毎日王冠
レース回顧

レーベンスティールはスタートを決めて3番手につけ、メンバー2位タイの33.3秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイム1分44秒0はレースレコード。ホウオウビスケッツが逃げて前半5F58.6秒。後半5F57.3秒、上がり33.7秒、ラップは11.2−11.1−11.4秒。中盤に11.9−11.9秒と少し落ちたが、スピードの持続力と上がりの速さが問われるレースになった。レーベンスティールは天皇賞(秋)8着、AJCC12着、しらさぎS7着と不振が続いたが、エプソムCを勝った東京芝1800mで正攻法のレースで重賞4勝を挙げた。パドックでは馬体のバランスが良くなり、気合乗りも良く気配が目立っていた。これで非根幹距離では[6−2−1−1]、根幹距離では[0−0−0−4]。非根幹距離では重い馬場だったAJCC12着を除き3着以内を確保している。毎日王冠を勝って天皇賞(秋)の優先出走権を確保したが、天皇賞(秋)は使わずにマイルCSに向かうことになった。

ホウオウビスケッツはハナを切って前半5F58.6秒で進み、メンバー6位タイの33.8秒で上がって半馬身差の2着。直線で追い出しを待ってラスト350mから追い出したが、最後はレーベンスティールに切れ負けした。前走札幌記念は1番人気で7着に終わったが、毎日王冠2着、天皇賞(秋)3着がある東京コースで巻き返した。前に行くタイプでも高速ラップの持続力が優れており、それらを生かせる東京コースは合っているのだろう。昨年の天皇賞(秋)は前半5F59.9秒で逃げ、7位タイの33.4秒で上がってドウデュースに0.3秒差の3着。今年はドウデュースはいないが、シランケドを完封できるかがカギになる。

サトノシャイニングは2番手からメンバー5位の33.7秒で上がって0.2秒差の3着。外枠スタートから道中馬を前に置けず、頭を上げて折り合いを欠いていた。武豊騎手が何とか折り合いをつけて直線で追ったが、折り合いを欠いたぶん伸び切れなかった。3歳馬で2キロ軽い55キロだったが、折り合いを欠いたのにも関わらず1分44秒2で走って0.2秒差の3着に入ったことを評価したい。皐月賞5着、ダービー4着馬。今後3歳馬が古馬と対戦する上でひとつの目安になる。次走はマイル戦に使ってくるか。

ディマイザキッドは後方2番手から大外を回ってメンバー最速の33.2秒で追い込んで0.4秒差の4着。前に行った3頭で1分44秒0の高速決着になり、大外から追い込むレースでは物理的に厳しかった。これまで13戦のうち11戦が上がり1、2位。特に中山コースを得意にしている。中山のディセンバーS、中山金杯あたりで少し展開が嵌まれば激走がありそうだ。

チェルヴィニアは7番手からメンバー6位タイの33.8秒で上がって0.7秒差の7着。中団の外につけたが、ガツンと切れる脚を使えず、上がりが逃げたホウオウビスケッツと同じだった。戸崎騎手は追ってからメリハリがないとコメント。昨年オークス、秋華賞を勝った後は[0−1−0−4]で勝ち切れないレースが続いている。次走はマイルCSまたはエリザベス女王杯か。

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