スプリンターズS
レース回顧

ジャンダルムは好スタートから内ラチ沿いの3番手につけ、メンバー10位の34.6秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分7秒8。テイエムスパーダが逃げて前半3F32.7秒のハイペース。内を通った馬が有利な馬場で2−7−6番枠からロスなく回った3頭で決着。4〜6着は4−9−5番枠。外枠から外を回った馬は出番がなかった。土曜の勝浦特別は前半3F33.4秒で勝ちタイムは1分7秒7でスプリンターズSより0.1秒速かった。今年はレースレベルが低く、内が有利過ぎる馬場で力のある馬が力を出していない。

ジャンダルムは1枠2番から内ラチ沿いをロスなく回り、直線で早めに抜け出して後続を引き離しG1初制覇。パドック診断で「馬体の張りが良くなり後肢の踏み込みが良くなった」と書いたように仕上がりも良かったのだろう。休み明けの前走北九州記念で2秒差の17着に惨敗した馬が目標のG1で一変した。今年の重賞は前走惨敗馬の一変が多い点に注意したい。2歳時のホープフルSで2着に入った馬がスプリント戦でG1制覇。母ビリーヴは20年前の新潟でスプリンターズSを制しており母子制覇となった。次走は暮れの香港スプリントか。

ウインマーベルは3枠6番から8番手を進み、直線で馬群に突っ込んでメンバー3位の34.1秒で上がってクビ差の2着。パドックではテンションが高かった。これで芝1200mは[3−3−3−0]。一戦ごとにパフォーマンスを引き上げている。松山騎手が外を回さずに馬群に突っ込んだことが良かったのだろう。松山騎手は芝1200mのG1[0−4−2−7]、10番人気以内なら[0−4−2−2]。スプリンターズSは[0−2−2−2]。3歳馬で55キロが有利だったが、松山騎手のスプリントG1の上手さもあるのだろう。

ナランフレグは後方を進み、直線で馬群に突っ込んでメンバー最速タイの33.9秒で上がって0.2秒差の3着。高松宮記念勝ち馬が5番人気で3着を確保。丸田騎手が外を回さずに馬群に突っ込んで持ってきた。テイエムスパーダが飛ばして流れが速くなり、有力馬が外を回して伸び切れなかったことで最後に突っ込んできた。丸田騎手が3枠6番から道中ロスなく進められたことも良かったのだろう。

ナムラクレアは7番手からメンバー9位の34.5秒で上がって0.2秒差の5着。4コーナーで内からメイショウミモザが外に出したことでメイケイエールが外に振られ、その煽りを受けてさらに外に回されたことが堪えた。その前に浜中騎手がメイケイエールをマークして外に出して負かしに行ったことが大きなマイナスだった。浜中騎手は土曜の芝戦で3連勝。馬場傾向は分かっていたはずだが・・・。

トゥラヴェスーラは11番手からメンバー4位の34.2秒で上がって0.3秒差の7着。直線で前が壁になって追えず、最後も壁になって脚を余した。ウインマーベルのように捌ければ2着に突っ込めたかもしれない。スプリント重賞で乗れている鮫島駿騎手は11番枠から内に入れている。

メイケイエールは外から早めに上がって4番手につけたが、直線で失速して0.9秒差の14着。前走休み明けでレコードで圧勝し、中2週で中山に輸送した影響が出たか。G1は[0−0−0−5]、G2、G3は[6−0−0−1]。叩き2戦目は[0−0−0−4]。前哨戦に強いタイプ。

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