毎日王冠
2002/10/06 中山競馬場 芝1800m


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データ分析

■古馬GT勝ち馬が1番人気なら信頼
1番人気の成績は[5・0・1・4]で勝った5頭のうち3頭に古馬GT勝ちがあり、負けた5頭にはなかった。ここ2年、GT実績のないアメリカンボスとマグナーテンが1番人気で惨敗したようにこのタイプは疑ってかかりたい。

■仕上げ途上の実績馬より上がり馬重視
休み明けで仕上がり途上の実績馬が人気になって敗れ波乱になるケースが目立つ。レベルが下がってきた今なら夏の上がり馬でも通用する。休み明けの実績馬が仕上がりひと息なら夏の上がり馬を上位に取りたい。

■9年連続して連対中の4歳馬に大注目
3歳で連対したのはエルコンドルパサーのみ。皐月賞馬、NHKマイルC馬が1番人気で敗れている。7歳以上の連対はなく高齢馬も不振。中心は充実期を迎えた4、5歳馬。特に9年連続連対中の4歳馬に注目したい。

■4歳馬以外の1番人気は3頭とも惨敗
4歳馬が1番人気だと[5・0・1・1]、4歳以外だと[0・0・0・3]でデータ的に4歳馬以外が1番人気だと危険度が高い。あとは外国産馬。4歳馬の9年連続には及ばないが5年連続連対中。4歳馬と外国産馬がこのレースのポイント。


コース分析

中山1800mは内回りでコーナーを4つ回るためハイペースになりにくく逃げ先行馬に有利なコース。後続の各馬はそれを意識して早仕掛けになりやすく直線の坂で伸び切れないケースが目立つ。ただし、ペースが上がれば一瞬の鋭い脚のある差し馬なら十分届くことを考慮したい。

毎日王冠の過去10年の連対馬の脚質は、逃げ4先行10差し5追込1だが、コーナーが多い中山なら、さらに前残りが加速しそう。ただし、各騎手の意識が前々に働くと意外にペースが上がって中山記念のように差し2頭で決まるケースもあるので展開の読みが重要になる。

今開催の中山は前4日がAコース、後4日がBコース。春開催と同様、野芝をベースとしたオーバーシードで行われる。開幕週で馬場は絶好なのは間違いないが、ポイントはどれくらい早いタイムが出る馬場なのかということ。まずは土曜日の競馬でその傾向を掴みたい。


レース展望

有力各馬が天皇賞秋を見据えた仕上げ。そうかと言って夏の上がり馬や3歳馬の出走もない状況。どんな結果になっても納得できそうなだけにかなり難解だ。

今年は中山内回りの1800Mで行われるだけに誰でも思いつくのがマグナーテンの前残り。岡部騎手が騎乗するだけに誰も仕掛けて行かずにスローに落とせば前残りは十分考えられる。ただし斤量を背負っている有力馬が早めに仕掛けると厳しくなる可能性もある。いずれにしても展開の読みが重要になる。

有力馬の中で仕上がりがいいのはサンライズペガサス。スローの上がり勝負でも33秒台の切れ味があるのは心強い。エイシンプレストンは馬体に余裕はあるが、動きはまずまず。ダンツフレームは本来が叩き良化型なので、そのあたりに不安が残る。あとはブリンカーをつけたアメリカンボスだが、良くはなっていてもよほど展開が向かない限り苦しいだろう。

頭数が少ないので馬単、あるいは馬連で絞って勝負しないと儲からない。難解な一戦で点数を絞るとういうのは・・・。馬券的妙味は薄いが、天皇賞秋に向けてここはきっちり的中させておきたい。


有力馬診断

■[7+]サンライズペガサス
出遅れ癖は気になるが、スローでもペースアップしても対応できる末脚を評価してみた。大阪杯でエアシャカールが止まって見えた末脚は現役屈指のもの。仕上がりも悪くないし、天皇賞秋に向かうためにもここで見苦しい競馬できない。ただ追い込んで3着ということも少し考慮しておきた。

