阪急杯
2002/02/24 阪神競馬場 G3 芝1200m

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レース展望

レース概要
[1回阪神 2月24日 別定 G3 芝1200m 4歳上 混合・指定]
高松宮記念のステップレースという位置付けで00年に時期変更 され1回阪神の開幕週になり、同時にハンデ戦から別定戦に 変更された。ハンデ戦時代は波乱が多かったが、最近は堅く 収まっている。昨年はここを2着したブラックホークが本番でも 2着している。


過去のレース結果 

1着馬2着馬3着馬馬連配当
1997年 シンコウフォレスト ビッグショウリ キングアドマイヤ 4,420円
1998年 マサラッキ センタームービング レイシアトル 2,290円
1999年 キョウエイマーチ ブロードアピール サウンドワールド 630円
2000年 ブラックホーク ディヴァインライト メジロダーリング 1,240円
2001年 ダイタクヤマト ブラックホーク アドマイヤコジーン 410円

2001年プレイバック
シンボリスウォードが逃げて平均ペース。2番手を進んだデムーロ騎乗の ダイタクヤマトが直線に向くとスパートして後続との差を広げる完璧 なレースぶりで快勝した。年が明けて7歳となったが、馬体の張り、 毛づやも良く、今年も相当やれそうな雰囲気。中団から伸びた 1番人気のブラックホークが意地を見せて2着。3番手からそのまま 粘ったアドマイヤコジーンが3着。


過去10年データ分析

1,2番人気を軸にした中穴狙いに妙味あり
1200mに変更後6年の1番人気の成績は[2・2・0・2]で4連対、 2番人気は3連対と堅実だが、3〜5番人気は1連対のみで こちらは信頼できない。1,2番人気を軸にした流し馬券で の中穴狙いに妙味がある。
別定戦になり堅く収まる傾向
6年ともに30倍までに収まっており、荒れても中波乱まで。 00年に別定戦になってからは更に堅い傾向で短距離重賞 実績馬が人気通りに活躍している。無理な穴狙いは避けた 方が無難。
開幕週で持ちタイムのある馬が狙い
一昨年から高松宮記念の前哨戦になり、レベルが高くなる 傾向。昨年の連対馬3頭はともにG1馬とレベルが高い。重賞 実績ない馬なら、開幕週でスピードが優先されるので時計 的裏付けがある馬を狙いたい。


コースの特徴 [阪神・芝1200m]
向こう正面の中間点からスタートし、なだらかな3,4コーナーを曲がって 坂のある直線に向かう。ハイペースで飛ばしてきた馬は直線の坂で 苦しくなるが、道中息を入れられればハイペースでもそう簡単には 止まらない。差し馬なら阪神・中山など直線に坂のあるコースで 実績のある馬が活躍している。

阪急杯は開幕週で芝が絶好の状態なので前が止まらないのが ポイント。よほどのハイペースにならない限り、先行馬を中心に狙いたい。


ミニレース展望
東京新聞杯を制したアドマイヤコジーンが昨年3着も含めて 人気になりそうだが、良馬場のスピード勝負ではどう だろう。狙い目としては、アンドロメダS快勝のテンシノキセキ、 シルクロードS優勝のゲイリーフラッシュ、同7着のノボリユキオーあた りか。まとめて面倒をみるなら、芝ダート兼用で本格化 気配があるニホンピロサート。この馬から入る手もある。


■ ステップレース 

日付レース1着馬2着馬
2002/01/27東京新聞杯アドマイヤコジーンディヴァインライト
2002/02/03シルクロードSゲイリーフラッシュサイキョウサンデー



