朝日杯フューチュリティS
2002/12/08 中山競馬場 芝1600m


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レース傾向

───────────     ───────────
■人気別            ■ローテーション別
───────────     ───────────
1番人気     9頭     連闘       0頭
2番人気     5頭     中1週      0頭
3番人気     1頭     中2週      9頭
4番人気     1頭     中3週      5頭
5番人気     0頭     〜1ケ月     3頭
6番以下     3頭     〜2ケ月     3頭
10番以下    1頭     2ケ月〜     0頭

───────────     ───────────
■馬連配当別          ■前走着順別
───────────     ───────────
〜10倍     6回     1着      18頭
10倍〜     2回     2着       2頭
20倍〜     0回     3着       0頭
30倍〜     0回     4〜6着     0頭
50倍〜     2回     7〜9着     0頭
100倍〜    0回     10着〜     0頭

───────────     ───────────
■脚質別            ■枠番別       
───────────     ───────────
逃げ       0頭     1枠       3回
先行       6頭     2枠       1回
差し      13頭     3枠       1回
追込       1頭     4枠       3回
                5枠       6回
───────────     6枠       4回
■東西別            7枠       2回
───────────     8枠       0回
関東馬      4頭
関西馬     15頭
地方馬      1頭

データ分析

■1番人気9連対。相手は人気薄を視野に
1番人気の成績は[6・3・0・1]と抜群の成績。2番人気も5連対しており、1、2番人気で決着したのが4回とかなり堅い傾向。ただし6番人気以下が4連対と波乱もある。1番人気が中心だが相手には人気薄も視野に入れたい。

■人気の盲点になる条件戦勝ち馬に注意
6番人気以下で連対した4頭のうち3頭は条件戦勝ち馬だった。ハイレベルな一戦だがこの事実は見逃せない。10番人気で連対した馬にマイル1分34秒6の好時計があったように人気の盲点になる条件馬がいれば押さえたい。

■中山1600Mは外枠不利。8枠は死に目
中山1600Mの外枠はコースロスが大きく不利と言われる。多頭数になるとさらにロスが大きいが、実際このレースでは86年のメリーナイス以降、15年間8枠の連対がない。8枠に逃げ先行馬が入ったら割り引きたい。

■連対全馬が前走2着以内に好走
連対全馬が前走2着以内。ある程度キャリアを積めるこの時期だけに驚きの数字。2着に負けた2頭のうち1頭は重賞でのもので、もう1頭は前々走で重賞を勝っていたようにレベルが高い。前走2着以内が連対の目安になる。


コース分析

中山芝1600mは1、2コーナー間のポケット地点からスタートする外回りコース。スタートしてすぐに2コーナーに向かうため、外枠の逃げ先行馬はコースロスが大きいのでやや割引。10頭前後ならまだいいが、多頭数になればロスが大きくなる。逃げ先行馬なら内枠の馬を狙うのが基本になる。外回りコースでカーブが緩やかなため、ペースが早くなる傾向が強い。ハイペースになると直線の急坂で一気に体勢が逆転することが多い。

朝日杯FSの過去10年の連対馬の脚質は、逃げ0先行6差し13追込1で逃げ馬の連対はゼロ。11年前に後の2冠馬ミホノブルボンが逃げ切ったが、多頭数で厳しいレースになるので逃げ馬は抜けた能力がない限りは苦しい。中心は13連対の差し馬。直線の急坂を登るパワーを備えた馬が狙い目になる。

今週から中山はAコース。中1週での使用になるが、馬場は全般的に荒れてきているので少し力のいる状態と考えた方がいいだろう。あとは枠順。朝日杯FSでは15年間8枠が連対していない。絶対来ないとは言わないが、若干外枠は割り引いた方が良さそうだ。今週からAコースだけに余計外枠が不利にも思える。土曜日の競馬でこのあたりを見極めたい。


レース展望

フルゲートとメンバーは揃ったが、実績馬が次々と回避し、重賞勝ち馬はサクラプレジデントのみと寂しいメンバーになった。シルクブラボーとブルーイレヴンが出走すればレベルはまずまずだったが、このメンバーでは過去10年で最低レベルかもしれない。サクラプレジデントやサイレントデュールのような素質馬はいるが、まだ完成されていないし、人気になってその期待に確実に応えられるかというとそこまではいっていない気がする。人気に捉われず、相馬眼的に狙い目のある馬で攻めてみたい。

まず気になるのはワンダフルデイズ。3戦3勝の内容は評価できるし、マイルは経験していないが折り合いがつくので十分こなせるだろう。現時点での完成度も高いので狙い目は十分。あとは前走ワンダフルディズに敗れたマイジョーカー。馬体が充実してきているし、前走見せた差し脚も見どころがあった。パワー型なので中山の坂も問題にならないし、なぜ人気がないのだろう。マイジョーカーの馬体、レースぶりの変化に気づけば評価するのは当然だと思うが。

