エプソムC
レース回顧

セイウンハーデスは8枠16番から中団の外につけ、メンバー3位の34.3秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイム1分43秒9(稍重)はレコード。メイショウチタン、シュトラウスが逃げて前半5F57.3秒のハイペース。上がりは35.1秒、ラップは11.5−11.7−11.9秒。ハイペースで差し追い込み馬が上位を独占。超高速馬場で稍重でもレコード決着になった。

セイウンハーデスは外から豪快に差し切って23年七夕賞以来となる重賞2勝目を挙げた。開催3週目で内はそれほど荒れていないが、稍重になったことで外を通った馬が有利な馬場になっていた。屈腱炎で長期休養があったが、復帰3戦目で大きくパフォーマンスを引き上げて完全復活した。道悪巧者の地力タイプが東京芝1800mでレコード勝ち。今の東京は時計の出方よりもタフな状態になっているのではないか。外差しが決まりやすい点に注意していきたい。今後はひと息入れて秋は天皇賞(秋)を目指す予定。

ドゥラドーレスは出遅れて16番手を進み、4コーナーから直線で外に出すとメンバー最速タイの34.1秒で上がって0.3秒差の2着。勝ったセイウンハーデスの上がりを0.2秒上回ったが、位置取りが後ろ過ぎた。速い持ちタイムがない馬が芝1800mの高速決着に対応してパフォーマンスを引き上げた。宮田厩舎のドゥラメンテ産駒でレガレイラの半弟。3歳の1月に相馬眼ニュースで取り上げた馬。体質が弱く長期休養が2回あり、出世が遅れているが、ようやく重賞で通用するレベルに到達した。東京の高速決着に対応できたため、秋は毎日王冠から天皇賞(秋)を目指すことになりそうだ。

トーセンリョウは16番手からメンバー最速タイの34.1秒で追い込んで0.5秒差の4着。10番人気の低評価を覆し、団野騎手が目一杯に追って大外から伸びてきた。これで8戦連続で上がり3位以内。タメれば切れるタイプで[2−2−1−4]の東京コースは合っている。OP入りして少しずつパフォーマンスを引き上げているが、今回はハイペースで前崩れの展開になったことが大きかった。

クルゼイロドスルは内ラチ沿いの8番手からメンバー6位の35.0秒で上がって0.5秒差の4着。外を通った馬が伸びる馬場で内からしぶとく伸びてきたが、最後は切れ負けした。稍重の馬場で1分44秒5で走っており、自分の力は出している。重賞では[0−0−0−6]で今回の4着が最高。少し決め手が足りないレースが続いているが、G3で好位から雪崩れ込めるようなレースになれば勝ってもおかしくない。

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