平安S
レース回顧

アウトレンジは4枠7番から3番手の外につけ、メンバー最速の35.1秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分57秒2(稍重)。レヴォントゥレットが逃げて前半5F62.6秒の緩い流れ。中盤に13.3−12.5−12.9−12.7秒と緩んで上がりは35.4秒、ラップは12.1−11.7−11.6秒で尻上がり。脚抜きのいい馬場で流れが緩んで上がり勝負になり、道中5番手以内につけた馬で決着した。アウトレンジは道中3番手の外につけて泥を被らないように追走し、直線で早めに抜け出して後続を完封した。

重馬場のみやこSで先行してサンライズジパングに半馬身差の2着に入った馬が4番人気でJRA重賞初制覇を飾った。これで稍重以上では[3−1−0−1]で中央では[2−1−0−0]。脚抜きのいい馬場と前が残る展開を味方につけることができた。過去10年の平安Sで大久保龍厩舎は[3−1−0−1]。昨年はハピが2着に負けたが、半弟のアウトレンジでリベンジした。ダ2000mの浦和記念(稍重)を6馬身差で圧勝している。帝王賞に使ってくるか。

ロードクロンヌは3枠6番から5番手につけ、メンバー2位の35.2秒で上がって0.2秒差の2着。道中内から2頭目につけたが、勝負どころで外から上がってきた馬がいたため動けず、直線でスペースが前が壁になって大きく外に持ち出すロスがあった。そこから猛然と伸びてきたが、スムーズに抜け出したアウトレンジを捕まえられなかった。前走マーチSでも勝負どころで内からマテンロウスカイに前に出られて外を回るロスがあった。立ち回り次第で重賞を勝てるレベルに到達している。好位につけて直線でひと脚使えるタイプ。今後も重賞戦線で安定して走りそうだ。

レヴォントゥレットは6枠12番からハナを切って中盤にラップを落とし、メンバー7位の35.6秒で上がって0.2秒差の3着。2着とはクビ差。前走ブリリアントSで1番人気で4着に負けた矢作厩舎の管理馬が10番人気で激走した。稍重の脚抜きのいい馬場でテン乗りの鮫島駿騎手が道中スローに落として上がり勝負に持ち込んだことが大きかった。ロードカナロア産駒で母クイーンマンボは18年の平安S2着馬。35秒台の上がりに対応できたことは今後に繋がる。

ジンセイは6番手から勝負どころで外から3番手に押し上げ、メンバー5位の35.3秒で上がって0.4秒差の4着。前走3勝Cを勝った馬が外から上がって勝ちに行ったが、直線で伸び切れなかった。重賞初挑戦、上がり勝負で外を回って4着なら今後のメドは立ったが、まだ少し詰めが甘いところがある。

タイトニットは8番手から勝負どころで外から6番手に押し上げ、メンバー最速の35.1秒で上がって0.3秒差の5着。スローの上がり勝負で大外をブン回して最速上がりを繰り出したが、レースのラスト3Fが尻上がりでは厳しかった。馬体の造りが目立つ馬。前走アンタレスS2着はフロックでない。

ブライアンセンスは中団からメンバー10位の35.9秒で上がって1.0秒差の9着。アルデバランS、マーチSを連勝して1番人気に支持されたが、中団のまま見せ場がなかった。レースのラスト2Fが11.7−11.6秒。中団から直線だけで差すのは厳しかった。最後は馬が諦めて走るのをやめていた。

[Home]