富士S
レース回顧
ガイアフォースは7枠11番スタートから2番手につけ、ラスト2Fで先頭に立つとメンバー5位タイの33.3秒で上がってレースを制した。勝ちタイムは1分31秒7。グリューネグリーンが逃げて前半3F35.1秒、5F58.3秒、上がり33.4秒、ラップは11.2−11.0−11.2秒。高速馬場で中盤に流れが緩んで上がり勝負になり、先行したマイルG1実績がある人気の3頭で堅い決着になった。
ガイアフォースはラスト2Fから追い通しだったが、最後までジャンタルマンタルに交わされず、しぶとく粘り込んだ。前走安田記念でジャンタルマンタルに0.2秒差の2着に負けた馬が斤量2キロ差を味方に逆転した。ジャンタルマンタルが休み明けで次走を見据えた緩い仕上げだったことも良かったのだろう。これで東京芝1600m重賞は安田記念4、4、2着、富士S1着と堅実に走っている。次走はマイルCSに向かう予定。マイラーズCで1分31秒5で走ってシュネルマイスターにクビ差の2着があり、京都でも侮れない。
ジャンタルマンタルは大外14番枠からスタートを決めた後に3番手に控え、メンバー5位タイの33.3秒で上がって半馬身差の2着。ラスト1F手前から追い出してガイアフォースに迫ったが、最後まで抜かせなかった。勝ち馬より2キロ重い59キロ、休み明けで馬体が8キロ増えて余裕残しの仕上げだったこともあり、伸び切れなかった。パドックでは良く見せるタイプだが、今回は馬体のバランスが崩れており地味に映った。次走マイルCSがあり、59キロだけに余裕残しの仕上げだったのだろう。国内では[5−2−1−0]、芝1600mでは[4−1−0−0]。次走マイルCSで春秋マイルG1制覇を目指す。
ソウルラッシュは5番手からメンバー8位の33.4秒で上がって0.4秒差の3着。好位からしぶとく伸びてきたが、前の2頭に追いつけなかった。骨折明けで59キロを背負って得意ではない上がり勝負では厳しかった。これで東京芝1600mでは[0−2−3−2]で勝ったことがない。逆に京都では[2−1−1−0]でマイルCS1、2着、マイラーズC2着。叩き2戦目は[3−0−1−5]でマイルCS、ドバイターフを優勝。7歳馬でも衰えはなく、得意の京都なら今年も上位争いするのだろう。
ジュンブロッサムは出遅れて12番手を進み、直線で内めの馬群を捌きながらメンバー最速の32.8秒で上がって0.4秒差の4着。直線で外に出せず、内に切れ込むロスがあった。昨年の富士Sを勝った馬が昨年より1キロ重い58キロを背負って昨年と同じ1分32秒1で走ったが、高速上がりで前が残るレースになって届かなかった。昨年は川田騎手が中団につけたが、今年は石川騎手で後方からのレースになったことが堪えた。
ウンブライルは8番手からメンバー4位の33.2秒で上がって0.4秒差の5着。3、4着とは同タイム。1分32秒1で走っており、例年なら勝ってもおかしくない走りをしているが、今年は安田記念1〜3着馬が出走してレベルが高く、時計が速過ぎたことが堪えた。直線で逆手前に替えればもう少し伸びるはずだが、高速過ぎて手前を替える余裕がなかったか。一時期大不振に陥った馬が府中牝馬S4着、関越S1着、富士S5着で復調してきている。
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