京王杯2歳S
2002/11/09 中山競馬場 芝1200m


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データ分析

■キャリア1〜2戦の1番人気はまずは疑え
1番人気の成績は[1・3・1・5]で1勝のみとかなり不振。連対を外した6頭のうち3頭がキャリア1〜2戦の1勝馬。ここ2年はキャリアのある馬が人気になっているが、1〜2戦の馬が人気になるようなら疑ってかかりたい。

■前走条件戦で連対した関東馬に要注意
人気薄での連対馬をみると5番人気以下で連対した6頭のうち5頭が関東馬だった。その5頭のうち4頭が前走条件戦で連対しており穴ならこのパターン。前走条件戦で連対した人気薄の関東馬には十分注意を払いたい。

■条件戦で3着以下に敗れた馬は消し
連対馬の前走着順は17頭が3着以内で3着以下に敗れた3頭は重賞かオープンだった。条件戦で3着以下に敗れた馬は消せる。前走で特に注目はプラタナス賞の連対馬。ダートで揉まれた経験が大きいので狙い目十分。

■今年は持ちタイムのある先行馬に注目
これまでは直線の長い東京コースで差し馬の活躍が目立ったが、今年は中山1200Mで直線が短いため前々に行ける馬が有利。1400Mから1200Mへの変更でスピード優先になるので持ちタイムのある先行馬に注目したい。


コース分析

中山1200Mは、外回りコースで最初の下りでスピードに乗り、緩やかなカーブを回って直線の坂を迎える。カーブが緩やかなため、スピードが落ちにくいのが特徴で持ち時計のない馬には厳しいコースといえる。息の入れられない流れで逃げ先行馬が直線の坂で失速し、後方一気が決まることもある。

京王杯2歳Sの過去10年の連対馬の脚質は、逃げ3先行6差し11追込0と差し馬の活躍が目立っているが、今年は中山芝1200mだけに傾向が変わる。同条件の暮れのフェアリーSでは、逃げ4先行10差し5追込1で4コーナーで4番手以内の馬が16頭で8割を占めることから逃げ先行馬に注目したい。仕上がりの早い外国産馬にも要注意。

中山は今週のCコース。高速決着は一段落した印象で若干時計がかかり出したが、それでも勝ち馬の上がりは34秒台と早くなっている。芝1200mでペースの読みが重要になるが、極端に上がりがかかるとは思えないのである程度早い上がりに対応できる馬を狙いたい。


レース展望

9頭立てと頭数は少なくなったが、素質のある馬が揃った。小倉2歳Sで2着の実績があるブルーコンコルドはデイリー杯2歳Sでは逃げる競馬で最後失速したが、今度はスピードを行かせる1200m。パワーもあるので中山の坂も問題ないだろう。相馬眼的にも期待できそうだ。

ただし、他にも相馬眼的にヒットした馬がいた。カラメルアートとモンテオーシャンの2頭だ。カラメルアートは2歳馬とは思えないくらい迫力のある馬体と走り。新馬を勝った後に陣営が休養させたのは分かる気がする。パワーではおそらく1番だが、あとはスピードでどこまで対応できるかだろう。モンテオーシャンはカラメルアートとは違ってしなやかさがあるのがいいところ。走る馬のそれを感じさせるし、かなり素質は高いと見ている。

大方はこの3頭だが、5戦連続連対中のタガノラフレシア、ペリエ騎乗のマルブツタイクーンにも注意したい。少頭数なので各馬が力を発揮できるので能力を重視して予想したい。先に挙げた3頭で堅い気もするが、最終的には展開を含めて結論を出したい。


有力馬診断

[7+]ブルーコンコルド
デイリー杯2歳Sは5着に敗れたが、距離短縮で見直したい。ゴツく映った馬体も絞れて動きにスムーズさが出てきたように良くなっている。これまでの持ちタイムから高速決着に不安がない訳ではないが、今の調子の良さと完成度で1分8秒台で走れるだろう。中山未勝利の秋山騎手は少し気になるが・・・。

[7]モンテオーシャン
新潟の新馬戦を勝ったあとひと息入れたが、調教の動きを見る限り仕上がりは良さそうだ。新馬戦の勝ちタイムが1分11秒0と冴えないが、当日はイレ込んで発汗もしていたし、レースぶりも楽だったので時計はまだ詰られるだろう。馬体もいいものがあるし、潜在的なスピード能力はかなり高いとみている。

[7]カラメルアート
函館で岡部騎手に怒られながらも楽々と差し切った脚が印象的。馬体がゴツくスピード勝負に対応できるかどうかは未知数だが、最後の底力勝負になると突っ込みがありそうだ。一戦様子を見たい気もするが、人気のない今回こそが狙い目だろう。

[6+]タガノラフレシア
5戦3勝2着2回で1200mの持ちタイム1分8秒3はメンバー1位と普通に考えればこの馬だろう。前走で中山1200mを勝っているし、スピード勝負に持ち込めば好勝負できそうだ。ただし、前走でマイナス14キロの馬体とパドックで見せた硬い歩様から徐々に調子が落ちてきている気がする。最終調教は最近走らなくなっているのであんなものだが、前走見せた雰囲気から若干割り引いて考えたい。

[6+]マルブツタイクーン
小倉2歳Sは口のイボに手綱が当たってそれによって寄れたようだ。そのイボも手術し、今はスッキリしているとのこと。前走は勝つには勝ったが内容はそれほどでもないし、小倉2歳Sのレースぶりからブルーコンコルドの方が上と判断して評価を下げた。ただし、鞍上はペリエ騎手。やはりマークは必要だろう。

