スプリングＳ

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2002/3/17　中山競馬場　G2　芝1800m

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■ レース展望

■ レース概要

: ［１回中山８日　Ｇ２　芝１８００ｍ　混・牡／牝・指　定量］
皐月賞ＴＲで１着から３着までに皐月賞の優先出走権が与えられる。過去１０年の連対馬で本番でも連対したのはミホノブルボン、ナリタブライアン、ダイタクリーヴァの３頭のみで弥生賞と比べると苦戦している。雨が降って馬場が悪化することが多く、過去１０年のうち６年が稍重より悪い馬場で行われている。馬場悪化時に５００倍が２回出ているように波乱含みの重賞。

■ 過去のレース結果　

: ３戦３勝のアグネスゴールドが断然の１番人気。シュアハピネスが逃げてフジノテンビーが２番手。淡々としたペースで進み直線に向くと内からミヤビリージェントが伸びて先頭に立ったが、中団に控えていたアグネスゴールドが馬群を割って先頭に踊り出るとそのまま後続を振り切って優勝した。アグネスゴールドは無傷の４勝目となったがレース後に骨折が判明。僚馬アグネスタキオンとの無敗対決の夢は消えた。２着にはパドックでうるさい姿を見せていたシンコウカリドが入り、皐月賞の出走権を確保した。

: 2000/03/19　スプリングＳ
 2001/03/18　スプリングＳ

■ 過去１０年データ分析

: １番人気の成績は［５・１・１・３］だが、２，３番人気は計３連対と不振が目立つ。１～３番人気同士の組み合わせは１回のみで、６番人気以下が８連対と荒れる傾向が強い。１番人気から人気薄への流し馬券が有効。

: １番人気の支持率が高いため、連対したときは６人気以下がきても１０倍台に収まっている。逆に１番人気が崩れれれば、４回中３回が万馬券と当然波乱になる。１番人気が崩れれば大波乱になるのがこのレースの特徴。

: 連対馬のキャリアは２０頭中１８頭が４戦以上で他の２頭は３戦３勝。キャリアの浅い馬は連対していない。２戦２勝や３戦２勝の関西馬が人気になるが消えるケースが目立つ。基本的にキャリアの浅い馬は軽視したい。

■ コースの特徴

: 中山１８００ｍは内回りでコーナーを４つ回るためハイペースになりにくく逃げ先行馬に有利なコース。後続の各馬はそれを意識して早仕掛けになりやすく直線の坂で失速するケースが目立つ。ただし、一瞬の鋭い脚のある差し馬なら十分届くことを考慮したい。

スプリングＳの過去１０年の連対馬の脚質は、逃げ３先行６差し８追込３で差し追い込み馬の活躍が目立つ。ただし、差し追い込み馬でも直線一気では通用しない。４角で１０番手以下だったのはマルチマックスのみで他は８番手以内の中団に押し上げている。３，４コーナーで早めに上がって行ける馬を狙いたい。

■ レース展望

: タニノギムレットが中心。もう多くを語る必要はないだろう。この馬の能力はここでは抜けている。２着以下は混戦。実績的にはアグネスソニックだが、距離が微妙なのと最後の詰めが甘い。それなら、セイコーアカデミー、タイムレスワールド、ボールドブライアン、ホーマンウイナー、メガスターダム、ローエングリンあたりになるが各馬一長一短がありかなり難解。今の中山の高速馬場とレース展開がポイントになる。

■ 有力馬診断

: シンザン記念は内々を回って最後切れ味を生かすだけのレースだったが、アーリントンＣで能力の片鱗を見せてやっと世間に評価された。馬体はまだベールを着たままだが、能力は既にＧ１級、ここで負ける訳にはいかない。負けるとすれば超スローで前にいる馬に切れ味を発揮された場合か、道中不利があった場合だろう。ただし、超スローなら鞍上の四位騎手が積極的に動いて行くだろう。それくらいのことをしても大丈夫という感触を既に掴んでいるはずだ。まず負けないとみている。

: きさらぎ賞は直線詰めの甘さを露呈してクビ差の２着。徐々に馬体が成長するにつれ重厚感が出てきたが、末脚は鈍ってきているような気がする。相手なりに堅実に走るのでここでも大崩れはないが、勢いのある馬に突破されるような気がしてならない。距離も微妙だ。

: 共同通信杯で０．２秒差の３着と差し脚が目立っていた。後方から追い込んで届かないレースぶりから中山１８００ｍはどうかと思うが、展開がはまれば上位に来る可能性は多分にある。トライアルに強いサンデーサイレンス産駒、注意した方がいいだろう。

: きさらぎ賞はスタート直後に躓いて競馬をしていないが、不用な競馬で馬の意識が低下していないかが少し心配。ずっと連対を続けてきた馬が突然のアクシデントで気持ちが緩まなかったか。幸い中間は意欲的に追われていい動きを見せている。これまでスローペースで好走してきただけにペースが問題になる。

: 弥生賞はスタート直後にローズキングと接触して最後方からの競馬となったのが痛かった。超スローでは最後方では仕方ない結果だろう。切れ味は上位の存在なので上手く馬群の中で溜められればチャンスはあるだろう。弥生賞は超スローの競馬といっても中１週は少し気になる。

