中日新聞杯
レース回顧

ヤマニンサルバムはスタートを決めて内ラチ沿いの好位につけ、直線で少し外に持ち出すとメンバー6位の34.2秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分58秒8。ホウオウビスケットが逃げて前半5F60.2秒。後半5F58.6秒、上がり34.8秒、ラップは11.3−11.5−12.0秒。ヤマニンサルバムは2着以下に差し追い込み馬が来る中、正攻法のレースで押し切った。スタート後に外隣りのホウオウビスケットが前に行ったときに外に出して外から来る馬をブロックしながら自身が好位につけることができた。三浦騎手は前週のチャンピオンズCでムルザバエフ騎手がドゥラエレーデで同じように外に出したことを真似したのではないか。それによって内ラチ沿いの絶好位につけることができた。前走オクトーバーSを逃げて1分58秒0(重)の好タイムで勝った馬が2番人気で重賞初制覇を飾った。今年の重賞で三浦騎手は[2−2−1−36]で東京新聞杯のウインカーネリアンに続き2勝目になった。

ハヤヤッコは14番手の外を進み、メンバー最速の33.9秒で追い込んで0.1秒差の2着。22年に極悪馬場の函館記念を勝ってから7戦馬券圏内がなかったが、58.5キロを背負った7歳馬が13番人気で激走した。国枝厩舎が最終調教で3頭併せであっさり遅れて良く見えないようにしていたのはダマシ調教だったのか。今年の金鯱賞でプログノーシスに0.5秒差の4着。同斤7キロのヤマニンサルバムは0.7秒差の7着だった。今回はヤマニンサルバムが57キロ、ハヤヤッコが58.5キロで1.5キロ差。それによってヤマニンサルバムに逆転されたが、前走惨敗を度外視すれば狙える馬だった。成績にムラはあるが、前走惨敗した後に激走するタイプ。18年以降の中京芝重賞で幸騎手は[2−6−4−24]で複勝率33.3%。6番人気以下では[1−5−2−23]で8頭が激走している。中京芝重賞では幸騎手の人気薄に注意していきたい。

ピンハイは11番手の外を進み、メンバー3位タイの34.1秒で上がって0.1秒差の3着。2着ハヤヤッコとはクビ差。外から伸びてきたが、ハヤヤッコに競り負けた。距離が延びると切れが鈍るところを見るとベストは芝1800mなのだろう。馬体が8キロ減って少し細くなっていたが、一時期の不振を脱して堅実に走るようになってきている。

キラーアビリティは8番手の外からメンバー7位タイの34.3秒で上がって0.2秒差の4着。トップハンデ59キロを背負って直線で伸びてきたが、外から伸びた2頭に切れ負けした。ムルザバエフ騎手は59キロが堪えたとコメント。これで12月はホープフルS1着、中日新聞杯1着、4着。寒くなると調子を上げるタイプなのだろう。

ホウオウビスケッツはハナを切って前半5F60.2秒で進み、直線で一杯になって0.9秒差の12着。スタートして1枠1番のユニコーンライオンが行く気を見せたが、すぐに交わして先頭に立って折り合いを欠き、直線で伸び切れなかった。ユニコーンライオンがスローで逃げて2番手が理想だったが、逃げて折り合いを欠いては厳しかった。

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