出走有力馬

テンシノキセキ
昨年11月のアンドロメダS以来となるが、仕上がりは良さそうなので 期待してみたい。とにかく、アンドロメダSの勝ちっぷりが良かった。 3番手で折り合って直線で鋭く伸びた脚はまさしくスプリンターのもの 。2歳時に3連勝でフェアリーSを制したように元々能力のあった馬 が、馬体も成長し充実期に入っている。最終調教次第で上位に狙いたい。
ニホンピロサート
久々のすばるSは最後失速気味だったがクビ差の3着と力のあるところ を見せた。芝の経験は少ないが、阪神 1200mの仲秋Sで1分8秒7で3着もあるので、成長した今なら 十分通用するはずだ。充実した馬体は、かなり目立っている。
スティーマー
人気はなさそうだが、馬体が成長していい感じになってきているの で取り上げておく。昨年秋3戦は古馬と対戦して大敗したが、 マーガレットSや菩提樹Sで見どころのあるレースをしたように 能力は持っている。池江厩舎で馬体がステイゴールドと似たイメージ があるが、こちらは短距離馬。メンバー的にも十分注意した方が いいだろう。
アイティースワロー
シルクロードSのときの最終調教で中々の動きを見せていたので 少し注目していたが結果3着に好走した。この中間も順調に調教 を消化し馬は元気一杯だ。連下には押えたい馬。
アドマイヤコジーン
東京新聞杯を勝ったことと昨年このレース3着ということで人気に なりそうだがそれほど信頼できないというのが正直なところ。 東京新聞杯は不良馬場で前々の競馬が上手くいった感じがあるし、 一気に良化したわけではない。開幕週で時計の早い決着も不安。
ゲイリーフラッシュ
シルクロードSを快勝したが、全てが上手くいってのものだけに あまり評価できない。シルクロードSで負かしたメンバーなら 好勝負できるだろうが、それ以外とはどうだろう。
ノボリユキオー
シルクロードSは、絶好の手応えで直線に向いたが伸び切れずに 8着敗退。状態が良かっただけに伸び切れなかったのは不満だが、 上がりが早過ぎたこともあるのでまだ見限れない。ただし、今回 は開幕週の馬場で時計が早くなることだけにやや不安がある。

調教診断

ニホンピロサート A/
栗Bで強めに追われて、ラスト11.4秒の切れ味を見せた。馬体を 大きく見せ、脚捌きも実にしなやかで調子の良さが伝わってくる。馬 体も引き締まり、前走より良化している。
テンシノキセキ A→
栗坂で馬なりだったが、軽快な脚捌きで切れのある動きを見せた。 久々だが馬が走る気になっているのが好印象。馬体も太め感なく きっちり仕上がっているので、力出せる仕上がりと判断する。
アイティースワロー A→
栗坂で一杯に追われて、しっかりした脚取りで最後まできっちり伸び た。シルクロードSのときもデキは良かったが、今回も上々の動きで 好調をキープしている。
ゲイリーフラッシュ B→
栗坂でラスト一杯に追われて、ブレのない走りでまっすぐ駆け上がっ た。一杯に追われても怯むことなく、末脚を伸ばしたように依然好調 をキープしている。
ノボリユキオー B→
栗Bでで一杯に追われて、ラスト11.5秒の切れ味を見せた。 ダートの方が走りがスムーズなのでダート馬の印象が強い。まじめに 走り過ぎるところが少し気になるが、今回も前走同様、好調をキープ している。
スティーマー B→
栗CWでラスト一杯に追われて、最後までしっかり伸びた。馬体を 大きく見せ、成長した姿を見せた。道中の行きっぷりは良かったが、 まだ馬体に少し余裕があるので馬体重には注意したい。それでも 仕上がりは悪くない。
アドマイヤコジーン B→
栗坂で強めに追われて、この馬独特の両前脚を投げ出すような フォームでまずまずの伸び脚を見せた。調教駆けするタイプだが、 今回はやや余裕を残した感じで前走から変わった印象はない。 ややフットワークが小さくなったのが気になるところ。

相馬眼予想

 今年のスプリント路線は手薄、そう感じる人も少なくないだろう。 特に今回の阪急杯は確たる存在が見当たらない。シルクロードSが 万馬券決着になったように今回も混戦模様であることは間違いない。

 まず阪神の馬場だが、開幕週で芝は絶好の状態。前に行った馬が 止まらないが、各ジョッキーは当然それを意識して早めの競馬に徹 するのでペースは厳しくなる傾向。早いペースで逃げ先行して実績 のある馬でないと好走するのは難しい状況になっている。

 次に各馬の調子だが、ニホンピロサート、テンシノキセキ、アイ ティースワローの3頭。特にひと叩きされたニホンピロサートの良化 ぶりが目に付いた。中1週だが予想以上に良くなっている。テンシ ノキセキは久々でも好仕上がり。アイティースワローも最近の好調子 をがっちりキープしている。その他もそれほど仕上がりの悪い馬は 見当たらない。

 次に展開だが、逃げるのはトウショウリープかノボサンシャイン だが、スピードの違いで逃げるのはトウショウリープか。16頭の フルゲートと開幕週の馬場を考慮して、各ジョッキーの意識は前々 にあるのでペースは早くなりそうだ。パンパンの良馬場でスピード 争いになるだけに持ちタイムがない馬では苦しくなるだろう。

