AJCC
2002/01/20 東京競馬場 芝2200m

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レース展望

出走有力馬

マチカネキンノホシ
安田記念で大敗して放牧され、今回は7ヶ月半ぶり。久々をそれほど苦に するタイプではないので注意が必要だ。昨年のAJCCでステイゴールド を抑えて勝っているようにこのメンバーでは実績が一枚上。ムラ馬で全幅 の信頼は置きづらいが、東京コース、長距離戦と条件は揃っているので、 上位に評価しないといけないだろう。
ボーンキング
捻挫で放牧され8ヶ月ぶりだが、坂路で乗り込まれ仕上がりはまずまずの ようだ。弥生賞2着、ダービー4着と強い4歳馬の一角なので、状態さえ 良ければ、ここでも十分に通用するのは間違いない。どこまで仕上がって いるか最終調教次第で買えるか判断したい。
ミスキャスト
プリンシパルSを勝って、さあダービーというときに骨折。今回は8ヶ月半 ぶりになるので、どこまで仕上がっているかがポイントだ。2戦目で臨ん だ弥生賞で3着とこの馬も強い4歳馬の一角。母は名牝ノースフライトと 血統的にも魅力のある馬だ。
スパークホーク
美浦特別、冬至Sを連勝し、重賞に挑戦してきた。このメンバーで別定の 57キロは有利とは言えないが、今の勢いはメンバー中1番なので注意 した方がいいだろう。
ロードフォレスター
セントライト記念で3着は見どころがあったが、その後のオクトーバーS では伸びを欠いて印象が悪かった。3ヶ月休養し馬体が成長してきたので、 格上げ挑戦でどこまでやれるか楽しみだ。長距離の上がり勝負の競馬が 向くので、上位陣の仕上がりが悪ければ食い込む余地はあるだろう。
エアスマップ
中山金杯は直線の叩き合いに敗れて4着に敗退。最近は切れる脚がなくな っているので早め先頭で粘り込みの競馬になりそうだが、そういう競馬が 得意なファロン騎手が乗るのは心強い。ただし、善戦マンの印象が強く、 勝ち切るまではどうだろう。
ティコティコタック
エリザベス女王杯3着は見せ場十分だったが、そのあとの中日新聞杯は ひと息の走り。使い減りするタイプなので、叩き5戦目でそろそろ疲れが 心配だ。調教でバネの利いた走りが見られれば抑えたいが、牡馬相手に 55キロはちょっと荷が重そうな気がする。



過去のレース結果 

1着馬2着馬3着馬馬連配当
1996年 カネツクロス ダンスパートナー ウインドフィールズ 690円
1997年 ローゼンカバリー シグナスヒーロー キングオブダイヤ 2,030円
1998年 メジロブライト マイネルブリッジ ローゼンカバリー 1,100円
1999年 スペシャルウィーク サイレントハンター メジロスティード 380円
2000年 マチカネキンノホシ ステイゴールド ゴーイングスズカ 950円
2001年 アメリカンボス ロードプラチナム コスモブレイザー 1,150円


調教診断

スパークホーク A→
南芝で馬なりだったが、柔らかいフットワークが目立ち、馬体の張りも 素晴らしく調子の良さは歴然。今回も連勝の勢いをキープしている。
マチカネキンノホシ B/
南芝で3頭併わせの大外を進み、ラスト仕掛けられると好反応を見せて 一気に突き放した。馬体の太め感もなく、久々でも仕上がりは良さそう だ。絶好調ではないが、力は出せる仕上がりと判断したい。
ボーンキング B/
栗坂で一杯に追われて、最後までしっかり伸びて併走馬に先着した。 馬体には若干余裕があるが、脚捌きは力強く、久々も好仕上がりだ。
ミスキャスト B→
栗芝で一杯に追われて、実戦並みの時計を出したが、まだ馬体にかなり 余裕があり、動きにも素早さが見られないのが気掛かりだ。能力は 認めても、ひと叩きしてからか。
ロードフォレスター B→
南坂でラスト強めに追われて、まずまずの伸びを見せたが、まだ迫力 に欠ける感じでそれほど評価できない。格上挑戦だけに勢いが感じら れない現状では、どこまでやれるか不安が残る。

