディザーブス、レディーシップの 8頭が該当する。

 次に高速馬場だが、この中で本質的に向かないのは、マイネヴィータ とシーディザーブスの2頭。どちらも力のいる馬場で押し切る競馬が 向いている。ただし、ここであっさりこの2頭を切れるかというと そう簡単ではない。なぜかと言うと展開次第で前に行ってのなだれ込み があり得るからだ。先週のアネモネSを勝ったサンターナズソングは 2番手から上がり3F37.1秒で押し切った。タイムは1分34秒4 と早い。この2頭は34秒台の末脚がなく、スローで行っての切れ味 勝負が最も嫌なはずで、そういう競馬になりそうなら自ら積極的に行っ てそれを崩そうとするからだ。

 2頭の取捨を決める前に展開を整理しておこう。今回は確たる逃げ馬 は不在だが、行きそうな雰囲気があるのはカントリーバッハとコンプリ ートアゲンの2頭。2頭ともに距離実績がないならペースはスローだろ う。好位につけるマイネヴィータの蛯名騎手とシーディザーブスの横山 典騎手がどこで動くのかがポイントになる。直後には1枠を意識して 早めの競馬となるブリガドーン。この状態で果たして動けるのか。

 この他にも色々なファクターが絡むので予想しにくいが、早めに 動いたとしても3コーナー手前くらいからで結局は早い上がりの競馬 になると考えたい。逃げ馬が平均以上のペースで逃げた場合も考慮し て、ここでは地力で上回るマイネヴィータを押えの評価、シーディザー ブスを無印にしておく。

 スローの上がり3Fの切れ味勝負で浮上するのは、ブリガドーン、 マイネミモーザ、レディシップの3頭。メジロフリーマンもゆりかも め賞で34.9秒の脚を使っているが、デビュー以来の馬体減が心配。 馬体重とパドック次第で押えたいがここでは無印。エメラルドアイル は34秒台の脚を使ったことはないのはマイナスでここでは無印。 スマイルトゥモローは黄梅賞の末脚は良かったが、距離延長、スロー ペース、折り合いなど課題も多く、ここでは押えの評価としておく。

 さあ最終決断。本命は、ブリガドーン。水仙賞のイレ込みは除外の 影響と判断した。調教の動き、馬体から調子落ちは感じられないし、 何より中山1800mでのレコード勝ちを素直に評価したい。1枠で 早めの競馬になるので、直線抜け出してから切れ味のある差し馬が 怖いがこの馬の地力に期待したい。

 対抗は、マイネミモーザ。新馬戦で後方2番手からのゴボウ抜きは 中々できない芸当。2戦目のタイムは遅いが競馬センスが伺えたし、 何より1番人気できっちり勝てたところを評価したい。レースでも 調教でも落ち着いた姿を見せているのも高評価だ。

 準対抗は、レディーシップ。ダート戦でも他馬より1秒以上早い 末脚を使うが前走のクイーンCで芝でもやれることを証明した。 芝での末脚が計れているので、今度は道中の位置どりと仕掛けの タイミングが違うはずだ。調教で元気一杯の動きを見せたのも 評価に値する。

 調教状態が良くても当日イレ込むことがあるのが3歳牝馬。 状態面の最終チェックしてから馬券を買うことをおすすめする。

     ◎ブリガドーン
     ○マイネミモーザ
     ▲レディーシップ
     △スマイルトゥモロー
     注マイネヴィータ


レース結果

 2002年1回中山7日( 3月 16日) 11R  
 第16回 時事通信杯フラワーカップ(GIII) 
 サラ系3歳 1800m 芝・右  
 (混)牝(特指) オープン 別定 
 本賞金: 4000、 1600、 1000、 600、 400万円 発走 15:35 
 天候:曇  芝:良  
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 着 予 枠 馬      馬  名         性齢  重量     騎手   タイム   着差       馬体重   調教師  人気
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  1 △ 5  9    スマイルトゥモロー 牝 3 53.0kg  岡部幸雄 1:49.1        430Kg   0 勢司和浩  3
  2 注 4  7 (父)マイネヴィータ   牝 3 53.0kg  蛯名正義 1:49.5 2 1/2馬身  474Kg  -4 田村康仁  2
  3 ▲ 8 14 (外)レディーシップ   牝 3 53.0kg  ドイル  1:49.8 1 3/4馬身  480Kg  -4 柴田政人  5
  4   6 11    シーディザーブス  牝 3 53.0kg  横山典弘 1:49.8 クビ     498Kg  -6 森秀行   6
  5 ○ 6 10    マイネミモーゼ   牝 3 53.0kg  後藤浩輝 1:49.8 アタマ    458Kg  -6 堀井雅広  4
  6   3  5 (父)メジロジョーンズ  牝 3 53.0kg  吉田豊  1:49.8 ハナ     464Kg  +2 大久保洋  8
  7   4  6 (外)ブリストルパリ   牝 3 53.0kg  北村宏司 1:49.8 ハナ     452Kg   0 手塚貴久 10
  8 ◎ 1  1    ブリガドーン    牝 3 53.0kg  柴田善臣 1:50.1 1 3/4馬身  464Kg  -6 小西一男  1
  9   7 12    カントリーバッハ  牝 3 53.0kg  田中勝春 1:50.2 3/4馬身  472Kg  -6 飯塚好次 12
 10   2  2    エメラルドアイル  牝 3 53.0kg  江田照男 1:50.3 1/2馬身  422Kg  -2 橋口弘次  7
 11   5  8    ソウルミュージック 牝 3 53.0kg  小林淳一 1:50.4 クビ     442Kg  +2 斎藤宏  13
 12   3  4 [地]ビクトリアノニジ  牝 3 53.0kg  佐々木国 1:50.9 3馬身    420Kg -26 谷口常信 14
 13   7 13    ローズウッド    牝 3 53.0kg  村田一誠 1:51.5 3 1/2馬身  486Kg -12 国枝栄  11
 14   8 15 (地)コンプリートアゲン 牝 3 53.0kg  菊沢隆徳 1:52.0 3馬身    452Kg -10 萱野浩二 15
 中止  2  3    メジロフリーマン  牝 3 53.0kg  郷原洋司               410Kg  -6 柴田政人  9
 -------------------------------------------------------------------------------------------------
 ハロンタイム  12.5 - 11.4 - 12.9 - 12.4 - 12.7 - 11.9 - 11.8 - 11.5 - 12.0  
 上り  4F 47.2 - 3F 35.3 
 1コーナー  7-12(5,11,13)(3,14)9,8(2,6,10,15)1,4  
 2コーナー  7,12(5,13)(11,14)(3,9)(8,6,10,15)(2,1)4  
 3コーナー  9,7,12(5,11,13)14,3(6,15)(8,10)(4,2,1)  
 4コーナー  (*9,7)(5,12,14)(3,11,13)6(8,1,10)(4,2,15)  

<払戻金> 
 単勝 09 610円 3番人気  
 複勝 09 220円 5番人気  
    07 160円 2番人気  
    14 200円 4番人気  
 枠連   4- 5 1,430円 6番人気  
 馬連  07-09 1,440円 6番人気  
 ワイド 07-09   580円 7番人気  
     09-14   750円 9番人気  
     07-14   570円 6番人気  




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