: 東スポ杯大敗後のダート戦で楽勝し、再度重賞戦線に挑戦してきた。馬体がだいぶ成長し筋肉のついて見栄えがするようになっている。柔らかい筋肉の持ち主で素質を感じさせるが、レースで行きたがるそぶりを見せないかが心配。折り合いがつくようならここでも通用する力を持っている。

: 久々の前走は調教でも落ち着いていたようにレースでも落ち着いて走り力を出せた。今回はひと叩きされた上積みが見込めるので、前走より走れそうだが、このメンバーを押え込むにはもうワンパンチ必要な気がする。

: 新馬戦で中団から３４．６秒の差し脚を使って優勝。十分に乗り込んでいたので力を出せる状態だったにしても切れ味はキラリと光るものがあった。連闘になるが、実績のある藤沢厩舎だけに注意は必要だ。厳しい競馬になった場合にどうかもあるが、スローペースなら切れ味で上位争いができそうだ。

■ 調教診断

: 栗坂で先行した馬を追いかけて一杯に追われると、ラスト１２．６秒の切れ味を見せて併入に持ち込んだ。相変わらず、重心が低く、バネが利いた走りで更に鋭さが増してきた印象。馬体にはやや余裕があるが、それはいつものこと。現時点ではほぼ万全の仕上がりと判断する。

: 栗ＣＷで一杯に追われて、６Ｆ８０．３秒、ラスト１２．０秒と好タイムを出した。この馬独特の重心の低いフォームで上手く首を使えている。馬体もきっちり出来ており調子落ちは感じられない。前走同様、好調子をキープしている。

: 栗ＣＷで一杯に追われて、最後までしっかりした脚取りで鋭い伸び脚を見せた。バネの利いたフットワークはこの馬本来の姿。馬体もだいぶ引き締まり、前走より良化している。

: 南Ｗで２頭併せで外から馬なりで進出すると首を上手く使ってリズミカルなフットワークで楽々先着した。馬体の張り、毛づやも良く、かなり調子が良さそうだ。あとはレースで気負わないかだけだろう。

: 栗坂で一杯に追われて、ラスト２４．８－１２．８秒で併走馬を突き放した。前脚の捌きが力強くなり、動きがダイナミックになってきた。ただし、元々調教駆けするタイプなので、過大評価はできないというのが正直なところ。

■ 相馬眼予想

　タニノギムレットは正直なところ本番を見据えた仕上げだが、このメンバーでは能力が違い過ぎる。余程の不利がない限り、勝つのはタニノギムレットというのが結論。問題は２着争い。はっきり言って混戦だ。ちょっとした展開の利で着順は入れ替わりそうだ。

　その展開だが、逃げるのは１枠を引いたメガスターダムか。２番手以下もセピアメモリー、ローエングリンがいるのでペースは遅くはならない。平均ペース以上で進み、前に行った馬はスピードの持続力勝負になる。差し馬ならスローの上がり勝負に強いタイプではなく、早いペースでの差し馬、上がりがかかったときに力を出せるタイプが狙いとなる。

　タニノギムレットの本命は変わらないが、展開のポイントはこの馬が握っている。３コーナー過ぎから一気に大外を回って先行集団に取り付くので前に行った馬は早めに来られて苦しくなる。ただし、タニノギムレットと一緒に上がっていく馬もそれで脚を使って伸び切れないことも考えられるだけに厄介だ。ペースを守って自分の競馬に徹することができる騎手を狙うのもひとつの手だろう。

　前に行った馬で粘れそうなのは、メガスターダム、アグネスソニック、ローエングリン、ホーマンウイナーの４頭。もう少し絞ると、メガスターダムはどちらかというとスローペース指向。状態は良さそうだがここでは無印。ホーマンウイナーはかなり良化しているが、もうワンパンチ足りないとみてこの馬も無印。ローエングリンは馬体が素晴らしく素質の高さを感じさせるが、これまでの楽な競馬とは全く異なるだけにここでは押えの評価。先行馬ではアグネスソニックを残したい。

　差し馬の候補は、セイコーアカデミー、サードニックス、ダディーズドリーム、タイムレスワールド、テレグノシス、ボールドブライアンの６頭。絞り込むとサードニックスはサンヴァレーを追い詰めた脚は魅力的だが、まだ馬体が太く８分程度。気で走ると言っても今回は重賞だけにここでは無印。ダディーズドリームの前走にはビックリさせられたが、今回は忙しい競馬でこの馬も無印。テレグノシスは早いペース得意で買えるが、前走でもラスト止まりかけただけに距離延長はマイナスとみてここでは無印。タイムレスワールドは中１週で勝負にきたが、後方一気では届かないとみてこの馬も無印。差し馬では、セイコーアカデミーとボールドブライアンを残したい。

　さあ最終決断。対抗には、ボールドブライアンを抜擢する。データ的には苦しいが、前走のスピードに乗ってからの差し脚が圧巻。スローならと考えていたが、ペースが早くなってもスピードに乗ってからの持続力でこなせるとみた。あとは今の中山で最も乗れている岡部騎手。この馬の持ち味を引き出してくれるはずだ。