■[7]エイシンプレストン
かなり乗り込んでいるが、馬体がまだ少し太く見える。目標が天皇賞秋、香港Cへと続くだけに余裕を持たせるのは当然だが、そのあたりが少し心配。幸い他馬も絶好調ではないので相殺できるがどうだろう。ただし、この馬のレベルになるとレースが近づけば自分でカイバを調整するもの。当日の気配次第では評価を上げたい。

■[6+]ダンツフレーム
ここまで順調にメニューを消化してきたようだが、最終調教では反応が鈍かった。馬場が悪かったせいもあるが、春より少し落ちるのも事実。ただこのひと追いと輸送で馬体が絞れれうな感じもあるので大幅な割引きはしたくない。中山は皐月賞で2着したように直線の坂はパワー型のこの馬に見方する。現状はこの評価にしておくが、パドックでギラギラとしたこの馬独特の雰囲気を見せれば評価を上げたい。

■[6+]マグナーテン
この馬がマイペースで行き、有力各馬が牽制し合って仕掛けが遅れれば、おそらく残れるだろう。ただ早めに来られるとモロいところがあるのも事実。今回はあまりに条件が揃っているだけに気持ち悪い気がするが、この馬から入る手も十分考えられる。ただ馬体は夏より多少立派に映るので、当日の気配はチェックしたいところ。

■[6]アメリカンボス
今回からブリンカーをつけるが、調教でつけた感じでは行きっぷりが良くなり効果はありそう。だいぶいい頃の動きに近づいてきているのでそろそろ注意したいが、今回はメンバーが強いのも事実。中山得意の江田騎手だけに少しは押さえたい気もするがどうだろう。

■[6]トラストファイヤー
中山記念を勝ったが、今回は休み明けだけにどこまで仕上がってくるか。元々叩き良化型なので、1回使えていれば狙い目はありそうだが、最終調教を見る限りは迫力が不足している。ただ開幕週の馬場は意外に力がいるので、馬格のあるこの馬には合いそうな気がする。

調教診断

■[7−]サンライズペガサス
栗坂で単走馬なりでスムーズな脚捌きで最後までまっすぐ伸びた。1週前に52秒台を出しているので軽めに終始したが動きは良かった。仕上がりがまずまず。

■[7−]エイシンプレストン
栗芝で単走で強めに追われて73.0−36.4−12.5秒の好タイムをマークした。外目を回ってこのタイムは立派だが、元々調教は走るしGT馬ともなればこれくらいは当然。走る馬独特のものを見せていたが、まだ少し余裕を持たせている。

■[6+−]マグナーテン
南芝で単走馬なりのまま61.7−37.3−12.8秒で駆け抜けた。多少馬体が立派に映るが動きは悪くない。馬が落ち着いているのはいい傾向。

■[6+−]ダンツフレーム
栗CWでダンツジャッジと併せて一杯に追われると最後は相手を突き放した。馬体にまだ余裕があるし、重馬場だったこともあるが追われてからの反応はいいときと比べるとひと息の印象。このひと追いでどこまで変わってくるか注目したい。

■[6+/]アメリカンボス
南Wで単走馬なりでスムーズな脚捌きで最後までしっかり伸びた。今回からブリンカーをつけたが、馬が走りに集中しているので利きそう。全体的に柔らかさが出てきたように徐々に調子を上げている。

■[6+−]ビッグゴールド
栗CWで2頭併せで強めに追われて先着した。中1週で少し余裕を持たせた内容だが、以前より調教で動きようになっている。この馬なりに順調。

■[6+−]トラストファイヤー
南芝で3頭併せで強めに追われると大外から伸びて2頭を突き放した。全体的に馬体の張りが不足しているし、動きも迫力がイマイチ。このひと追いでどこまで変わるか。