あとは岡部騎手を確保したシンボリデビルも面白い存在。マイルを3回使われて流れにも慣れているし、リフレッシュしたことで馬体に身が入り、前走使ったことで動きに迫力が出てきたのだから恐れ入る。陣営の狙いは最初からこのレース。今の中山で最も上手く乗れる岡部騎手とのコンビは怖い存在であることは間違いない。もう一頭はサクラプレジデント。バネの利いた走りと馬体の作りから素質の高さは疑いようがないもの。ただ厳しいレースの経験がないのと今回は2ヶ月半ぶり。まともならこの馬という気もするが、絶対的な存在ではない。

この他ではテイエムリキサン、タイガーモーションが気になるが、上記4頭と比べると少し足りない気がする。その他、人気になっている馬も何かしら不安材料を抱えているし、相馬眼にもヒットしないのだからここで取り上げられない。展開と馬場を考慮して予想するので、最終的な結論ではないが、今年の朝日杯はどうやら波乱になりそうな予感。マイジョーカー、シンボリデビルと何だか恐ろしい名前の馬をピックアップしたが、馬体がいいのだから仕方ない。選んだ馬が人気がないのはかなりラッキー。これで大穴が獲れれば相馬眼が証明されるが、結果は果たして・・・。


有力馬診断

■[7+]ワンダフルデイズ
1400mまでの経験しかないことと短距離血統が不安視されているが、折り合いがつくし体型的にも問題ないのでマイルは十分こなせるだろう。外国産馬らしく現時点での完成度の高いし、前走で最後ひと伸びした内容を評価したい。掻き込みが鋭いのである程度馬場が悪化してもこなせるだろう。今年のメンバーなら十分通用する。

■[7]マイジョーカー
全く人気はないが、ここにきて馬体の充実が目立つので取り上げたい。前走はワンダフルデイズに敗れたが、直線で一気に抜け出してきた脚は見どころがあった。馬体が充実がレースぶりに直結しているところを評価したい。馬体はそれほど大きくはないがパワー型なので中山の坂もこなせそうなのもいい。調教師が強気な発言をしているのも当然に思える。

■[7]シンボリデビル
1勝馬で人気はないが、鞍上に岡部騎手を迎え、狙い目が出てきた。今の中山で最も上手く立ち回れるのは岡部騎手だろう。馬自身もリフレッシュ明けを叩かれて上昇しているとあれば狙い目十分。これまでマイルを3回使ってきたように陣営の狙いは最初からこのレース。父デヴィルズバッグはタイキシャトルに父として知られるが、この馬もマイル適性を受け継いでいる。岡部マジックに少し頼るところはあるが、狙い目は十分ある。

■[7]サクラプレジデント
唯一の重賞勝ち馬だけに1番人気は当然。札幌2歳Sでは4コーナーで内を突いて勝ったが、2着とテイエムリキサンとは内容的にそれほど差はなかった。バネの利いた走法で素質があることは確かだが、今回はまだ3戦目。さらに2ヶ月半ぶりの出走というのも少し気になるところ。まともならこの馬が勝っても不思議ではないが、揉まれる競馬をしたことがないだけに付け入るスキはありそうだ。

■[6+]テイエムリキサン
ここ4戦1800mを使ってきたようにベストは1800m以上の距離だろう。ただし、レースが厳しくなれば1800mを戦ってきたスタミナが生きてくる。最後確実に伸びてくるので、おそらく上位には顔を出すだろう。ただ上位陣と比べるともうワンパンチ足りない気がするのでこの評価に留めた。

■[6+]タイガーモーション
東京スポーツ杯はプラス18キロでパドックでもっさり見えたが、レースでは4コーナーからの行きっぷりが良かった。ただし、スローペースだったから行きっぷりが良かったとも言えるだけに厳しいレースになるとどうかという不安は残している。陣営はこの一戦に向けて仕上げてきているが、どこまでやれるか。

■[7+]ワンダフルデイズ
■[7 ]マイジョーカー
■[7 ]シンボリデビル
■[7 ]サクラプレジデント
■[6+]テイエムリキサン
■[6+]タイガーモーション

調教診断

■[7+/]ワンダフルデイズ
栗Bで単走で一杯に追われるとスピード感のある動きで最後は11.4秒の切れ味を見せた。雨で時計が出やすい馬場だったが、動きは目立っていた。クビを使っているし、馬自身が走りに集中できているのがいい。もう少しトモに筋肉が欲しい気もするが、現時点ではほぼ万全の仕上がり。

