金鯱賞
レース回顧

クイーンズウォークは3番手からメンバー3位の36.3秒で上がってレースを制した。勝ちタイムは2分1秒3(重)。デシエルトが大逃げして前半5F58.2秒のハイペース。後半5F63.1秒、上がり38.6秒、ラップ12.7−12.8−13.1秒。重馬場で上がりの掛かる消耗戦になった。クイーンズウォークは3番手から抜け出す正攻法のレースで優勝。稍重のローズSを勝った馬が同コースで重賞2勝目を挙げた。大逃げする馬がいると2、3番手から雪崩れ込む馬が多くそのパターン。稍重以上では[2−1−0−0]で道悪もプラスに働いたか。前走小倉大賞典は不甲斐なかったが、得意の中京で牡馬相手に勝ってパフォーマンスを引き上げた。川田騎手が中京芝2000mが得意なこともあるのだろう。次走は大阪杯か、それとも左回りに拘ってヴィクトリアマイルか。

ホウオウビスケッツは離れた2番手からメンバー3位タイの36.8秒で上がってハナ差の2着。大逃げしたデシエルトを直線で交わして先頭に立ったが、最後に外からクイーンズウォークを交わされた。1番人気に支持されたのは意外だったが、毎日王冠でシックスペンスの2着、天皇賞(秋)でドウデュースの3着に粘った馬があらためて地力を示した。相馬眼的に評価してダービーで穴馬(16番人気)で狙って6着に入った馬が世代トップレベルに到達しつつある。次走は大阪杯または香港のクイーンエリザベス2世Cに向かう予定。

キングズパレスはスタートで躓いて最後方を進み、大外からメンバー最速の36.0秒で追い込んで0.3秒差の3着。穴馬で狙った馬が6番人気で激走した。これでG1を除き芝2000mは[2−5−2−1]、稍重以上では[1−4−1−1]。G2でメンバーは強かったが、やはり激走の条件が揃っていた。スタートで躓かず、もう少しスムーズなレースができれば差は詰まったのではないか。6歳でも馬は元気でまだやれる。

デシエルトは重馬場で前半5F58.2秒のハイペースで大逃げし、メンバー9位の39.0秒で上がって0.4秒差の4着。テン乗りの武豊騎手が騎乗して馬が気持ち良くなってしまったのか、途中から飛ばし過ぎた。それでも大崩れしなかったように地力はある。良馬場ならもっと粘れたのではないか。武豊騎手は23年の大阪杯をジャックドールで前半5F58.9秒で逃げて1分57秒4で勝っている。次走大阪杯では要注意。

プログノーシスは9番手からメンバー3位タイの36.8秒で上がって1.0秒差の6着。勝負どころで上がって行けず、直線でも伸び切れなかった。稍重では[2−1−0−0]だったが、タフ過ぎる重馬場が影響したのだろう。開幕週でここまで時計が掛かる馬場になるとは想定できなかった。今年は雨が降るとやたらタフになる点に注意。次走は未定だが、昨年と同様に招待されればクイーンエリザベス2世Cに向かうのだろう。

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