ステイヤーズS
レース回顧
ホーエリートは内ラチ祖いの3番手につけ、直線で少し外に持ち出すとメンバー5位タイの34.0秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは3分47秒2で過去10年で3番目に遅いタイム。ピュアキアンが逃げて前半5F64.7秒。中盤に5F13秒台のラップが続き、後半5F58.2秒、上がりは34.3秒、ラップは11.6−11.1−11.6秒。流れが緩んで上がりの速さが問われるレースになった。
ホーエリートは重賞で善戦止まりが続いていたが、距離を延ばして2番人気で重賞初制覇を飾った。ルーラーシップ産駒で母の父ステイゴールド。極端な上がり勝負にならない長距離戦は合っているのだろう。牝馬の優勝は86年シーナンレディー以来39年ぶり。来年はダイヤモンドS、阪神大賞典あたりから天皇賞(春)を目指すことになりそうだ。
マイネルカンパーナは馬込みの5番手を進み、メンバー5位タイの34.0秒で上がって0.1秒差の2着。直線でホーエリートと叩き合いになったが、最後に競り負けた。前走AR共和国杯で6着ホーエリートに頭差の7着に入った馬が5番人気で激走した。早春Sでサンライズアースに勝ち、メトロポリタンSで2着に入った馬。陣営は長い距離が合うとコメントしていたが、その通り長距離戦でパフォーマンスを引き上げた。410キロ台の小柄な馬だが、ゴールドシップ産駒で持久力がある。
クロミナンスは道中11番手を進み、直線で内から馬群を捌きながらメンバー最速の33.5秒で上がって0.1秒差の3着。2着とはハナ差。中盤に流れが緩んで上がり勝負になり、結果的に位置取りが後ろ過ぎた。例年のようにもっと上がりが掛かるレースになっていれば勝ち負けできたのではないか。8歳馬でも調教の動き、気配が良くなっていたようにひと叩きしてデキは上向いていた。
ヴェルミセルは道中8番手を進み、メンバー9位の34.1秒で上がって0.4秒差の8着。直線でスペースを確保して鮫島駿騎手が一杯に追ったが、上がり勝負になって伸び切れなかった。牝馬でもスタミナがあり、もっと上がりが掛かった方がいいタイプ。昨年3着のダイヤモンドSに使ってきたら注意したい。
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