チューリップ賞
レース回顧

クリノメイは2枠2番から内ラチ沿いの4番手につけ、メンバー4位の33.7秒抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分34秒0。プリンセッサが逃げて前半5F59.8秒の緩い流れ。上がりは34.2秒、ラップは11.3−11.1−11.8秒。開幕週の馬場で流れが緩んで上がり勝負になり、内をロスなく回ってきた2頭で決着。フェアリーSは1分32秒8、クイーンCは1分32秒2の高速決着だったが、チューリップ賞は勝ちタイムが遅く、レースレベルは高くない。

クリノメイは道中ロスなく回って脚をタメ、直線で内から伸びたウォーターガーベラとの叩き合いをハナ差で制して9番人気で重賞初制覇を飾った。前走阪神JFは14番人気で1.5秒差の14着に終わったが、ゲート内で立ち上がって外枠発走になって流れに乗れなかったもの。そのあたりが人気の盲点になった。内枠からロスなく回れたことが大きかったが、これで1、2番枠に入ったときは3戦3勝。次走は桜花賞に向かう予定。

ウォーターガーベラは9番手から内を突いてメンバー2位の33.2秒で上がってハナ差の惜しい2着。武豊騎手が内を通った馬が有利な馬場で内を突いて持ってきた。河内調教師最後の重賞で何としてもという気持ちだったのだろう。前走きさらぎ賞は2.1秒差の最下位の10着に終わったが、7番人気で激走した。これで芝1600mは[1−2−1−0]で3着以内を確保。半兄ウォーターリヒトのように覚醒するか。

ビップデイジーは2番手からメンバー8位タイの34.0秒で上がって0.1秒差の3着。緩い流れで前に馬を置けず、道中力みながら走っていた。追って味のあるタイプだが、最後に伸び切れなかったのはそのあたりが影響したのだろう。フェアリーSを1分32秒8で勝ったエリカエクスプレス、クイーンCを1分32秒2で勝ったエンブロイダリーは先行タイプ。このレースぶりだと桜花賞は差すレースをするしかないか。

ザラタンは1枠1番から出遅れて内ラチ沿いの9番手につけ、メンバー4位タイの33.8秒で上がって0.3秒差の4着。直線でずっと前が壁になってまともに追えなかった。直線で前が開けば馬券圏内があったかもしれない。小柄な牝馬でも調教で豪快なフットワークで動く馬。今年の重賞で池添騎手は[0−0−0−10]。

ナムラクララは好スタートを切った後に5番手に控え、メンバー8位タイの34.0秒で上がって0.3秒差の5着。好スタートを切っただけにもう1、2列前で進めても良かったが、初の芝1600mと今後を考えて控えるレースをしたのか。流れが遅く上がり勝負になったことが堪えた。ナムラクレアの半妹で素質はある。

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