 逃げ先行馬で粘れそうなのは、スプリント能力と状態面を考慮し て、アドマイヤコジーン、アイティースワロー、ニホンピロサート、 テンシノキセキの4頭が候補になる。好位、中団から差し脚を生かせ そうな馬は、スティーマー、ノボリユキオーの2頭が候補になる。

 まずアドマイヤコジーンだが、昨年3着で今年はレベルが下がっ ていることから好走しても不思議でないが、パンパンの良馬場で スピード勝負は本質的に向かないため、ここでは無印。ノボリユキ オーは、それほど切れる脚がないのと時計勝負に若干の不安がある ので、ここでは押えの評価にする。

 次にニホンピロサート。ダートなら自信を持って推奨できるが、 やはりネックになるのが芝未勝利。昨年の仲秋特別(阪神1200m)3着はあるが、 このときこの馬が55キロでアイティスワローが58キロで完勝 では成長しているといっても苦しいと判断した。

 テンシノキセキ、スティーマー、アイティスワローの3頭が残っ たが、本命にはテンシノキセキを取り上げたい。アンドロメダSで 2,3番手から抜け出した競馬に高いスプリント能力を感じるし、 今回は最も展開が向きそうな気がする。そのレースでアイティスワ ローにつけた0.5秒差はかなり決定的な差とみている。

 対抗にはスティーマーを抜擢する。元々短距離適性の高い馬で 昨年秋は結果を出せなかったが、ひと息入れて馬体が成長した。 昨年春のマーガレットSでカルストンライトオを差し切った末脚 の再現はないだろうか。阪神[3・1・0・1]と得意にして いるのもプッシュ材料だ。準対抗は、好調アイティスワロー

     ◎テンシノキセキ
     ○スティーマー
     ▲アイティスワロー
     △ニホンピロサート
     注ノボリユキオー


レース結果

 2002年1回阪神2日( 2月 24日) 11R  
 第46回 阪急杯(GIII) 
 サラ系4歳以上 1200m 芝・右  
 (混)(指) オープン 別定 
 本賞金: 4300、 1700、 1100、 650、 430万円 発走 15:45 
 天候:晴  芝:良  
 -------------------------------------------------------------------------------------------------
 着 予 枠 馬      馬  名         性齢  重量     騎手   タイム   着差       馬体重   調教師  人気
 -------------------------------------------------------------------------------------------------
  1   2  3    アドマイヤコジーン 牡 6 57.0kg  後藤浩輝 1:07.9        462Kg  +6 橋田満   2
  2   1  2 (父)ダンツキャスト   牡 5 56.0kg  幸英明  1:08.5 3 1/2馬身  512Kg  -2 谷潔   13
  3   4  8 [地]ブラウンシャトレー 牡 5 57.0kg  安部幸夫 1:08.6 1/2馬身  456Kg  -4 国光徹  10
  4   6 11    クルーピアスター  牝 6 54.0kg  角田晃一 1:08.6 アタマ    476Kg  -6 橋口弘次 11
  5   8 16 (外)ゲイリーフラッシュ 牡 9 57.0kg  安田康彦 1:08.7 クビ     446Kg   0 安田伊佐 12
  6 注 8 15    ノボリユキオー   牡 6 56.0kg  河内洋  1:08.7 クビ     458Kg  -2 瀬戸口勉  5
  7 ◎ 7 13 (父)テンシノキセキ   牝 4 54.0kg  松永幹夫 1:08.8 クビ     472Kg  +4 橋口弘次  1
  8   7 14 (父)トウショウリープ  牡 5 56.0kg  藤田伸二 1:08.9 3/4馬身  480Kg  -2 大久保洋  6
  9 ▲ 2  4    アイティースワロー せ 5 56.0kg  太宰啓介 1:09.0 1/2馬身  484Kg  -2 柴田光陽  4
 10   6 12    イケハヤブサ    牡 4 56.0kg  池添謙一 1:09.1 クビ     436Kg  -8 鮫島一歩  8
 11   4  7 (父)ラムジェットシチー 牡 6 56.0kg  川原正一 1:09.2 3/4馬身  522Kg  -2 佐々木晶 15
 12   5 10 (外)ノボサンシャイン  牝 4 54.0kg  秋山真一 1:09.2 ハナ     480Kg +15 森秀行  16
 13 ○ 5  9 (外)スティーマー    牡 4 56.0kg  上村洋行 1:09.3 3/4馬身  474Kg   0 池江泰郎  9
 14 △ 3  5    ニホンピロサート  牡 4 56.0kg  小林徹弥 1:09.5 1馬身    498Kg  -2 目野哲也  3
 15   1  1 (父)スニーカー     牝 6 54.0kg  ペリエ  1:09.7 1 1/4馬身  434Kg -12 鈴木伸尋  7
 16   3  6 (市)テンザンデザート  牝 4 54.0kg  和田竜二 1:10.4 4馬身    448Kg +16 岩元市三 14
 -------------------------------------------------------------------------------------------------
 ハロンタイム  11.9 - 10.5 - 10.8 - 11.1 - 11.7 - 11.9  
 上り  4F 45.5 - 3F 34.7 
 3コーナー  (5,*6)(3,7)(4,13)-(8,10)(14,15)(1,9,11)(2,16)12  
 4コーナー  (6,3,*7)(5,4,13)(8,10)15(14,11)(9,2,16)(1,12)  