[6+]ナチュラルリーダー
ダート1200mを勝ち連闘してきたが、前走でも前半34.7秒で逃げたようにスピードは持っている。前脚の捌きにスナップが利いた独特の走りをする馬で中々いい雰囲気を持っている。人気はないが、父エンドスウィープからも芝の短距離は合うので一発を注意した方がいだろう。


調教診断

■[8−]ブルーコンコルド
栗坂で単走でラスト強めに追われるとクビを使ったリズミカルな走りで最後までしっかり伸びた。前走も動きは良かったが、馬体が絞れてスムーズさが出てきた。タイムも24.8−12.2秒と上々だし、高いレベルで好調をキープしている。

■[7+/]カラメルアート
南Wで3頭一杯に追われると2歳馬とは思えない豪快なフットワークで楽々と先着した。重心の低いフットワークで前脚の出もスムーズで良く見せる。あまり切れる感じはないが、スピード感のある走りは目を引いた。若干乗りこみは不足しているが、この動きなら問題ないだろう。

■[7+/]モンテオーシャン
南Wで2頭併せで馬なりのまま先着した。相手は一杯に追われたが、しなやかな動きで余裕を持って走れているところがこの馬のいいところ。クビをリズム良く使えているところからも競馬センスの良さが感じられる。間隔は空いたが、いい状態で出走できそうだ。

■[7/]ロケットパンチ
美坂で2頭併せで一杯に追われると豪快なフットワークで最後までしっかり伸びた。タイムは36.6−24.4−12.6秒。これだけ追えるのは調子のいい証拠。この馬なりに調子を上げている。

■[6+/]マルブツタイクーン
栗坂で単走で鞭を入れられて目一杯に追われると最後は一杯になりながらもしぶとく粘った。タイムは52.6−25.4−132秒。3週連続で一杯に追われて仕上げられている。ひと叩きされた上積みもありそう。

■[6+−]マイネラベンダー
南Wで2頭併せで強めに追われると内からしぶとく伸びて併入した。あまり良く見せるタイプではないが、脚捌きの鋭さを保っているし、この馬なりに順調にきている。

■[6+−]タガノラフレシア
栗CWで単走でラスト強めに追われたが、徐々に調教では動かなくなっている印象であまり良く見せない。タイムは84.3−39.9−12.9秒。前走もこんな感じでレースは走っているが、調教からはあまり強調できない。

■[6+−]ナチュラルリーダー
南Wでキャンター。連闘のため軽めに終始したが、馬体の作りは中々いいものがある。あまりスピードタイプには見えないが、ダートで前半34.7秒で逃げて勝ったようにスピードはあるので注意しておきたい。

■[6−]キョクイチバンブー
南Wで2頭併せで強めに追われたが、あまり素軽いが感じられない動きでやや遅れた。重量感のある走りで力のいる馬場が合いそうなタイプ。馬体の張りも少し不足している。


相馬眼予想

中山は今週もCコース。馬場は全般的に良好な状態。若干時計がかかりはじめたことで以前のような完全に前残りという感じはなくなった。ペースが早くなれば差し馬でも届いている。今回は9頭の少頭数。外回りコースでコーナーもきつくないので各馬不利のない競馬ができそうだ。おそらく勝ちタイムは1分8秒台前半。アイビーS2着にダンツワンダーが一気に時計を詰めたようにそれほど持ち時計にこだわらなくてもいい気がする。

次に展開だが、逃げるのはタガノラフレシアだろう。ブルーコンコルドも行く脚はあるが、前走で前に行き過ぎた反省から今回は3〜5番手に控えることになりそうだ。タガノラフレシアの単騎逃げの可能性もあるが、連闘で臨んできたナチュラルリーダーもスピードがあるので、強気な後藤騎手は絡んで行くかもしれない。いずれにしても流れは早くなるだろう。タガノラフレシアが直線最内で粘るところにどの馬が差して来れるかというレースになる。

普通に考えれば中山芝1200mのカンナSを1分8秒3の好タイムで勝ったタガノラフレシアが有利に思えるが、前走のパドックで見せた歩様の硬さ、14キロの馬体減などから今回は敢えて評価を下げたい。当日の気配を見てから判断したいが、ここでは押さえの評価まで。早い流れで底力勝負になるので現時点での完成度と能力を重視してみたい。2歳戦だけにはっきりとした根拠はないが、走る馬をそれを感じさせてくれた馬で予想は攻めてみたい。

さあ最終決断。本命はブルーコンコルド。中山未勝利の秋山騎手、1枠など不安な点もあるが、現時点での完成度の高さと今の調子の良さから狙ってみたい。ゴツく映る馬体は直線でパワーが要求される中山に向きそうだし、ハイペースで切れ味勝負にならないのはこの馬にプラス。馬場が荒れればさらに確度は高まるが、今の中山でも今回のメンバーなら十分足りるだろう。

対抗はモンテオーシャン。カラメルアートと迷ったが、競馬センスがありそうなこちらを上位に評価した。休み明けだけに走ってみないと分からないところもあるが、素質の高さに賭けてみたい。準対抗はカラメルアート。2歳離れした馬体、豪快な走りは一際目を引くし、底力勝負なら出番がありそうだ。あとはペリエ騎乗のマルブツタイクーンと前脚のスナップの利いた走りが気になるナチュラルリーダーが押さえ。馬券はモンテオースシャンとカラメルアートのタテ目も押さえたい。上位3頭がそれほど人気がないのである程度手広く買ってもいいだろう。

    ◎ブルーコンコルド
    ○モンテオーシャン
    ▲カラメルアート
    △マルブツタイクーン
    注ナチュラルリーダー
    注タガノラフレシア



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