スプリンターズS
レース展望

秋のスプリント王決定戦。過去10年で1番人気は[5−0−1−4]で5連対。13番枠より外枠に入った馬は[0−0−0−3]。昨年は13番枠のメイケイエールが14着に終わった。2番人気は[1−4−0−5]で5連対、3番人気は[2−2−0−6]で4連対。連対馬15頭が5番人気以内、残る5頭は7、8、11、11、13番人気。10番人気以下の激走が多い。過去5年の馬連は41倍、12倍、5倍、8倍、153倍。昨年は人気馬が崩れて8−7−5番人気で馬連153倍、3連単46万馬券が飛び出した。

連対馬13頭が前走3着以内。4着以下から連対した7頭のうち4頭にG1で3着以内があり、残る3頭は同年のオーシャンS勝ち馬だった。昨年はオーシャンS勝ち馬ジャンダルムが前走北九州記念17着から8番人気で制した。10番人気以下で連対したスノードラゴンは3走前に高松宮記念2着、サクラゴスペルは2走前に京王杯SC1着、ラブカンプーは前走セントウルS2着。大穴で前3走以内にG2以上で連対がある馬に注意。今年は前走セントウルSを勝ったテイエムスパーダ、2走前に京王杯SC2着のウインマーベルが該当する。

過去10年でノーザンF生産馬は[2−2−1−19]で1、3番人気が勝ち、2、2番人気が2着、10番人気が3着。アグリ、オールアットワンス、ジュビリーヘッド、ピクシーナイト、ママコチャ、メイケイエールが該当する。社台F生産馬は[2−0−1−7]で1、3番人気が勝ち、5番人気が3着。モズメイメイが該当する。社台馬主の馬はオールアットワンス(吉田勝己氏)、ジュビリーヘッド(キャロットF)、ピクシーナイト(シルクHC)、マッドクール(サンデーR)の4頭。この4頭の枠順と馬場傾向に注意したい。

ナムラクレアは芝1200m[5−1−1−1]で小倉2歳S、函館スプリントS、シルクロードS、キーンランドCを優勝。高松宮記念は10番手から4位の35.4秒で上がってファストフォースに0.1秒差の2着。前走キーンランドCは7番手から勝負どころで4番手に押し上げ、最速の35.2秒で差し切って1分9秒9(重)で優勝。昨年のスプリンターズSは外を回って伸び切れず0.2秒差の5着に終わったが、キーンランドCは14番枠から外を回って差し切ったように地力が強化されている。高速決着にも対応できるタイプ。G1初制覇なるか。

アグリは4連勝で阪急杯を1分19秒5で重賞初制覇。高松宮記念は3番手から伸び切れず0.6秒差の7着。不良馬場で差し追い込み馬が上位を独占する中、前に行った馬の中では最先着だった。前走セントウルSは11番手から最速の32.4秒で追い込んで0.2秒差の2着。流れに乗れず後方からのレースになったが、これまで見せたことがない強烈な末脚を繰り出した。国内で良馬場では[4−1−2−0]で3着以内を確保。短距離王国・安田隆厩舎のカラヴァッジオ産駒。横山典騎手は先行策か、それとも追い込みか。枠順に注意。

CBC賞と北九州記念を連勝したジャスパークローネ、北九州記念2着馬ママコチャ、葵S勝ち馬モズメイメイ、シルクロードS3着馬マッドクール、21年のスプリンターズS勝ち馬ピクシーナイト、昨年のセントウルS勝ち馬メイケイエール、函館スプリントS勝ち馬キミワクイーン、オーシャンS3着馬エイシンスポッター、昨年の高松宮記念勝ち馬ナランフレグ、昨年のスプリンターズS2着馬ウインマーベル、北九州記念勝ち馬テイエムスパーダ、アイビスSD勝ち馬オールアットワンスなど伏兵は数多い。激走してもおかしくない馬が多い。

ジャスパークローネは長期休み明けを除き芝1200mで逃げたときは[5−0−1−0]でCBC賞、北九州記念を1分7秒2、1分7秒3で2連勝中。今回も1分7秒台前半で走って粘り込むか。今年の芝1200m重賞で団野騎手は[3−2−0−3]で高松宮記念をファストフォースで制している。ママコチャは初の芝1200mになった北九州記念で6番手からメンバー5位タイの33.9秒で上がって半馬身差の2着。休み明けで馬体が8キロ増えて過去最高体重だった。叩き2戦目は[3−0−0−0]。テン乗りの川田騎手が騎乗する。

スプリンターズSはトリッキーな中山で極端な人気薄の激走が多い。過去10年で10番人気以下は[1−2−4−64]で7頭が3着以内に入っている。13年は穴馬マヤノリュウジン(15人気)、20年は穴馬アウィルアウェイ(10人気)が3着に激走した。21年はシヴァージ(10人気)が3着。今年も10番人気以下が激走する可能性がある。Cコース2週目で馬場傾向がどうなるのか、まずは土曜のレースをチェックしたい。昨年は8−7−5番人気で大波乱。今年も人気馬が不利な枠順に入ると大波乱になる可能性がある。

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