オールカマー
レース回顧
レガレイラは出遅れて8番手を進み、勝負どころで外から押し上げるとメンバー最速の34.0秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは2分10秒2。リビアングラスが逃げて前半5F59.9秒。中盤に12.7−12.6秒と緩んで後半5F57.7秒でラップは全て11秒台。上がりは34.5秒、ラップは11.6−11.4−11.5秒。流れが緩んだが、向こう正面でフェアエールングが動いて先頭に立ったことで末脚の持続力と決め手が問われるレースになった。1着レガレイラ、2着ドゥラドーレスは妹と兄。昨年の有馬記念を勝った妹レガレイラが1番人気で2番人気の兄を圧倒した。
レガレイラは勝負どころで中団に押し上げ、直線で差し切って優勝。牝馬が57キロを背負ったが、得意の中山で重賞3勝目を挙げた。前走宝塚記念は長期休み明け、稍重のタフな馬場、馬体10キロ増で11着に惨敗したが、今回は乗り込んで馬体6キロ減、得意の中山で巻き返した。今秋は有馬記念連覇が目標になりそうだが、次走は天皇賞(秋)かジャパンCか。戸崎騎手は先週のセントライト記念に続き、中山芝2200m重賞を2週連続で制覇。今年は104勝で2位に13勝をつけてトップ。連対率は30%を超えている。
ドゥラドーレスはゆっくり出して9番手を進み、向こう正面で外から3番手に押し上げるとメンバー4位の34.4秒で上がって0.2秒差の2着。外を回って早めに動いていい脚を長く使ったが、後ろから追いかけてきたレガレイラに切れ負けした。同斤の57キロだったことを考えると完敗だが、ルメール騎手がレガレイラより先に動いて前にプレッシャーをかけるレースをして、レガレイラをアシストするような乗り方をしている。初の中山、芝2200mでいい脚を長く使ってパフォーマンスを引き上げた。次走は天皇賞(秋)に使ってくるか。
ヨーホーレイクは出遅れて後方を進み、大外からメンバー3位の34.2秒で追い込んで0.5秒差の3着。4着フェアエールングとはハナ差。出遅れて位置取りが悪くなったが、大外から鋭く伸びてギリギリで3着を確保した。前走宝塚記念は暑さの影響で17着に終わったが、リフレッシュして巻き返した。重賞を3勝しているが、これで重賞で5回目の3着。友道厩舎のディープインパクト産駒の7歳馬。長期休養があってまだ15戦しかしておらず、7歳でも衰えていない。今後は天皇賞(秋)からジャパンCまたは有馬記念になりそうだ。
フェアエールングは6番手から向こう正面で先頭に立ち、メンバー8位の35.0秒で上がって0.5秒差の4着。津村騎手が決め手勝負では分が悪いとみて流れが緩んだ中盤に動いて先頭に立ったが、最後は外から3頭に交わされた。それでも3着とはハナ差でよく踏ん張っている。前4走G3で2、1、2、3着に入った牝馬が別定G2で牡馬を相手に4着。ゴールドシップ産駒で持久力がある。同距離のエリザベス女王杯は要注意か。
ホーエリートはスタートを決めて3番手につけたが、向こう正面で外から上がられて6番手に下がり、メンバー6位の34.6秒で上がって0.6秒差の5着。勝負どころで位置取りが悪くなり、直線でも前が壁になって伸び切れなかった。仕上がりは良さそうだったが、テン乗りの横山武騎手がモロに影響した。ただし全面野芝の高速馬場で後半5F57.7秒になったことも合わなかった。次走はエリザベス女王杯か、AR共和国杯か。
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