ニュージーランドT
レース回顧

イミグラントソングは8枠13番スタートから10番手の外につけ、メンバー最速の33.1秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分32秒4。ベイビーキッスが逃げて前半3F34.3秒、5F57.7秒。上がりは34.7秒、ラップは11.9−11.2−11.6秒。例年より流れが速くなって外からの差しが決まった。イミグラントソングは不利な外枠から終始外を回って差し切る強い内容で重賞初制覇。ひいらぎ賞を1分32秒5で走ってデンクマールの2着に入ったのはダテでなかった。前走1勝Cは3着に負けたが、前半5F61.2秒でスローの上がり勝負だった。ハイペース、高速決着に強いことは今後も大きな武器になる。次走はNHKマイルCでG1獲りを目指す。過去10年のNHKマイルCでニュージーランドT勝ち馬は[0−0−0−9]だが、今年は1分32秒台の高速決着で繋がる可能性がある。

アドマイヤズームは4番手から4コーナーで外から押し上げ、メンバー6位タイの33.9秒で上がってクビ差の2着。直線で前を交わして先頭に立ったが、最後にイミグラントソングに切れ負けした。朝日杯FSを2馬身半差で圧勝し、休み明けで1分32秒4で走って2着なら上々といえる。目標は次のNHKマイルCのため、馬体が8キロ増えて余裕残しの仕上げだった。高速決着になるNHKマイルC前に速い流れで1分32秒台のレースを経験できたことはプラスになる。次走NHKマイルCは友道厩舎がG1仕様の仕上げで臨んでくる。

コートアリシアンは2枠2番から内ラチ沿いの6番手を進み、直線で外に出しながらメンバー5位の33.8秒で上がって0.2秒差の3着。菅原明騎手が道中ロスなく進め、直線で上手く外に出しながら持ってきた。これでマイル重賞では新潟2歳S2着、阪神JF6着、クイーンC4着、ニュージーランドT3着。勝ち切れないが、小柄な牝馬が相手なりに堅実に走っている。

プリティディーヴァは7枠12番から8番手につけ、メンバー3位の33.6秒で上がって0.2秒差の4着。3着とはハナ差。勝負どころでアドマイヤズームの後ろからモレイラ騎手が追ったが、最後まで追いつけなかった。直線で外からイミグラントソングに来られ、前にいたアドマイヤズームが外に寄れたことで内に切れ込むロスがあった。そこがスムーズなら3着だったか。

ムイはスタートで寄れた後に躓いて後方を進み、大外からメンバー9位の34.1秒で上がって1.4秒差の12着。前走1勝Cを大外から差し切って1分20秒4の好タイムで勝ったが、3キロ増の55キロ、距離1F延長が影響したのか、後方のまま見せ場がなかった。中1週、長距離輸送が影響したのか、馬体は2キロ減でも少し細く映った。能力はあるため、距離短縮、鞍上強化で見直したい。

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