札幌記念
有料版情報(抜粋)

■調教診断
[7 -]アドマイヤムーン
札幌ダで2頭併せで一杯に追われて先着。道中少しフワフワしていたが、追われてからは鋭い脚捌き。久々もまずまず仕上がった。

■有力馬診断
[7 ]アドマイヤムーン
8月から札幌ダートで急ピッチに乗られている。秋に向けての始動戦で目一杯ではないが、馬体に太め感はなくまずまず仕上がった感。この後は天皇賞(秋)が目標。武豊騎手は菊花賞で同馬主のアドマイヤメインに騎乗する予定。札幌記念はエアエミネム、サクラプレジデントが勝ったように一線級の3歳馬なら通用するレース。アドマイヤムーンは札幌2歳Sの勝ち馬、クラシックで人気、ダービー7着、武豊騎乗、差し追い込みタイプとサクラプレジンデントと共通点が多い。G1馬が不在でG2勝ちの3頭が7歳馬というメンバーなら十分通用するのではないか。ただし札幌記念は今年から別定→定量に変わって実績馬有利になり、3歳馬は53キロ→54キロを背負うようになった。この1キロがどう影響するか。あとはサクラプレジンデントのときは9頭立てだったが、今年は15頭の多頭数で捌けるかどうかの懸念がある。過去10年の札幌記念で武豊騎手は[5-1-0-0]で連対率100%。このレースを知り尽くしているので、差せる位置からタイミングよく仕掛けてきそうだ。

■相馬眼予想
札幌は晴れ、芝コースは良馬場。土曜はダートが稍重だったが、芝は良馬場で時計は開幕週とほぼ同程度。馬場は引き続きいいようだ。ただ開幕週より流れが速くなったレースが多く、上がりは掛かり気味だった。芝2000mの日高特別(1000万条件)は内ラチ沿いの好位を進んだマツリダゴッホが直線で抜け出して2分1秒4、上がり3F35.4秒で快勝。2着は後方からメンバー最速の35.1秒で追い込んだエレアシチー。直線では馬群が密集してかなりごちゃついたが、マツリダゴッホは横山典騎手が内から上手く捌き、エレアシチーも武豊騎手が上手く外に出して追い込んできた。

逆に絶好の手応えで直線に向いたタガノマーシャルはごちゃついて完全に脚を余し、エレアシチーと同じ位置にいたマイハッピークロスも前が壁になり競馬にならなかった。札幌記念は多頭数でごちゃつきそうなので、騎手の一瞬の判断と馬の反応の良さが問われそうだ。マツリダゴッホは札幌芝1800mの新馬戦で好位から上がり3Fメンバー最速の34.8秒で突き抜けて7馬身差で圧勝した馬。やはり札幌で強い勝ち方をした馬は走るといった印象。他馬とは脚捌きからして違ったし、札幌独特の洋芝とのマッチングを重視した方が良さそうだ。

次に展開だが、逃げるのはシルクフェイマス。ブルートルネードが右肩跛行で取り消したので単騎で行けそうだが、スプリングシオンの出方次第。あとは2年前の神戸新聞杯で逃げて4着に粘ったグレイトジャーニーが逃げる可能性もある。いずれにしてもハイペースはなく、平均程度で進みそう。多頭数で早めに動かないと届かないという意識が働いて3コーナーあたりから激しいレースになりそうだ。過去5年の札幌記念の1、2着馬は全馬が上がり3Fがメンバー1位または2位というのが共通点。ここ2年は逃げた馬が3着に粘っている。この2点に注目したい。

札幌の馬場適性、上がり3Fメンバー1、2位を繰り出せる瞬発力、小回りコースをこなす反応の良さ、芝2000mをこなすスタミナ、G2を勝てる底力、これらを備えた馬が勝ち馬のイメージ。これに該当するのはアドマイヤムーン。札幌芝2戦2勝、8戦して芝2400mのダービー以外は上がり3Fメンバー1、2位、弥生賞で見せたガツンとした反応の良さ、芝2000m[1-1-0-1]、弥生賞でG2勝ちと全てを満たす。今年から定量戦になり54キロを背負うのは有利ではないが、定量戦になったにも関わらずG1馬が出走しなかったので、その点でクリアできるのではないか。

秋に向けてここが目一杯ではなさそうというのが気になるところだが、2歳から仕上げてきた馬で秋のG1を獲るというよりむしろ得意の札幌でG1馬がいない今回結果が欲しいのではないか。休み明けでも馬体は太め感なく仕上がっている。16日に名牝ベガがクモ膜下出血で亡くなったが、ベガとその息子アドマイヤドンを育てたのは松田博調教師。ここは力の入るところ。19日にはラインクラフトが心不全でなくなったが、父エンドスウィープ、母父SSというのはアドマイヤムーンと同じ。札幌記念を知り尽くしている武豊騎手が持ってくるとみた。

