天皇賞(秋)
レース展望

過去10年で1番人気は[7−1−0−2]で8連対。牡馬は[5−1−0−1]、5歳馬なら[3−0−0−0]。3歳馬は[1−0−0−0]でイクイノックスが勝っている。2番人気は[2−1−2−5]で3連対、3番人気は[1−1−1−7]で2連対。連対馬15頭が5番人気以内、残る5頭は6、7、7、9、10番人気。過去3年は2着に7、6、9番人気が入り、馬連は33倍、13倍、96倍で荒れている。

連対馬20頭のうち14頭が前走3着以内。前走4、5着は[0−0−3−20]で3着止まり。前走6着以下から連対した6頭の5頭がG1馬、残る1頭がG1−2着馬。6頭のうち4頭が2走前にG2以上で連対していた。6番人気以下で3着以内に入った11頭のうち6頭が追い込み馬、4頭が逃げ馬、1頭が先行馬。18年以降に3着以内に入った6頭のうち4頭が逃げ馬。直線長い東京でも前が残る。穴で前残りに注意。

シランケドは昨年以降[5−2−1−0]で3着以内を確保。今年は中山牝馬Sを勝ち、ヴィクトリアマイルは最速の33.2秒で追い込んでアスコリピチェーノにクビ+ハナ差の3着。直線で馬群を捌きながら一瞬他馬が止まって見えた末脚はインパクトがあった。今年から別定戦に変更された新潟記念は12番手から最速の32.4秒で差し切って1分58秒0で優勝。2着エネルジコは菊花賞、3着ディープモンスターは京都大賞典を制した。相馬眼的に評価できる馬で心肺機能の高さはウシュバテソーロ級。牡馬相手のG1でもブッコ抜くだけの力を秘めている。23年5月以降のG1で横山武騎手は[0−4−4−29]。自在性がある馬。

マスカレードボールは[3−1−1−1]で共同通信杯を優勝。皐月賞は4コーナー13番手から直線で外に出すと2位タイの33.9秒で上がって0.3秒差の3着。1コーナー手前で狭いところに突っ込んでごちゃつき、位置取りが悪くなったことが堪えたが、強烈な末脚で2着クロワデュノールにクビ差まで迫った。前走ダービーは8枠17枠から8番手につけ、2位の33.7秒で上がって0.1秒差の2着。勝ったクロワデュノールの上がりを0.5秒上回った。左回りは[3−1−0−0]で東京では[2−1−0−0]。過去8年の天皇賞(秋)でルメール騎手は[5−0−1−1]、1番人気なら[4−0−0−0]。3週連続G1制覇が懸かる。

ミュージアムマイルは[4−1−1−2]でテン乗りのモレイラ騎手が騎乗した皐月賞は8番手から4コーナーから直線で外に出すと4位の34.1秒で差し切って1分57秒0で優勝。0.3秒差の2着クロワデュノールはダービーを制した。ダービーは11番手から伸び切れず0.7秒差の6着。前走セントライト記念は8番手から2位タイの34.4秒で差し切って2分10秒8で優勝。2、3着馬は内ラチ沿いをロスなく回ったが、ミュージアムマイルは外を回っていい脚を長く使っている。高柳大厩舎のリオンディーズ産駒。左回りでは新馬戦3着、ダービー6着に終わっている。黄菊賞1着、朝日杯FS2着で騎乗したCデムーロ騎手に乗り替わる。

昨年の天皇賞(秋)2着馬タスティエーラ、同3着馬ホウオウビスケッツ、同4着馬ジャスティンパレス、宝塚記念勝ち馬メイショウタバル、23年のエリザベス女王杯勝ち馬ブレイディヴェーグ、昨年の菊花賞勝ち馬アーバンシック、金鯱賞勝ち馬クイーンズウォーク、エプソムC勝ち馬セイウンハーデスなど伏兵は多士済々。タスティエーラは芝2000m[2−2−1−1]で弥生賞、クイーンエリザベス2世Cを勝ち、皐月賞、天皇賞(秋)で2着がある。昨年の天皇賞(秋)は3番手から7位タイの33.4秒で上がって0.2秒差の2着。休み明けで馬体18キロ増だったが、23年ダービー馬が9番人気で激走した。レーン騎手では[2−0−1−0]。

ホウオウビスケッツは東京芝[1−2−2−1]で昨年の天皇賞(秋)は前半5F59.9秒で逃げ、12位の34.0秒で上がって0.3秒差の3着。ラスト100mで脚色が鈍って2頭に交わされた。メイショウタバルとの兼ね合いがカギになるが、岩田康騎手が前に行って粘らせるか。メイショウタバルは道悪の毎日杯、神戸新聞杯、宝塚記念を逃げ切り勝ち。前走宝塚記念は前半5F59.1秒で逃げ、6位の36.0秒で上がって2分11秒1(稍重)で3馬身差で圧勝。大阪杯勝ち馬ベラジオペラを完封した。過去10年の天皇賞(秋)で逃げ馬は[0−1−3−6]で武豊騎手は2番人気のエイシンヒカリで12着。金曜と土曜に雨が降る予報。

ブレイディヴェーグは昨年の府中牝馬Sを勝った後、4、4、7、4、6着に終わった。芝1600mはマイルCS、東京新聞杯、安田記念4着。微妙に短いのだろう。新潟記念は好位から伸び切れず0.3秒差の6着。暑さが影響したか。過去10年で5歳牝馬は[1−0−2−4]で1番人気のアーモンドアイが勝っている。セイウンハーデスはエプソムCを8番手の外から3位の34.3秒で差し切って1分43秒9(稍重)のレコードで優勝。屈腱炎を克服した馬がこれまで見せたことがない強烈な末脚。前半5F57.3秒のハイペースで2、3着には追い込み馬が突っ込んだ。芝2000mは[3−1−0−1]。テン乗りの菅原明騎手が騎乗する。

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