相馬眼予想

 昨年の覇者マチカネキンホシと有力4歳馬が休み明けで混戦模様となった 今年のAJCC。順調に使われているエアスマップ、ティコティコタック、 上がり馬スパークホークと久々のマチカネキンノホシ、4歳馬3頭ボーン キング、ミスキャスト、ロードフォレスターの比較が非常に難しい。順調な馬 か、それとも久々の実績馬か、最終調教の動きを重視して推理してみたい。

 まず東京の馬場だが、今週から仮柵が外されA1コースで、内から13m の芝は非常にいい状態だ。土曜日の1600万条件の初富士Sの勝ちタイム が1分34秒0とまずまずのタイムが出ている。前に行った馬が止まらない 馬場だが、外から差す馬も馬場のいいところを通れるので、前に行った馬が 絶対有利というわけではない。前、後ろにはこだわらずに切れる脚のある馬 を狙ってみたい。

 次に各馬の調子だが、良く見えたのは2連勝で勢いに乗るスパークホーク。 一気に良化した訳ではないが、柔らかいフットワークと馬体の張りが目立ち、 非常にいい状態をキープしている。あとは、それほど目立った馬はいなかっ たが、久々の馬ではマチカネキンノホシとボーンキングの2頭がまずまずの 動きを見せた。マチカネキンノホシは馬体もきっちり仕上がり、久々でも 走るので力を出せそうだ。ホーンキングは若干馬体に余裕があるが、力強い 動きは好感が持てた。

 次に展開だが、ロードブレーブの回避によって逃げ馬がいなくなり、 スローペースになりそうだ。3,4コーナーまで一団で進み、直線での 瞬発力勝負になるとみている。中山金杯でエアスマップに騎乗したファロン 騎手がもっと早く仕掛けていればと話していたことから、今回は積極的な 競馬をするはず。3,4コーナーから早めに仕掛けていくので、前に行った 馬はスローペースでも楽には行けないはずだ。

 こんな展開で前に行った馬で粘れそうなのは、エアスマップとスパーク ホークの2頭。エアスマップは粘り強さはあるが、勝ち切るまではいかない とみて買えても押えの評価。スパークホークは、ここにきての上昇度と調教 での動きを評価した。差し馬では、内からティコティコタック、 マチカネキンノホシ、ロードフォレスター、ミスキャスト、ボーンキング の5頭だが、別定55キロのティコティコタック、調教の動きがイマイチの ロードフォレスターとミスキャストは評価を下げたい。

 本命は、マチカネキンノホシ。スローの上がり勝負が得意なタイプで 広々とした東京コースも良く、今回は条件が揃っている。斤量泣きする タイプでもないので58キロも心配いらないだろう。こういうタイプの 馬に乗せたら上手い横山典騎手もプッシュ材料だ。

 対抗は、スパークホーク。使われている強味とここにきての上昇度で 別定の57キロでも上位争いできると判断した。前々走にスローで33 .9秒の末脚を使っているように先行して切れる脚を使えるタイプ。 東京コースもいいので狙ってみたい。

 準対抗は、ボーンキング。力のいる馬場での活躍が目立つので、良馬場 での切れ味勝負はやや不安があるが、走れないことはないとみている。 パワフルな走法から力のいる馬場が得意というのは間違いないが、軽い 馬場でもそれなりの切れ味を発揮できるはずで、そこだけにこだわりた くはない。追える蛯名騎手もこの馬には合いそうだ。

