弥生賞
レース回顧
ファウストラーゼンは後方から向こう正面で大外から先頭に押し上げ、メンバー7位の37.2秒で後続を完封しレースを制した。勝ちタイムは2分1秒3(稍重)。ヴィンセンシオが逃げて前半5F60.9秒の少し緩い流れ。後半5F60.9秒、上がり37.2秒、ラップ12.4−12.1−12.7秒。稍重のタフな馬場で時計、上がりが掛かる消耗戦になった。この時期の中山は馬場が荒れて時計が掛かるが、皐月賞が行われる皐月賞は高速馬場になることが多い点に注意したい。
ファウストラーゼンはホープフルSと同じように向こう正面で大外から先頭に立ち、そのまま押し切って7番人気で重賞初制覇を飾った。ホープフルSではクロワデュノール、ジョバンニに交わされたが、稍重のタフな馬場を味方にそのまま押し切った。鋭い決め手はないが、心肺機能が高く、いい脚を長く使え、スタミナも兼ね備えている。新種牡馬モズアスコット産駒は重賞初制覇。次走皐月賞も後方からのレースになれば同じように捲るのだろう。今回ファウストラーゼンが勝ったことでクラシックの序列がだいぶ明らかになった。
ヴィンセンシオは前半60.9秒で逃げ、メンバー6位の36.9秒で上がってクビ差の2着。3コーナー手前でファウストラーゼンに抵抗せずに脚をタメ、直線で外から迫ったが交わせなかった。勝負どころでもっと強気に動いてファウストラーゼンにプレッシャーをかける手もあったが、3着以内に入って皐月賞の権利を獲ることが目標のため、ルメール騎手は無理しなかったのだろう。前走14キロ増えた馬体がさらに10キロ増えて少し緩めの仕上げだった。葉牡丹賞を1分58秒8のレコードで勝った馬。次走は皐月賞に向かう予定。
アロヒアリイはスタートで寄れて後方を進み、3コーナー最後方から大外を回って4コーナーで8番手に押し上げるとメンバー最速の36.1秒で上がってクビ+クビ差の3着。3コーナー手前でクラウディアイに前に入らせて外に膨れ、4コーナーではミュージアムマイルが外に出てきたため、かなり外を回されるロスがあった。小回りの中山で致命的な乗り方だったが、そこから最速上がりで0.1秒差の3着まで押し上げた。スムーズなら際どかったか。田中博厩舎のドゥラメンテ産駒で母は相馬眼ニュースで取り上げたエスポワール。母系にバレークイーンがいるクラシックで活躍する一族。皐月賞でクロワデュノールに迫る可能性を持った馬。
ミュージアムマイルは9番手から勝負どころで4番手に押し上げ、メンバー3位タイの36.5秒で上がって0.2秒差の4着。スタートは出たが、外枠で位置取りが悪くなり、4コーナーで外をブン回したことが堪えた。デビューから4戦の上がりは1、1、1、2位。良馬場の時計、上がりが速い馬場の方が合うだけに、稍重のタフな馬場を考えると外を回ってよく走っている。今回4着でも朝日杯FS2着があり、賞金的に皐月賞に出走できる。今回は馬体8キロ増。皐月賞は本番の仕上げで臨んでくる。
ナグルファルは2枠2番から5番手につけ、勝負どころで手応えが悪くなり、直線で失速して1.6秒差の12着。スタートは速かったがすぐに内のレディネスと接触して下がり、道中馬込みで進めたが、タフな稍重の馬場も影響して一杯になった。新馬、エリカ賞はスローペースで2番手からスムーズなレース。初の中山、前2走とは違う流れ、稍重のタフな馬場などが影響したのだろう。2連勝したのは直線が平坦な京都コース。京都の京都新聞杯を使ってダービーを目指すことになりそうだ。
[Home]