　準対抗は、セイコーアカデミー。共同通信杯でチアズシュタルクに迫った脚にこの馬の能力を感じさせた。ペースも合うし、トライアルに強いサンデーサイレンス産駒というのもいい。あとはアグネスソニック。地力勝負になればジリ脚だが簡単には止まらないだろう。

　　　　　◎タニノギムレット
　　　　　○ボールドブライアン
　　　　　▲セイコーアカデミー
　　　　　△アグネスソニック
　　　　　注ローエングリン

■ レース結果

 2002年1回中山8日( 3月 17日) 11Ｒ  
 第51回 フジテレビ賞スプリングステークス(ＧＩＩ) 
 サラ系３歳 1800ｍ 芝・右  
 (混)牡・牝(指) オープン 定量 
 本賞金： 5400、 2200、 1400、 810、 540万円 発走 15:35 
 天候：晴　 芝：良　 
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 着 予 枠 馬    　　馬  名         性齢  重量     騎手   タイム   着差       馬体重   調教師  人気
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  1 ◎ 6 11  　 タニノギムレット　 牡 3 56.0kg  四位洋文 1:46.9 　　　　　  482Kg   0 松田国英  1
  2 　 7 14  　 テレグノシス　　　 牡 3 56.0kg  勝浦正樹 1:46.9 クビ　　　  462Kg  -2 杉浦宏昭  8
  3 △ 2  3 (外)アグネスソニック　 牡 3 56.0kg  蛯名正義 1:47.3 ２ 1/2馬身  488Kg  +2 森秀行　  4
  4 　 8 16 (父)ホーマンウイナー　 牡 3 56.0kg  幸英明　 1:47.3 クビ　　　  428Kg  +4 安田隆行 11
  5 ▲ 3  5  　 セイコーアカデミー 牡 3 56.0kg  柴田善臣 1:47.4 １／２馬身  442Kg  -2 鈴木康弘  6
  6 注 5  9  　 ローエングリン　　 牡 3 56.0kg  横山典弘 1:47.6 １馬身　　  478Kg  +4 伊藤正徳  2
  7 　 1  1 (父)メガスターダム　　 牡 3 56.0kg  松永幹夫 1:47.8 １ 1/2馬身  494Kg  +2 山本正司  5
  8 　 2  4 (市)マイネルリバティー 牡 3 56.0kg  梶晃啓　 1:47.9 クビ　　　  496Kg  -4 稲葉隆一 10
  9 　 5 10  　 ダディーズドリーム 牡 3 56.0kg  安田康彦 1:47.9 ハナ　　　  452Kg  -4 松田博資 12
 10 　 4  7 (外)サードニックス　　 牡 3 56.0kg  吉田豊　 1:48.1 １ 1/4馬身  486Kg  +8 高橋裕　  7
 11 　 4  8 (市)サダムブルースカイ 牡 3 56.0kg  田中勝春 1:48.3 １ 1/4馬身  492Kg  -6 中村均　 13
 12 　 7 13  　 タイムレスワールド 牡 3 56.0kg  石崎隆之 1:48.3 クビ　　　  440Kg  -4 鈴木伸尋  9
 13 ○ 8 15  　 ボールドブライアン 牡 3 56.0kg  岡部幸雄 1:48.5 １ 1/4馬身  488Kg   0 藤沢和雄  3
 14 　 3  6 (父)ウイングブライアン 牡 3 56.0kg  江田照男 1:48.7 １ 1/4馬身  474Kg  -6 南井克巳 14
 15 　 1  2 [地]メモリーブロンコ　 牡 3 56.0kg  水野貴史 1:49.1 ２ 1/2馬身  476Kg  -4 川嶋弘吉 16
 16 　 6 12 (外)セピアメモリー　　 牡 3 56.0kg  ドイル　 1:50.7 １０馬身　  470Kg  -2 後藤由之 15
 -------------------------------------------------------------------------------------------------
 ハロンタイム　 12.2 - 11.1 - 11.4 - 12.0 - 12.2 - 12.5 - 12.1 - 11.8 - 11.6  
 上り 　4F 48.0 - 3F 35.5 
 1コーナー　 9(1,6)(3,7)(4,16)2(5,8,12)-14,11-15,10-13  
 2コーナー　 9(1,6)-3(4,7)(2,16)5(8,12)-(11,14)-(10,15)-13  
 3コーナー　 9(1,6)(3,4,7)16(2,5,8)12(11,14)(10,15)-13  
 4コーナー　 (*9,1)(3,6,7)(4,16)(2,5,14)(10,15,8)11(13,12)  

＜払戻金＞ 
 単勝 11 130円 1番人気  
 複勝 11 110円 1番人気  
 　　 14 500円 8番人気  
 　　 03 200円 2番人気  
 枠連　  6- 7   970円  6番人気  
 馬連　 11-14 2,000円  8番人気  
 ワイド 11-14   900円  8番人気  
 　　　 03-11   340円  2番人気  
 　　　 03-14 2,660円 30番人気

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