■[7+−]サクラプレジデント
南芝で2頭併せで馬なりのままバネの利いたフットワークで併入した。タイムは61.5−47.4−35.2−12.1秒。バランスのいい馬体を見せており、久々でも仕上がりは良さそうだ。クビを上手く使って走れているし、随所に競馬センスの良さが感じられる。

■[7/]マイジョーカー
栗坂で2頭併せで一杯に追われると力強い脚捌きで楽々と先着した。馬場が悪く、さらに相手があまり走らなかったことで時計は54.1秒とかかったが動きは良かった。馬体がしっかりした馬で中々見栄えがする。現時点での完成度が高く、能力はありそうだ。

■[7−]テイエムリキサン
栗Bで単走で強めに追われてラスト11.9秒の切れ味を見せた。ブレのない走法で動きは良かった。もうワンパンチ欲しい気もするが、調子自体は前走同様いい状態をキープしている。

■[7/]ヨシサイバーダイン
南Wで3頭併せで一杯に追われるとクビを使ったフットワークで先着した。前脚の捌きもスムーズで調子が良さそうだ。馬体をフックラ見せているのもいい。

■[7/]シンボリデビル
美坂で2頭併せで馬なりのまま最後ひと伸びして先着した。馬に走る気が出てきた印象で動きにも少し迫力が出てきた。ひと叩きされて、この馬なりに調子を上げている。

■[7−]コスモインペリアル
南Dで2頭併せで一杯に追われると大きなストライドで最後までしっかり伸びた。あまり調教駆けするタイプでないのでこれくらい走れば十分。使われる度にゴツゴツとした感じがなくなってきているのはいい傾向。

■[7−]タイガーモーション
南Wで2頭併せで一杯に追われると最後は一杯になりながらもしぶとく踏ん張った。追いかけた分、手応えは見劣ったが動きはまずまず。大きな上積みはないが、好状態をキープしている。

■[7−]マイネルモルゲン
南Wでシベリアンメドウと併せて一杯に追われるとしなやかな脚捌きで併入した。少しクビが高い走法で追われてからの反応はやや物足り感じもするが、馬体と気配は悪くない。

■[7/]サイレントディール
栗芝で2頭併せで最内を一杯に追われて、ラスト10.7秒の伸び脚を見せた。3Fが36.0秒なのでラストの伸びはそれほど評価できないが、だいぶ馬体が引き締まってきた印象。まだフワフワと上体の高い走りは改善されていないが、若干調子を上げている。

■[6+−]エイシンチャンプ
栗CWで2頭併せで軽く仕掛けられた程度だったが、6F79.8秒の好タイムを出した。見た目より時計が出ていたのは体調のいい証拠だろう。使い込まれているが、好気配を保っている。

■[6+−]バロンカラノテガミ
南Dで2頭併せで強めに追われるとしぶとく伸びて併入に持ち込んだ。レースでもそうだが勝負根性のあるところを見せていた。前走同様、好調キープ。

■[6/]キョクイチバンブー
南Wで2頭併せで一杯に追われてラスト12.0秒の伸び脚で併入した。クビを使えて走れているし、脚捌きも鋭くなってきた。この馬なりに調子を上げている。

■[6−]センリツ
南Wで2頭併せで一杯に追われたが外に馬に遅れた。この馬なりにデキは悪くはないが、もうワンパンチ欲しい印象。

■[6−]パープルクオーツ
栗Bで単走馬なり調教。馬体がこじんまりと見えるし、あまり迫力は感じられなかった。強調材料は少ない。

■[7+/]ワンダフルデイズ
■[7+−]サクラプレジデント
■[7 /]マイジョーカー
■[7 −]テイエムリキサン
■[7 /]ヨシサイバーダイン
■[7 /]シンボリデビル
■[7 −]コスモインペリアル
■[7 −]タイガーモーション
■[7 −]マイネルモルゲン
■[7 /]サイレントディール
■[6+−]エイシンチャンプ
■[6+−]バロンカラノテガミ
■[6 /]キョクイチバンブー
■[6 −]センリツ
■[6 −]パープルクオーツ

相馬眼予想

まず中山の馬場だが、土曜日からの雨で芝コースは稍重。芝丈が13cmと長く、水分を含んだことで力のいる馬場だろう。どの馬が有利というのは一概には言えないが、北海道や福島の力のいる馬場で好走した馬、ダート実績のある馬などはある程度はこなせるだろう。ダート調教各馬もある程度はこなせるだろう。今週からAコースで内側を通った馬が伸びていることも見逃せない。力のいる馬場でスタミナを消耗するので、内々をロスなく回ってきた馬が最後ひと伸びしそうだ。多頭数でごちゃつくので騎手の腕も問われる。

