サウジアラビアRC
レース回顧
エコロアルバは出遅れた後に寄られて離れた最後方を進み、直線で大外からメンバー最速の33.2秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分33秒8。マーゴットブローが逃げて前半5F59.8秒。上がりは34.0秒、ラップは11.5−11.3−11.2秒で尻上がり。緩い流れで上がりが速くなり、内を通って前につけた馬が有利なレースになった。エコロアルバは坂井騎手が促しても進んで行かず、直線でもエンジンが掛からなかったが、ラスト300mで手前を替えるとエンジンが掛かり、強烈な末脚で大外から一気に差し切った。2位を0.8秒上回る末脚はインパクトがあった。
千葉サラブレッドセールで7700万円の高額で取り引きされたモズアスコット産駒で近親にダンスディレクターがいる。調教で身のこなしが柔らかく、推進力がある走りが目立っていたが、一度レースを使ったことで馬体の造りが良くなっていた。相馬眼的にG1を狙えそうな素質馬。このレースぶりなら距離を延ばしても対応できそうだ。陣営は来年のクラシックを狙って距離を延ばす可能性がありそうだ。次走は朝日杯FSか、それともホープフルSか。来年春のG1に向けて注目していきたい。
ガリレアは1枠1番スタートから内ラチ沿いの3番手を進み、メンバー3位の34.0秒で上がって0.3秒差の2着。モズアスコット産駒のワンツー決着になった。直線で前が壁になったが、杉原騎手が狭いところを捌いて伸びてきた。前走新潟の新馬戦を1分37秒5で5着、未勝利戦を1分37秒4で勝った馬。走破タイムが遅く7番人気だったが、1分34秒1で走って穴をあけた。2歳重賞では走破タイムが遅く人気がない馬が激走することが多い点に注意したい。
ゾロアストロは後方からメンバー2位の33.8秒で上がって0.3秒差の3着。直線で追っても反応が鈍かったが、ラスト1Fでエンジンが掛かるとしぶとく伸びてきた。前走新潟の未勝利戦を圧勝し、単勝1.9倍の1番人気に支持されたが、まだ芯が入っておらず緩そうな雰囲気だった。過去8年で前走未勝利戦を勝った馬は[0−0−4−13]でデータ通りの結果になった。昨年はルメール騎手で単勝1.5倍のアルレッキーノが5着。馬券は人気になるルメール騎手を上手く利用したい。
チュウワカーネギーは大外枠から中団の外を進み、メンバー4位の34.2秒で上がって0.6秒差の5着。道中馬を前に行けず少し行きたがっていた。1番人気に支持された新馬戦は逃げて素質馬アンドゥーリルを完封して優勝。ラスト3F10.9−10.9−11.4秒。新馬戦の走りを考えると物足りなさが残る。北村友騎手は凱旋門賞のクロワデュノールと同様に中途半端な乗り方だった。ただし4ヶ月ぶりの出走とはいえ、馬体が18キロ増えて少し太めの造りだった。その影響もある。
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