秋華賞
レース回顧

リバティアイランドは3枠6番からスタートを決めて馬込みの6番手を進み、勝負どころで外に出して押し上げるとメンバー2位の33.6秒で早めに先頭に立ち、そのまま押し切ってレースを制した。勝ちタイムは2分1秒1(稍重)。リバティアイランドと同じサンデーRのコナコーストが逃げて前半5F61.9秒の超スローペース。後半5F59.2秒、上がりは34.0秒、ラップは11.6−11.0−11.4秒。社台はスローの上がり勝負で好位づけが最も勝つ可能性が高いと考えたのか、リバティアイランドと同じサンデーRのコナコーストに逃げさせて前半3F目から13.1−13.0−12.5−12.9秒の緩い流れを作った。

それによってラスト3Fの上がり勝負になり、リバティアイランドがあっさり抜け出して3冠を達成した。調教後の馬体重は490キロだったが、京都入りしてイレ込んで馬体が減り476キロ。パドックで少し緩く映ったのはそのせいか。それでも自分から動いて勝ちに行くレースで能力の違いを見せつけた。ただしマスクトディーヴァが4コーナーから直線でスムーズに捌けていれば際どいレースになっていた。次走は未定だが、ジャパンCはイクイノックス(勝てば1着賞金5億+褒賞金3億)がいるため、エリザベス女王杯か、それとも香港か。

マスクトディーヴァは12番手からメンバー最速の33.5秒で上がって0.1秒差の2着。4コーナーから直線でスムーズさを欠き、スムーズに進めたリバティアイランドに5馬身程度の差をつけられたが、ラスト300mから一杯に追うと猛然と伸びて1馬身差まで詰めた。上がりはリバティアイランドを0.1秒上回っている。前走ローズSを日本レコードで勝ったのはダテではない。スリーセブンシーズと同様にケリ値が高い。ルーラーシップ産駒で小柄な牝馬でも荒れ馬場、渋った馬場をこなすタイプ。来年の宝塚記念は勝ち負けできる可能性がある。今後はひと息入れる予定。来年はドバイターフ、大阪杯、宝塚記念などが視野に入る。

ハーパーは3番手からメンバー9位の34.3秒で上がって0.4秒差の3着。ルメール騎手が先行し、勝負どころでエンジンの掛かりが遅く前にいた馬に少し離されたが、最後は地力で伸びて3着を確保した。ルメール騎手は最近不振が続いていたが、この日は[1−4−2−0]で急に乗れるようになった。ハーパーはジリ脚だが、馬体が成長して脚が長くなり、長い距離の適性が増している。次走はエリザベス女王杯に向かう予定。

ドゥーラは8番手からメンバー6位タイの34.1秒で上がって0.5秒差の4着。最後は3着ハーパーより勢いがあったがハナ差競り負けた。斎藤騎手は最後の直線コースでの御法(鞭の使用)で過怠金5万円を課せられた。オークスでリバティアイランドに6馬身差の2、3着馬ハーパー、ドゥーラが3、4着。ローズSをレコード勝ちしたマスクトディーヴァが割って入った。次走はエリザベス女王杯に向かう予定。

モリアーナは14番手からメンバー4位の33.9秒で上がって0.6秒差の5着。3、4着とは0.1秒差。直線で内を突いたときに前にいたコナコーストが内に寄れた煽りを受けて内に寄れ、フェステスバントの進路を妨害し、横山典騎手は過怠金2万円が課せられた。コナコーストの鮫島駿騎手は過怠金1万円。直線で寄られて減速しており、そこがスムーズなら3着があったかもしれない。スローペースの展開も向かなかった。

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