京都大賞典
レース回顧

ディープモンスターは2枠3番スタートから内ラチ沿いの6番手につけ、内からメンバー2位の34.4秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは2分23秒8(稍重)。サンライズアースが逃げて前半5F60.1秒、後半5F58.9秒、上がり34.9秒、ラップは11.9−11.3−11.7秒。開幕週でも昼に小雨が降って少し緩い馬場だった。ディープモンスターは浜中騎手が内枠を生かしてロスなく進め、直線で内から抜け出して優勝。7歳のディープインパクト産駒が26戦目で重賞初制覇を飾った。

過去9年の京都大賞典でディープインパクト産駒は7勝。プラダリア、シュヴァリエローズに続き3連勝となった。昨年11月から休みなく使われていたが、一戦ごとにパフォーマンスを引き上げ、7歳にして重賞初制覇を飾ったのだから大したもの。パンパンの良馬場だと切れ負けするため、雨で緩んで馬場も良かったのだろう。浜中騎手は京都芝2400mを得意にしている。池江厩舎は7歳のジャンダルム、ボッケリーニなど高齢になっても活躍する馬が多い。次走はジャパンCに挑戦することになりそうだ。

サンライズアースはハナを切って前半5F60.1秒で進み、メンバー11位の35.0秒で上がって半馬身差の2着。外回りの4コーナーで外に膨れて少しバランスを崩すロスがあった。気難しさがある馬で乗り難しいこともあるが、そこで内ピッタリを通って内を締めていれば際どいレースになったのではないか。阪神大賞典を6馬身差で圧勝し、G1級のパフォーマンスを見せた馬がG2で巻き返した。これで逃げたときは[2−1−0−0]。休み明けでパドックでは馬体4キロ増で少し緩めの造りだった。叩き2戦目は2戦2勝で次走は上積みが見込める。次走はジャパンCに向かう予定。

ヴェルミセルは12番手を進み、直線で内の狭いところに突っ込んでメンバー最速の34.3秒で上がり0.2秒差の3着。ダイヤモンドSで3着がある馬が15番人気で激走した。ゴールドシップ産駒で持久力があり、緩い馬場をこなすタイプ。馬場が緩んで上がりが掛かったことが良かったのだろう。これで芝2400〜2600mは[4−1−1−8]。次走は出走できればエリザベス女王杯、賞金が足りなければステイヤーズSになりそうだ。

アドマイヤテラは6番手から勝負どころで3番手に押し上げ、メンバー7位タイの34.8秒で上がって0.3秒差の4着。勝負どころで外から上がってきたが、直線でジリジリとしか伸びなかった。道中外を回ったことが影響したのか。前走目黒記念よりメンバーが強くなっていたこともありそうだが、目黒記念4着のディープモンスターが勝ち、6着ヴェルミセルが3着に入っている。緩い馬場を得意にしている馬で馬場が敗因ではない。次走はジャパンCに向かう予定。

ショウナンラプンタは大外18番和kうから出遅れて後方を進み、勝負どころで中団まで押し上げ、メンバー3位タイの34.5秒で上がって0.3秒差の5着。直線で大外からしぶとく伸びてきたが、結果的に位置取りが後ろ過ぎて届かなかった。テン乗りの松山騎手で大外枠では厳しかったか。昨年神戸新聞杯からG1、G2を使われ3、4、2、4、3、4、5着で掲示板を確保している。次走はAR共和国杯か。重賞未勝利でも実績的にハンデは重くなりそうだ。

ドゥレッツァは8番手から向こう正面で2番手に押し上げ、メンバー14位の35.4秒で上がって0.6秒差の8着。横山武騎手が向こう正面で動いて脚を使い、直線でサンライズアースに寄られて外に振られたことが堪えた。菊花賞を勝ち、ジャパンCで2着に入ったG1馬が横山武騎手が騎乗して宝塚記念9着に続いて酷い負け方。乗り難しい馬ではなく、操縦性に優れた馬。外国人騎手では[3−2−2−1]。尾関調教師が外国人騎手を確保できるかがひとつのポイントになる。

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