共同通信杯
レース回顧

マスカレードボールは2枠2番からスタートを決めて3番手につけ、メンバー3位の33.7秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分46秒0。レッドキングリーが逃げて前半5F60.0秒の緩い流れ。後半4F46.0秒、ラップは11.8−11.5−11.5−11.2秒で尻上がり&持続ラップ。前半3F36.4秒、後半3F34.2秒。流れが緩んで内枠から内をロスなく回ってきた馬がワンツーを決めた。

マスカレードボールは3番手から抜け出す正攻法のレースで重賞初制覇。前走ホープフルSは大外18番枠で流れに乗れず11着に終わったが、アイビーSを1分45秒8で勝ったコースで1番人気で巻き返した。手塚厩舎のドゥラメンテ産駒でマスクトディーヴァの半弟。マスクトディーヴァはローズSを1分43秒0のレコードで勝っている。芝1800mが合う一族なのだろう。気性的に危うさはあるが、芝1800mではまともに走っている。坂井騎手は「持っているものは間違いなくG1級」とコメント。次走は皐月賞に直行する予定。

カラマティアノスは内ラチ沿いの6番手から4コーナーで少し押し上げ、メンバー2位の33.4秒で上がって1馬身差の2着。東京芝1800mの未勝利戦を1分48秒0で勝ち、こうやまき賞を1分35秒で勝った馬。勝ちタイムが遅く6番人気だったが、予想通り穴馬が激走した。予想に書いた通り、こういう相手なりに走るタイプは共同通信杯で激走が多い。デビューから3戦マスカレードボールに騎乗していた戸崎騎手が内をロスなく回って持ってきたのは意地か。レイデオロ産駒からはまだ重賞勝ち馬が出ていない。

リトルジャイアンツは好スタートを切った後に後方2番手に控え、メンバー最速の33.3秒で追い込んで0.4秒差の3着。大外から追い込んできたが、緩い流れ、内&前が有利な馬場で前に迫るところまで行かなかった。流れと馬場傾向を考慮すると横山典騎手が後方に控え過ぎたか。村田調教師は「距離はもっとあった方がいい」とコメント。馬体や走りを見ると20年のスプリングSを勝ったガロアクリークのようなタイプか。

ネブラディスクは5番手からメンバー4位の34.0秒で上がって0.6秒差の4着。前半折り合いを欠いて武豊騎手はお得意のへっぴり腰。その後は折り合ったが、この緩い流れでも33秒台で上がれなかった。直線で武豊騎手は諦めるのが早い。土曜のクイーンCで1番人気で6着に終わったマディソンガールといい、直線が平坦の京都で強い勝ち方をした馬は過信禁物か。リスグラシューの半弟。福永調教師がどう仕上げてくるか。

サトノカルナバルは3番手からメンバー5位の34.2秒で上がって0.7秒差の5着。キング騎手がスムーズなレースをして直線で目一杯追ったが、33秒台で上がれなかった。BCジュベナイルターフ(芝1600m)でも直線で伸び切れなかった。堀調教師は距離をこなすとみているようだが、次走は東京芝1400mの新馬戦で圧勝したことを考慮してファルコンSになるのではないか。

レッドキングリーはハナを切って前半5F60.0秒で進み、直線で早々と一杯になって1.7秒差の8着。道中少し力みながら走っていたこともあるが、この流れで上がり35.9秒というのは止まり過ぎ。北村宏騎手は「少し呼吸が気になった」とコメント。この止まり方はノド鳴りか何かがある可能性が高い。圧勝した新馬戦は稍重で小雨が降っていた。クラシック出走は厳しくなった。

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