東京スポーツ杯2歳S
2002/11/16 中山競馬場 芝1800m


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データ分析

■10倍台までが5割だが、最近は堅くない
10倍台までが5回と半数を占めるが、万馬券が2回、ここ3年は22倍、45倍、28倍が出ておりそれほど堅くない。今年は中山の内回りで行われるため、紛れによる波乱も十分考えられる。積極的に中穴を狙いたい。

■前走連対馬に注目。5着以下は消し
連対馬19頭が前走5着以内で唯一13着から巻き返したゴッドスピードは重賞勝ち馬だった。重賞勝ち馬以外、前走5着以下に敗れた馬は基本的に消し。ここ5年の連対馬9頭に当てはまる前走連対馬に注目したい。

■芝1600M以上での連対経験が最低条件
この時期の2歳戦だけに1800Mだと距離経験が重要。過去5年の連対馬10頭のうち9頭が芝1600M以上での勝ち星があり、残る1頭も芝1800Mでの連対経験があった。芝1600M以上で連対していることが最低条件になる。

■過去10年で5連対の柴田善騎手に注目
騎手別では柴田善騎手が9戦5連対と活躍。連対馬の人気は10、4、3、5、6人気とそれほど人気になっていないので馬券的妙味十分。98〜00年は関西馬で3年連続連対するなどこのレースと相性がいいので注目したい。


コース分析

中山1800mは内回りでコーナーを4つ回るためハイペースになりにくく、逃げ先行馬に有利なコース。ただし、後続の各馬がそれを意識して早仕掛けになると前に行った馬は息を入れられず直線の坂で失速するケースが目立つ。ペースが上がれば一瞬の鋭い脚のある差し馬なら十分届くことを考慮しておきたい。

東京スポーツ杯2歳Sの過去10年の連対馬の脚質は、逃げ2先行7差し9追込2と差し馬の活躍が目立つが、今年は中山コースだけに傾向が変わる。今週から中山は2週使われたCコースからAコースに変更される。1ヶ月間仮柵で保護された内側は絶好の状態が予想されるので、そこを通った馬が有利になるのは間違いない。今年は前に行った馬の粘り込みに要注意。


レース展望

デイリー杯2歳Sで2着したブルーイレヴンで負けられない。陣営がこの一戦を年内最後と明言しているように勝負気配はかなりのもの。距離が1800mに伸びるのもいいし、今回はいかにもメンバーが楽。鞍上が武豊騎手で断然人気になるが、その期待に応えられるだけのものは持っている。ただし、最終調教で見せたもたれ癖が出ると最後差して届かず3着ということも少し考えられる。

相手は難解だが、バロンカラノテガミが有力か。1戦1勝馬だが馬群を割って伸びたレースぶりがいいし、外国産馬で仕上がりも早そう。鞍上は絶好調ペリエ騎手。既に調教で騎乗して完璧に折り合いをつけているだけに怖い存在だ。あとは芙蓉Sで34.3秒の末脚で4着に突っ込んだホシコマンダー、福島のきんもくせい特別を楽勝したタイガーモーションあたりだろう。


有力馬診断

■[8]ブルーイレヴン
最終調教でもたれ気味に走っていたのが気にならなくもないが、普通に走ればこのメンバーでは負けられない。少頭数で鞍上が武豊騎手だけに大丈夫だとは思うが、脚を余して2、3着というのも考えられなくはない。来年のクラシックを目指す以上、ここできっちり賞金を加算して楽なローテションで向かいたいところ。強い内容での勝利を期待したい。

■[7+]タイガーモーション
唯一の2勝馬だが、前走の内容も良かった。ただ力のいる福島での好走なので、中山の高速馬場でどうかという不安も多少はある。ただ坂路でカイトヒルウインドを煽る動きはかなり評価できるもの。普通に走れば上位争い可能だろうが、ブルーイレヴンを負かしに行った場合にどこまで踏ん張れるか。

■[7]バロンカラノテガミ
調教時計はそれほどでもなかったが、ペリエ騎手との折り合いがつき、伸び脚も目立っていた。新馬で馬群を割って伸びたところも評価できるし、時計もまだ詰められるだろう。1戦1勝とキャリアの少ないのは気になるが、前走でペリエ騎手が乗っていたのは大きい。ペリエ騎手がこの馬の持ち味を引き出してくれるだろう。

■[7]ホシコマンダー
芙蓉Sで上がり3F34.3秒は中々目立っていた。実戦タイプで調教ではそれほど動かないが、一杯に追われてビッシリ仕上げられてきた。唯一の1800mの勝ち馬で内容もまずまず。先週の京王杯2歳Sも関西馬2頭で決着しただけに注意は必要だろう。