 あとは、調教の動きで評価は下げたが、能力的には見劣らない ミスキャストロードフォレスターを押えたい。

     ◎マチカネキンノホシ
     ○スパークホーク
     ▲ボーンキング
     △ミスキャスト
     注ロードフォレスター


レース結果

2002年1回東京8日( 1月 20日) 11R  
第43回 アメリカジョッキークラブカップ(GII) 
サラ系4歳以上 2200m 芝・左  
(混)[指] オープン 別定 
本賞金: 6400、 2600、 1600、 960、 640万円 発走 15:35 
 天候:晴  芝:良  
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 着 予 枠 馬      馬  名         性齢  重量     騎手   タイム   着差       馬体重   調教師  人気
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  1   5  5    フサイチランハート 牡 5 57.0kg  江田照男 2:13.7        492Kg   0 河野通文  8
  2 ○ 3  3 (外)スパークホーク   牡 5 57.0kg  後藤浩輝 2:13.7 クビ     472Kg  +2 河野通文  4
  3 ▲ 8 11    ボーンキング    牡 4 56.0kg  蛯名正義 2:13.8 クビ     500Kg  +2 松田国英  6
  4 △ 7 10    ミスキャスト    牡 4 56.0kg  田中勝春 2:13.9 3/4馬身  490Kg +12 加藤敬二  3
  5 ◎ 6  8 (外)マチカネキンノホシ 牡 6 58.0kg  横山典弘 2:14.0 3/4馬身  546Kg +12 藤沢和雄  2
  6   8 12 (父)メジロロンザン   牡 6 57.0kg  吉田豊  2:14.2 1 1/4馬身  492Kg  +8 大久保洋 11
  7   4  4    ペインテドブラック 牡 6 57.0kg  菊沢隆徳  2:14.3 クビ    492Kg  -4 鈴木康弘  9
  8   1  1 (父)ティコティコタック 牝 5 55.0kg  勝浦正樹 2:14.4 3/4馬身  440Kg  -2 松田正弘  5
  9   6  7 (外)エアスマップ    牡 7 57.0kg  ファロン 2:14.4 ハナ     488Kg   0 藤沢和雄  1
 10   2  2 (外)ロードアックス   せ 7 57.0kg  北村宏司 2:14.9 3馬身    464Kg +10 藤沢和雄 12
 11 注 7  9 (外)ロードフォレスター 牡 4 56.0kg  柴田善臣 2:15.2 1 3/4馬身  506Kg +16 大江原哲  7
 12   5  6    ジーティーボス   牡 5 57.0kg  小野次郎 2:15.2 クビ     570Kg   0 吉永正人 10
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 ハロンタイム  12.5 - 11.7 - 12.5 - 12.5 - 12.3 - 12.7 - 12.1 - 12.0 - 11.7 - 11.6 - 12.1  
 上り  4F 47.4 - 3F 35.4 
 1コーナー  12-(1,6)2,3,7(4,8,9)10,11,5  
 2コーナー  12-6-1(3,2)7(4,8,9)(11,10)-5  
 3コーナー  12,6(1,2)7(3,8)(4,11)(5,10,9)  
 4コーナー  12(6,2)(1,7,8)(3,11)(4,10)5-9  

 <払戻金> 
 単勝 05 1,960円 8番人気  枠連   3- 5 2,850円 13番人気
 複勝 05   460円 8番人気  馬連  03-05 3,040円 20番人気
    03   220円 2番人気  ワイド 03-05   830円 10番人気
    11   280円 6番人気      05-11 1,650円 26番人気
                        03-11   960円 17番人気

レース回顧

休み明けの実績馬がゴール前で脚が止まったのに対し、順調に使われて前走で 条件戦を勝っていた格下馬の2頭フサイチランハートとスパークホークがゴール前で鋭く伸び てワンツーを決めた。マチカネキンノホシ、ボーンキングの仕上がりは悪くはなかったが、ゴール前 の失速はやはり久々が応えてのものだろう。先週の日経新春杯のラスカルスズカも 敗退したが、この時期は順調に使われている馬を重視した方が良さそうだ。寒 い時期だけにレースを使わないで仕上げるのも難しいのだろう。実績馬の仕上げ は今まで以上に厳しく採点する必要が浮き彫りになった。