マチカネキララは重賞勝ちはないが、ベストの芝2000mでこのメンバーなら通用する。自在性があり展開に左右されにくい強みがあるし、鞍上が横山典騎手なら好勝負できるだろう。ここまで8戦してそのうち6戦が上がり3Fメンバー最速と上がり勝負に強い。飛びが大きいのでスピード感はないが、折り合ったときの末脚の威力は相当。エイプリルSの勝ちっぷりを見ると小回りコースで新味を出す可能性がある。アドマイヤムーンの仕上がりが想定より悪く、アドマイヤムーンが差して来れないような展開、位置取りになるようならチャンスは広がる。

エリモハリアーは地力が強化され、簡単に崩れなくなった。得意の芝2000mなら上位争いできそう。ただしブルートルネードが取り消したように函館記念はかなりタフなレースだった。3着のマヤノライジンにも言えるが、調教は動いていてもそこが少し気になる。あとは函館より札幌は馬場が軽く時計が出やすいという点。函館記念のように4コーナーで内にもたれるようだと厳しくなるかもしれない。マヤノライジンはマヤノトップガン産駒で重賞制覇をしたい陣営はやる気満々だが、函館記念のストレスと芝2000mで外枠というのが気になるところ。

シルクフェイマスは定量57キロで出走できるのは有利。調教の動きが良く、ここ2年の札幌記念で逃げ馬が3着に粘っていることから狙い目はありそうだが、7歳馬でかってのスピードと底力があるのかどうか。ファストタテヤマは昨年は秋山騎手が最内を突いて2着に持ってきたが、武幸騎手は土曜にタガノマーシャルで前が詰まったので外を回しそう。展開が嵌らないと厳しいか。レクレドールは定量に変わったことで昨年のヘヴンリーロマンスより1キロ重い55キロを背負う。これはマイナス。ハイペースに強い馬でブルートルネードの取り消しもどうか。狙うなら藤田騎手の腕と馬の札幌適性に賭ける手。

■会員広場(掲示板) レクレドールに関するGMのコメント

G2に昇格してからの札幌記念で連対した牝馬と阪神芝での実績

ヘヴンリーロマンス 1着
GホイップT1着(2000m)、阪神牝馬S1着

ファインモーション 1着
ローズS1着、阪神牝馬S1着

ノブレスオブリッジ 3着
ローズS3着、忘れな草賞2着

テイエムオーシャン 1着
マーメイドS2着、桜花賞1着、チューリップ賞1着、阪神JF1着、マイラーズC3着

ファレノプシス 2着
ローズS1着、桜花賞1着

エアグルーヴ 1着
マーメイドS1着、チューリップ賞1着、阪神3歳牝馬S2着

エリモシック 2着
芝2200mノ新馬・500万連勝

レクレドールの阪神実績
ローズS1着、阪神牝馬S3着

クイーンSは阪神マイルと直結する傾向がありますが、札幌記念は阪神芝2000mと直結する傾向があります。エアエミネム(神戸新聞杯1着)、サクラプレジデント(次走・神戸新聞杯2着)など。

レクレドールはローズSが強い勝ち方でスイープトウショウを外から豪快に差し切りました。回顧に書きませんでしたが、ハイペースで好走するタイプです(ローズS1着:前5F58.9秒、昨年のクイーンS1着:前5F59.2秒、阪神牝馬S3着:前5F58.8秒、今年のクイーンS3着:前5F58.2秒)。今回は調教の動きが良かったグレイトジャーニー(同厩舎)が想定より人気になりそうですし、ブルートルネード、スプリングシオンあたりが絡むと流れは速くなるかもしれません。

有力馬が外に揃ったので、この枠で藤田騎手というのは魅力ですし、前走これまで馬込みでガツンと抜け出せなかった馬が一気に上がってきたところに進化を感じさせました。モノポールに騎乗予定だった藤田騎手が騎乗、有力馬が外枠に集中、グレイトジャーニーが少し人気になることで流れが速くなる・・・条件は揃いそうですが、あとは雨による馬場悪化ですね。

ローズS前の札幌芝1500mで最後方から直線一気を決めたようにタメれば切れる脚を使えます。函館SSを勝ったビーナスラインは前年の羊ヶ丘特別(札幌芝1200m)で凄い脚を使いましたが、レクレドールの500万勝ちも相当な脚でした。ステイゴールドの全妹で池江郎厩舎ゆかりの血統馬。過去20年の札幌記念で7番ゲートは[1-3-4-12]で複勝率40%。過去10年の札幌記念で牝馬は[5-2-1-13]で連対率33.3%。一発あるかもしれませんね。

■予想結果
◎アドマイヤムーン 1着
単勝320円的中!
複勝140円的中!

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