神戸新聞杯
レース回顧
エリキングは道中7番手を進み、大外からメンバー最速の32.3秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは2分26秒4。ボンドロアが逃げて前半5F62.6秒のスローペース。3F目から12.9−13.0−12.7−13.0−13.1−12.7秒と6F流れが緩み、後半5F57.7秒、上がり33.1秒、ラップは11.2−10.7−11.2秒。流れが緩んで究極の上がり勝負になり、ダービーに出走した重賞実績がある人気馬3頭での決着になった。
エリキングは川田騎手がゆっくり出して7番手を進み、大外から豪快に差し切って重賞2勝目を挙げた。皐月賞は骨折明けで内枠がアダになってスムーズさを欠いて11着に終わり、ダービーはメンバー最速の33.4秒で上がったが、出遅れて位置取りが悪く届かなかった。今回は届く位置で進めて強烈な決め手を発揮した。中内田厩舎の管理馬は休み明けから走るが、馬体が10キロ増えて本番を見据えた仕上げだった。京都は2戦2勝。次走菊花賞は1番人気になりそうだ。川田騎手は9月の重賞[3−1−0−0]。
ショウヘイは道中3番手を進み、メンバー3位の32.9秒で直線で抜け出してクビ差の2着。スローペースで道中折り合いを欠き気味だったが、直線で追うと反応して抜け出し、最後は後方で脚をタメていたエリキングに切れ負けした。ダービー3着馬が1番人気に支持され、正攻法のレースで2着を確保。稍重のタフな馬場でハイペースになったきさらぎ賞は4着に終わったが、前半5F60秒以上では[2−2−1−0]で3着以内を確保。坂井騎手は菊花賞でショウヘイ、ゲルチュタールのどちらに騎乗するか。
ジョバンニは2枠2番から内ラチ沿いの4番手につけ、メンバー6位タイの33.1秒で上がって0.4秒差の3着。直線で内で狭くなって追い出しが遅れたが、しぶとく伸びて3着を確保。京都2歳Sで2着、ホープフルSで2着、皐月賞で4着に入ったように相手なりに走るタイプ。休み明けで馬体が4キロ減っていたのは少し気になるが、本番の菊花賞に向けて内容は悪くない。
ライトトラックは1枠1番から内に寄れてスタートして道中5番手を進み、メンバー4位タイの33.0秒で上がって0.5秒差の5着。切れより地力タイプでスローの上がり勝負は合わないが、33.0秒で上がって重賞実績馬を相手に善戦したことを評価したい。キャリア2戦、距離延長、経験のないスローペースで上々の内容。馬体の造りが目立ち、これから大化けしそうな馬。
ジョイボーイは出遅れて最後方を進み、メンバー2位の32.8秒で上がって0.9秒差の8着。2着ショウヘイより0.1秒速い上がりを繰り出したが、出遅れて最後方からのレースになり全く見せ場がなかった。長距離向きの馬でいい脚を長く使えるが、全く持ち味を生かせなかった。前走1勝Cを勝って格上挑戦だったが、相馬眼的にこんな負け方をする馬ではない。
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