クイーンS
レース回顧

レッドアネモスは1枠1番から中団の内につけ、メンバー4位タイの35.0秒で馬群を割って抜け出しレースを制した。勝ちタイムは1分45秒9。ナルハヤが逃げて前半5F58.2秒のハイペース。上がりは36.0秒、ラップは12.0−12.0−12.0秒。上がりの掛かる消耗戦になり、中団より後ろで脚をタメた馬が1〜4着を独占した。レッドアネモスは前5走6着以下で11番人気だったが、吉田隼騎手がロスなく回って直線でひと脚使って抜け出し重賞初制覇を飾った。吉田隼騎手は函館記念を15番人気のアドマイヤジャスタで勝っている。これで8〜9月は[3−0−0−0]、5番枠より内では[3−0−0−1]。サフラン賞で逃げてコントラチェックを完封し、白百合Sではモズベッロを完封して勝っている。近走不振で人気はなかったが、激走の条件が揃っていた。いつもは詰めが甘く少し足りないが、ハイペースで1枠からロスなく回って地力を生かせたのだろう。友道厩舎の管理馬がワンツーを決め、人気がないレッドアネモスが優勝。今年の北海道の重賞はここまで4レース行われ、全て10番人気以下が連対している。滞在、無観客競馬でなせこんなに荒れるのか?観客がいないと走る気にならない馬がいるのか?次走はひと息入れて府中牝馬Sか。

ビーチサンバはスタートが遅く後方を進み、直線で外からメンバー2位タイの34.9秒で追い込んで0.1秒差の2着。直線で外にシャドウディーヴァがいて外に出すのに手間取り、追えたのはラスト1Fを過ぎてからだったが、そこから鋭く伸びて2着まで追い上げた。阪神JF、クイーンCでクロノジェネシスにクビ差の2、3着に入った馬。近走は善戦止まりが続いていたが、あらためて能力があることを示した。これでG2以下、6番枠より外では[1−4−0−0](2着は全て重賞)。この条件が揃ったときに狙うのが妙味。

スカーレットカラーは後方2番手から内を突いてメンバー最速の34.7秒で追い込んで0.1秒差の3着。直線で前が詰まって岩田騎手が立ち上がる致命的なロスがあったが、そこから鋭く伸びて3着まで追い上げた。岩田騎手は「笑うくらい下手に乗ってしまった。勝ち馬の後をついて行けば勝っていた」とコメント。勝負どころで前にいたレッドアネモスは詰めが甘いだけに岩田騎手はレッドアネモスが直線で抜け出すとは思えなかったのだろう。輸送すると飼葉を食べずに馬体が減るタイプ。馬体をキープできれば、次走の府中牝馬Sで2連覇が狙えそうだ。

シャドウディーヴァは後方から外を回って早めに動き、メンバー2位タイの34.9秒で伸びて0.2秒差の4着。得意ではない右回りで大外をブン回して4着なら上々の内容。東京新聞杯でプリモシーンに半馬身差の2着に来たのはダテではない。右回りでもやれそうだが、基本的には左回りで注意したい。

フェアリーポルカは中団からメンバー7位の35.3秒で伸びて0.2秒差の6着。勝負どころで外を回って伸び切れなかった。他馬より1キロ重い56キロ、馬体18キロ増も微妙に影響したのだろう。馬格のあるタフな牝馬で長く活躍しそうなタイプ。内枠からロスなく回れそうなときに注意したい。

サムシングジャストは最後方からメンバー4位タイの35.0秒で追い込んで0.4秒差の9着。勝負どころで外から動く馬が多く、その馬たちのさらに外を回されたことが堪えた。直線ではジリジリと伸びていたが、早めに動かなかことでいい脚を長く使える持ち味を生かせなかった。

コントラチェックは5番手から徐々に上がってメンバー11位タイの36.4秒で上がって0.7秒差の10着。ターコイズSはハイペースで逃げて強かったが、その後は逃げられずに16、14、10着。54キロでは[4−1−1−0]、55キロでは[0−0−0−5]。背中が弱いのか?

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