日経賞
レース回顧
マイネルエンペラーは3番手から4コーナーで2番手に押し上げ、メンバー8位の37.0秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは2分36秒1(稍重)。バビットが逃げて前半5F62.8秒。後半5F61.3秒、上がり37.2秒、ラップ12.3−12.2−12.7秒。午前中に雨が上がる予報だったが、ずっと降り続いて馬場が悪化し、時計、上がりが掛かるレースになった。マイネルエンペラーは勝負どころで丹内騎手の手が激しく動いたが、直線で激しい叩き合いを制して2番人気で重賞初制覇を飾った。テン乗りの丹内騎手が強気な騎乗で馬の持ち味を上手く引き出している。レベルが高かった日経新春杯3着がダテではないことを示した。丹内騎手は今年25勝でリーディング6位。重賞は[3−2−0−7]で連対率41.7%、単勝回収率173%、複勝回収率132%。マイネルエンペラーは次走天皇賞(春)でG1獲りを目指す。
チャックネイトは中団の馬込みを進み、直線で馬群に突っ込んでメンバー2位タイの36.5秒で上がってクビ差の2着。モレイラ騎手が外にいたアーバンシックを内に入れないようにして進め、3、4コーナーでロスなく進めて直線でひと脚使って2着に持ってきた。昨年のAJCCを勝った後、14、6、8、13着で不振が続いていたが、モレイラ騎手が騎乗して走りが一変した。これで道悪では[2−1−1−0]。雨で馬場が渋って時計、上がりが掛かる状態になったことがプラスに働いている。外国人騎手が騎乗したときは[2−1−1−1]。堀調教師が外国人騎手を乗せてきたときは要注意。
アーバンシックは道中9番手の外を進み、直線で外からメンバー6位タイの36.6秒で上がって0.1秒差の3着。中盤にラップが落ち、ラスト5Fから12秒台前半のラップが続いたことで大外を回って押し上げるのに脚を使ったことが堪えた。雨が降り続いて馬場が悪化したこともマイナスに働いた。次走に向けてルメール騎手が無理しなかったこともあるのだろう。過去10年の天皇賞(春)で日経賞組は[2−1−2−37]。3着以内は[2−1−2−16]、4着以下は[0−0−0−21]。3着に入ったことで天皇賞(春)の望みを繋いだ。ルメール騎手は重賞で位置取りが悪くなりがちだが、徐々に復調してきている。
リビアングラスは2番手からメンバー12位の37.2秒で上がって0.1秒差の2着。3着アーバンシックとはクビ差。直線で一杯になりながらしぶとく粘っている。前走京都記念で2着に入ったのはダテではなく、23年の菊花賞4着馬が地力強化されている。良馬場では[1−0−1−9]、道悪では[3−1−0−1]。馬場が渋ったときに特に注意したい。
マテンロウレオは内ラチ沿いの3番手につけ、4コーナーから直線で外に出しメンバー13位の37.4秒で上がって0.4秒差の8着。3、4コーナーで横山典騎手は絶好の手応えだったが、外に持ち出してから伸び切れなかった。馬場が悪くなり過ぎたことが堪えた印象。今回は3番人気だったが、人気になると走らない傾向がある点に注意したい。
シュヴァリエローズは後方2番手からメンバー2位タイの36.5秒で上がって0.5秒差の12着。これで道悪では[0−0−0−5]。軽い走りをするディープインパクト産駒。午前中に雨が上がる予報だったが、ずっと降り続いて馬場が悪化したことが堪えた。清水厩舎はマイネルエンペラーと2頭出し。天皇賞(春)に向けて悪い馬場で無理しなかったのだろう。
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