■[6+]ナムラモンスター
中1週で軽めの調教だったため、動きは目立たなかったが、馬体の作りや雰囲気は中々いいものを持っている。相馬眼にヒットするまではいかないが、もう少し馬体に身が入ってくれば走ってきそうな感じはある。穴で少し注目しておきたい。


調教診断

■[8−]ブルーイレヴン
栗坂で2頭併せでずっともたれ加減で手綱を絞られてままだったが、それでも50.6−25.0−12.7秒の好タイムを出した。時計が出たのはこの馬の性能の良さを示すものだろう。走る馬の資質を備えている。ただし、もたれ癖はやはり気にはなる。

■[7+/]タイガーモーション
美坂でカイトヒルウインドを併せて一杯に追われると36.3−24.4−12.5秒の好タイムで先着した。動きに迫力が出て良くなってきた。馬体からは距離が伸びても問題なさそう。だいぶ仕上げてきている。

■[7+/]バロンカラノテガミ
南Dでペリエ騎手が騎乗し一杯に追われるとラスト12.2秒の伸び脚で相手を突き放した。鞍上との息もピッタリで良く見せる。脚捌きも力強いし、馬も走る気になっている。

■[7/]ホシコマンダー
栗坂で2頭併せで一杯に追われるとしぶとく伸びて先着した。タイムは54.0−25.4−12.6秒と遅いが、追われてからの脚取りは良かった。毛づや、馬体の張りもまずまず。

■[6+−]マイネルヒルシュ
南Dで2頭併せで馬なりのまま先着した。若干迫力に欠ける印象はあるが、しぶとく伸びていた。この馬なりに順調にきている。

■[6−]ナムラモンスター
南Wで2頭併せで馬なりのままラスト12.7秒を出した。特に強調できるところはないが、この馬なりに順調。

■[6−]キョクイチバンブー
南Dでキャンター。しっかりした馬体の持ち主で筋肉の張りも上々。力のいる馬場が合いそうなタイプ。

確認できず
■カイシュウコンドル


相馬眼予想

中山は今週からAコース。1ヶ月間未使用の内側は絶好の状態。そこを通った馬が有利だが、8頭立てなら各馬が通れるだろう。むしろ注目したいのは展開の方。中山は開幕週当時は完全に前残りだった。それに近い馬場なら前残りが怖い。スローペースになれば前の馬も早い上がりを繰り出すので後方からの馬では届かないだろう。展開の読みがポイントになりそうだ。

その展開だが、逃げるのは1枠を引いたナムラモンスターだろう。2番手がマイネルヒルッシュ、3番手以降にタイガーモーション、ブルーイレヴン、バロンカラノテガミが続き、後方からキョクイチバンブー、カイシュウコンドル、ホシコマンダーといった展開。4つのコーナーを回る小回りコースで前半からペースが上がることはないだろうからスローペース必死。さすがに3コーナーあたりから各馬動き出すだろうが、それでも上がり3Fは34秒台だろう。後方を進んだ馬は4角で好位置に取り付けないと苦しくなる。

こんな展開でブルーイレヴンの武豊騎手はどう騎乗するか。陣営が朝日杯FSを意識しているならともかく、ここで目一杯の競馬で賞金を上乗せして来年のクラシックに向かうと考えている以上、勝ちに行く競馬に徹するはず。能力は抜けているし、ある程度早めにスパートして先頭に立っても問題ないだろう。それに最終調教で見せたもたれ癖を考えると直線で差す競馬は気持ち悪い。そういう面から考えて早めに動いて押し切る競馬になる。

ブルーイレヴンが動けば負かしに行くのはタイガーモーション。能力的にブルーイレヴンを負かすとすればこの馬だが、レースを見る限り切れる感じがないので、今回はそこまで行くかどうか。ただ調教の動きはこれまでのレースを一新するだけのものがあっただけに評価は難しいところ。ここではデイリー杯2歳Sで既に能力を見せているブルーイレヴンを上位に取る。直線でブルーイレヴンが抜け出した後、前にいた馬が粘るのか、先行馬がなだれ込むのか、それとも差し馬が差すのかというイメージになる。

さあ最終決断。本命はブルーイレヴン。あまり器用なタイプではないので中山1800mというのは気にならなくもないが、能力で抜けている以上、この馬が本命。相馬眼的にも狙い目十分。対抗はタイガーモーション。馬券的な妙味はないが、調教の動きを見る限り外せない。中山得意な江田照騎手が無難に騎乗してくれるだろう。準対抗はペリエ騎手のバロンカラノテガミ。新馬戦の時計は物足りないが、競馬センスを評価した。あとは小倉1800mの内容がいいホシコマンダー、相馬眼的に少し狙い目があるナムラモンスター。馬券はブルーイレヴンが断然人気なのでパドックで絞りたい。

    ◎ブルーイレヴン
    ○タイガーモーション
    ▲バロンカラノテガミ
    △ホシコマンダー
    注ナムラモンスター



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