 <払戻金>
 単勝 03 570円  2番人気  枠連   1- 2  1,970円  8番人気
 複勝 03 250円  3番人気  馬連  02-03 18,380円 58番人気
    02 930円 12番人気  ワイド 02-03  5,460円 66番人気
    08 840円 11番人気      03-08  4,010円 52番人気
                       02-08 13,490円 90番人気

レース回顧

東京新聞杯を制して臨んだアドマイヤコジーンが先行して後続を突き放 す強い内容で優勝した。これまで勝てなかった馬が6歳(旧7歳)に なって重賞を連勝するというのは良くある話だが、今回のレースぶり には正直なところ驚かされた。

予想は全く見当外れ。混戦と読んでおきながら休み明けで1番人気 のテンシノキセキを本命にした時点で終っていたか。パドックで馬体が寂し く見えたときには 愕然とした。それにしても今年の短距離路線は大荒れだ。シルクロードS に引き続き万馬券決着。さあ本番の高松宮記念はどうなるのだろうか。 昨年は堅かったが、今年は超ド級の万馬券があるかもしれない。

アドマイヤコジーン
3番手を進み4コーナーで先頭に立つとあとは後続を引き離す一方で 3馬身半差で優勝した。勝ちタイムは1分7秒9でこれまでの時計勝負に なるとどうかというイメージを払拭した。パドックではいい意味で馬体に丸 みが出て良く見せていた。バネが利いた走法になってきたのもいい 傾向だ。今回の圧勝で高松宮記念でも人気になりそうだが、まだ半信 半疑。ハイペースで競い合いになった場合にどこまで耐えられるか。
ダンツキャスト
後方を進み直線で各馬一杯になったところを猛然と追い込んで2着 に入った。内枠でコースロスなく回れたことと直線で上手く前が開けた ことが大きいかったか。パドックでは腹回りがかなり太くこれではと 思えただけになかなか買いづらい馬。
ブラウンシャトレー
中団から直線で伸びたが最後一杯になって惜しい3着。地方馬で これまでダートで実績を上げてきたが、平均的に能力が高いので これくらい走れて不思議でない馬。いつか大穴をあけると見て いただけに今回ワイドを的中できなかったのは残念。
ノボリユキオー
中団を進み直線で一杯に追ったが切れる脚がなく6着まで。馬体 も仕上がっていたし、道中何も不利がなくてこの結果では、そろ そろ芝では見切るときだろう。
テンシノキセキ
好位を進んだが直線ではすぐに一杯になって失速し7着に敗退。 パドックで馬体に張りがなく、寂しく見えた時点で競馬は既に終っ ていた感じ。調教では良く見えただけに今後気をつけたい。
トウショウリープ
前に行けずに中団からの競馬で8着に敗退。パドックでは馬体を良く 見せていたが、1200mだとスピードが不足しているだけに辛い。デキ はいいだけに1400mなら巻き返せそうだ。
アイティースワロー
好位を進んだが直線で伸びを欠き9着惨敗。太宰騎手によると 3コーナーで落鉄したそうだ。状態は良かっただけに残念な結果。 堅実性があるので本番はワイドで一考も。
スティーマー
スピードについていけず後方のまま13着に敗れた。馬体は仕上がっ ていたが追走で一杯になってしまった。1400m、1600mなら狙い目 がありそうだ。
ニホンピロサート
スタート後にしごいて2番手に行ったが4コーナーで既に一杯になり 14着惨敗。持ちタイムもあり期待したが、開幕週の馬場はこの馬に 向かない。基本はダート、芝なら荒れ馬場のときが狙いになる。

次走の狙い馬
該当馬なし




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