函館記念
レース回顧
ファウストラーゼンは2番枠から出遅れて13番手を進み、3コーナーから大外を回って4コーナーで2番手に押し上げるとメンバー最速の34.5秒で上がってレースを制した。勝ちタイムは1分57秒7。ケイアイセナが逃げて前半5F58.5秒、後半5F59.2秒、上がり35.2秒、ラップは12.0−11.7−11.5秒で尻上がり。G2の弥生賞を勝ったファウストラーゼン(56キロ)、G2の紫苑Sを勝ったケリフレッドアスク(55キロ)で決着。近走不振でハンデに恵まれたG2勝ち馬2頭で大波乱になった。
ファウストラーゼンは昨年の皐月賞から15、18、12、15、13着と大不振が続いていたが、テン乗りの小林騎手が本来の大外捲りで10番人気で復活Vを飾った。惨敗続きでもずっと調教は動いており、今回は函館入りして動き、気配とも良くなっていた。小林騎手は昨年函館で9勝、札幌で11勝、今年の福島でリーディング。小回りコースで大外捲りを得意にしており、陣営がファウストラーゼンに乗せてきたのは頷ける。G2の弥生賞勝ち馬が56キロもプラスに働いた。次走はサマー2000シリーズの優勝を目指して札幌記念か。
小林騎手が最後の直線で右鞭を入れるとファウストラーゼンが外に寄れ、ケリフレッドアスクの進路を妨害したが、小林騎手はそのまま右鞭を入れ続け、ゴールでガッツボーズ。降着はなかったが、小林騎手は進路妨害で7月11日から7月19日まで騎乗停止となった。ケリフレッドアスクを管理する藤原英調教師から降着の裁決を求める申立てをしたが棄却された。藤原英昭調教師は日本中央競馬会競馬施行規程第150条第1項の規定による不服申立てを行った。近日中に裁定委員会で審理される予定。
直線で小林騎手は追うことに夢中でケリフレッドアスクがいることが分かっておらず、故意の進路妨害ではないが、パトロールビデオを見る限り、昔の基準なら降着でもおかしくなかった。ただし直線でケリフレッドアスクが外から内に寄れている点が考慮されたのかもしれない。近年は不利を受けた馬が落馬しないと降着にならず、しかも過怠金の額が極めて低く、やり得になっている。藤原英調教師の不服申立ては当然。今回の事案を詳細に分析して、今後に向けてやり得の是正、降着条件の明確化を期待したい。
ケリフレッドアスクは10番枠から10番手の外を進み、大外からメンバー2位の34.6秒で追い込んで半馬身差の2着。最後の直線でファウストラーゼンが外に斜行して不利を受けている。北村友騎手は「勝ち馬がまっすぐ走ってケリフレッドアスクがそのままの勢いのままだったら交わしていたという手応えだった」とコメント。G2の紫苑Sを逃げ切った馬がハンデ55キロ、7番人気で激走した。これで4戦連続追い込むレースをして上がりは2、2、1、2位。ドゥラメンテ産駒が脚質転換に成功して本格化してきた。
ピースワンデュックは3番枠から内ラチ沿いの2番手につけ、メンバー5位タイの35.0秒で上がって0.1秒差の3着。2着ケリフレッドアスクとは頭差。佐々木騎手が内ラチ沿いをロスなく回り、直線で目一杯に追って持ってきた。今年の中山金杯で逃げて0.3秒差の5着に粘った馬が同じ55キロで9番人気で激走した。4〜9月は[4−0−1−1]、10〜3月は[0−1−0−5]。気温が上がる夏場に調子を上げるタイプ。
ケイアイセナは前半5F58.5秒で逃げ、メンバー10位の35.3秒で上がって0.1秒差の4着。最後は切れ負けしたが、勝ち馬より1.5キロ重い57.5キロを背負っていたことを考えるとよく走っている。芝2000mは[0−0−1−5]、芝1800mは[5−3−2−5]。芝1800mが得意だが、昨年の札幌記念で0.3秒差の4着に粘ったように芝2000mも守備範囲になりつつある。
マジックサンズは3番枠から内ラチ沿いの8番手を進み、メンバー4位の34.9秒で上がって0.4秒差の5着。勝負どころで外から上がられて前が詰まって追い出しが遅れ、直線で狭いところを捌いてきたが伸び切れなかった。同厩舎のファウストラーゼンが外から捲ることを考えると中団の内でタメるレースをしたら外から来られて追い出しが遅れると想定できなかったのか。乗り替わって3戦とも脚を余す不憫なレースが続いている。
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