それにしても江田照騎手の最近の活躍は目を見張るものがある。有馬記念の アメリカンボス、中山金杯のタフグレイスに続き、人気薄での重賞連対は穴党ファンも大満足 だろう。調子に乗ると連続して穴をあけるタイプ、来週以降も注意した方がいい だろう。人気薄なら押えておくきらいの気持ちで臨んだ方が良さそうだ。

フサイチランハート
道中は最後方を進み、直線に向いても後方のままだったが、鞍上の江田照騎手が 追い出すと物凄い伸び脚で一気に差し切った。元々サンデーサイレンスの素質馬で 期待された馬だが、度重なる休養によってこれまでそれほど活躍できなかった が遂に目を覚ました。有力馬が久々ではあったが、別定の57キロでこのレースぶり なら決してフロックではないだろう。馬体のバランスも良く、これから更に充実してき そうな気がする。まだ10戦しか使われておらず馬体は若々しい。母の父リアルシャダイ で血統的に距離が伸びていいタイプ。今後の長距離路線で活躍できそうだ。
スパークホーク
中団を進み、直線に向くと一気に上がって行ったが、前が詰まってブレーキをかけ る不利。そんな不利がありながら馬群を割って抜け出して2着した勝負根性は 評価しないといけないだろう。こういう戦いをした馬は、自信をつけてくること も覚えておきたいことだ。パドックではまだ踏み込みが甘いところがあるが、父は グラスワンダーと同じシルヴァーホークだけに、これから更に強くなるだろう。
ボーンキング
後方から徐々に進出し、直線半ばで先頭に立ったが、そこから粘る脚がなく、 スピードが落ちたところを内、外から差されて3着。陣営としては、久々で納得の 行く敗戦かもしれないが、格下馬にあっさり差されたところはいただけない。 馬体は成長してかなりしっかりしてきたが、それほど切れる脚がないという イメージは払拭できていないところがネック。馬場が悪化したときには、相当な強さ を発揮するだろうが、パンパンの良馬場では、昨年同様切れ味を頭に入れて予想 した方が良さそうだ。
ミスキャスト
後方を進み、直線で外から追い込んで0.2秒差の4着に善戦。プラス12キロでやや 重め残りの状態、骨折明けでレースでも大事に乗られてこの結果ならまずまず だろう。馬体の縦の幅が増してきた印象で、ひ弱い感じが抜けてだいぶしっか りしてきた。賢い馬なので、このひと叩きで実戦の勘を取り戻すだろうから、 次はもっと走れるだろう。名牝ノースフライトの息子、今年は重賞制覇できるだろう。
マチカネキンノホシ
横山典騎手の抑えが利かずに持っていかれる感じで道中は2番手を追走。直線 早めに先頭に立ったが、折り合いを欠いたことでラストは脚が上がって5着敗退。 元々テンションの高い馬だが、レースで折り合いを欠いたのは久々の影響か。パドック ではそれほどうるさいところを見せていなかっただけに、今後予想する上で気 になる材料だ。馬体の仕上がりはいいので、まともに走れば今年も重賞で活躍 できるだろう。

次走の狙い馬 ミスキャスト
1,2着馬も気になるが、実績馬の中では次に確実に良くなってきそうなミスキャストを 取り上げたい。馬体の仕上がりがひと息で、なおかつ直線だけのレースで0.2 秒差は能力の証明。プラス12キロは成長分も含まれているが、まだ腹回りと腰 の部分の余裕を残していた。次走はどこに向かうか分からないが、きっちり した馬体を見せるようなら狙ってみたい。




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