次に展開だが、逃げ馬がおらず読みにくい。行くとすればマイネルモルゲンとサイレントディールだろう。ペリエ騎手と武豊騎手だけにお互いが有利になるよう進めるはずで、ペースはそれほど早くはならないだろう。ただし、さすがに後続の各馬も力のいる馬場で差しが決まりにくいと判断すれば仕掛けていくはず。3コーナーから一気にペースアップすることで直線では前に行った馬がどこまで我慢できるか、そこに差し馬がどこまで迫れるかというレースになる。

マイネルモルゲンとサイレントディールは1800m戦で前に行って勝った経験があるように普通に考えれば簡単には止まらない。2頭で決着する可能性もあるが、ここで注意したいのは外枠スタートで最初ある程度脚を使うことと多頭数のG1でレース自体のストレスは大きくなること。最後はやや失速気味になりながら粘れるかどうかと言った感じだろう。当然、ペリエ騎手と武豊騎手はある程度失速することを考慮していると思うが、稍重の馬場で差し馬の伸び脚も鈍ることも計算に入れているだろう。

まずこの2頭をかわせる馬がいるのかというのがテーマになるが、それには内々でロスなく進めて、最後の爆発力がある馬でないと難しいだろう。さらに力のいる馬場と直線の坂をこなすパワーが要求される。これに当てはまるのが、ワンダフルディズ、マイジョーカー、サクラプレジデント、テイエムリキサンの1、2枠の4頭。ともにある程度前に行く脚があるので、直線では前を射程圏に入れられる位置取りにつけられるだろう。

他ではシンボリデビルとタイガーモーション。シンボリデビルはマイルの流れを3戦経験していること、芙蓉Sで荒れた馬場での稍重を経験していること、さらに中山を知り尽くした岡部騎手が騎乗することが取り上げた理由。タイガーモーションはきんもくせい特別で福島の荒れ馬場を経験しているし、前に行く脚があるので好位につけられるだろう。エイシンチャンプとコスモインペリアルも稍重はこなせそうだが、他の馬との比較でもうワンパンチ足りない気がする。ここでは無印にする。

6頭をピックアップしたが、果たしてマイネルモルゲンとサイレントディールを捕まえることができるかどうか。ここで2頭の本質に迫るとマイネルモルゲンは前走で1800mを勝ったがメンバーがかなり弱かったし、レコードタイムでもそれほど評価できない。元々短い距離を使ってきたように血統と馬体は短距離馬向き。メンバー強化でいかにも最後にジリ気を出しそうな気がする。サイレントディールは馬体はいいが、まだフワフワとした走りで本格化一歩手前。それでもデビュー当時と比べると良くなってきたが、追って伸びる馬ではないので最後の伸びはあまり期待できない。

結論からいうとマイネルモルゲンは消しでサイレントディールは押さえの評価。距離に融通性のあるサイレントディールをここでは上位に取る。ただし後続が差して来れないことも考えられなくはないのでこの2頭の馬券は押さえた方が無難だろう。ここでは前に行く2頭を軽視して、ピックアップした6頭の競馬と考えたい。

さあ最終決断。本命はワンダフルデイズ。絶好枠を引き、脚質的にその好枠を生かせそうだ。何より現時点での完成度を評価したい。ダートの初戦を楽勝しているし、掻き込む走法は力のいる馬場もこなせるはず。少しトモが薄い感じもあるが、最終調教を見る限り、現時点ではほぼ万全の仕上がり。幸騎手にとってはG1制覇の最大のチャンスだろう。ここ3年中山での勝利はないが、馬の能力と好枠で克服可能と考えた。

対抗はマイジョーカー。馬体が充実してきているし、前走でワンダフルデイズに迫った脚は見どころがあった。1番枠でロスなく乗れるし、パワー型なので馬場、直線の坂もこなせそうなのもいい。全く人気はないが、好走する条件は揃っている。準対抗はシンボリデビル。岡部マジックは必要だが、馬はマイルの流れに慣れているし、ひと叩きされて調子を上げているので狙ってみたい。前2走とも1番人気だったように元々素質と能力を評価されていた馬。

押さえは揉まれる競馬をしたことがないのが少し不安だが素質と能力は高いサクラプレジデント、相手なりに堅実に走るタイプで前走の勝ちっぷりも良かったテイエムリキサン、調教で攻めて仕上げてきたタイガーモーションの順。馬券はワンダフルデイズからの馬連流しと上位4頭ボックスだが、○と▲の人気が全くないだけにある程度手広く買ってみたい。3連複でも○と▲を絡めれば高配当。上位4頭が中心だが、こちらもある程度手広く買ってみたい。あとはマイネルモルゲンとサイレントディールの2頭の馬連を押さたい。

    ◎ワンダフルデイズ
    ○マイジョーカー
    ▲シンボリデビル
    △サクラプレジデント
    注テイエムリキサン
    注タイガーモーション
    注サイレントディール



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