■[6+−]サイレントセイバー
南Wで単走で一杯に追われて早いタイムを出したが、最後はいつものように一杯になった。この馬なりには順調。

■[6−]アクティブバイオ
栗CWで単走で一杯に追われたが、ややフワフワとして走りで最後は伸びを欠いた。あまり強調できない。

相馬眼予想

まず中山の馬場だが、開幕週で絶好の状態。土曜日の1600万条件の芝1600mの勝ちタイムが1分32秒6と高速決着になっている。高速決着というとマグナーテンを思い浮かべるが、これまでずっと左回りを意識して使ってきたし、直線の長い新潟や東京とは明らかに違うコーナーのきつい中山コースでどうかという不安がある。さらに今回は逃げる競馬。2、3番手から抜け出すと強いが、逃げると意外に最後失速する。今回は誰もがマグナーテンに展開が向くと考えている以上、例え岡部騎手でも楽な競馬はできないのではないかというのがここでの読み。押さえの評価にしておく。

高速馬場ということでエイシンプレストンに疑問を持つ声もあるが、この馬は確かに少し力のいる馬場が合うが、極軽馬場だった昨年のマイルSや関屋記念で好走しているように対応できる。中山は時計は早いが踏み固められていない分、力がいるのでそういう面ではエイシンプレストンに向く。ダンツフレームは相手なりに走るので時計は気にしなくていいタイプ。安田記念2着の実績を見ても全く問題ないだろう。サンライズペガサスも出遅れ癖は気になるが、流れに乗れれば十分対応できるはずだ。

次に展開だが、逃げるのはマグナーテン。2番手以降はアメリカンボス、アクティブバイオ、中団にダンツフレームとエンシンプレストン、後方にサンライズペガサスといったところ。マグナーテンのマイペースだが、切れ味勝負では分が悪いアメリカンボスとアクティブバイオがマグナーテンを突っつくことになる。特にボスに騎乗する江田照騎手は新潟で大不振だったが中山に来て一気に好調モードに突入しただけに強気な競馬だろう。ボスがブリンカーをつけてきたこともそれを裏づける。関屋記念では岡部騎手に戦線布告する騎手はいなかったが、今回は後藤騎手がいる。バイオ自身の調子もそれほどいい訳ではないので早めの競馬だろう。

それでもマグナーテンはスピードがあるので直線では先頭に立つだろうが、その前に受けるストレスで最後まで凌ぎ切れるかどうかは期待より不安の方が大きい。前述した通り、この馬は押さえの評価。差し切れる馬の候補は、エイシンプレストン、ダンツフレーム、サンライズペガサスの3頭。トラストファイヤーも脚はあるが、今回は状態面に疑問符がつく以上は無印。アメリカンボスの粘り込みも考えられなくはないが、差し3頭によほどの不利があった場合だけだろう。ここでは無印にしておく。

さあ最終決断。本命はエイシンプレストン。個人的にはサンライズペガサスが非常に気になるが、出遅れ癖、追い込んで3着のイメージがどうしても拭えない以上は評価を落とす。エイシンプレストンは60キロを背負った中山記念で早めに動いて失敗しただけに今回はいつも通り末を生かす競馬。スローのマイルCSで2着したように極端に早い脚もあるので差し切れると判断した。あとはパドックでいい状態を見せてくれることを願うだけだ。

対抗はダンツフレーム。宝塚記念でツルマルボーイが外から来たら伸びたようにエイシンプレストンと併せれば2着まで押し上げられる。準対抗はサンライズペガサス。切れ味から馬単の頭としての魅力まであるが、ここでは上位2頭の確実性を重視した。上位2頭の仕上がり次第で評価を上げられるかという位置づけになる。馬券はエイシンプレストンからの馬連2点が本線。パドック次第で馬単でいけるかどうか判断したい。

◎エイシンプレストン
○ダンツフレーム
▲サンライズペガサス
注マグナーテン


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