ダービー卿CT
レース回顧

トロヴァトーレは少し出遅れた後に押して内ラチ沿いの9番手につけ、直線で狭い最内を突き、メンバー4位タイの34.0秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分32秒4。アサカラキングが逃げて前半3F34.9秒、5F57.9秒。上がりは34.5秒、ラップは11.5−11.4−11.6秒。2F目から最後まで11秒台が続くレースになり、差し馬が上位を独占した。トロヴァトーレは直線に向いたときには厳しい位置にいたが、モレイラ騎手が狭い最内を突いて抜け出して重賞初制覇を飾った。並の馬では届かない位置から一気に抜け出したのは、仕掛けてからギアチェンジが速いため。これで芝1600mは[4−1−0−0]でキャピタルSでウォーターリヒトにハナ差の2着に負けた以外は勝っている。G3以下では[6−2−0−0]でまだ底を見せていない。2歳時に相馬眼ニュースで取り上げた馬。次走は未定だが、G2、G1にステップアップを期待したい。

コントラポストは6番手からメンバー6位タイの34.1秒で上がってクビ差の2着。出遅れて位置取りが悪くなり、差して届かないことが蔽いが、今回は乗り慣れた田辺騎手がスタートを決めて好位につけて脚をタメることができた。4走前にノベンバーSを好位から抜け出して勝ったあたりから徐々に流れに乗るレースができるようになってきている。トロヴァトーレとはクビ差だったが、斤量は2.5キロ軽い55キロだったことを考慮しておきたい。ルーラーシップ産駒で母は鋭い決め手があったアカンサス。決め手があり東京でも走れるタイプ。次走はエプソムCに向かうことになりそうだ。

キープカルムは内ラチ沿いの9番手を進み、直線でトロヴァトーレの後ろからメンバー2位タイの33.9秒で上がって0.2秒差の3着。直線で前が壁になったが、最内から抜け出したトロヴァトーレの後ろから伸びてきた。これで芝1600mは[2−1−2−2]。高速馬場ならコンスタントに1分32秒台で走れるようになっている。昨年のつばき賞は後半4F45.4秒でレベルが高かったが、1着メイショウタバル、2着キープカルム、3着サブナリーナともその後活躍している。

マテンロウオリオンは最後方からメンバー最速の33.7秒で追い込んで0.2秒差の4着。直線で大外から突っ込んできたが、高速決着で位置取りが後ろ過ぎた。それでも前11走掲示板がなかった馬が最速上がりを繰り出して4着なら復調のメドは立ったか。外差し馬場で展開が嵌まりそうなときは要注意。

ロジリオンは大外14番枠から6番手につけ、メンバー8位の34.4秒で上がって0.4秒差の9着。不利な大外枠から終始外を回ったことが堪えた。重賞未勝利馬が前走洛陽Sを勝ったことでトップハンデ58.5キロを課せられたことも影響している。内めの枠からセコク立ち回れそうなときは注意したい。

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