アイビスSD
レース回顧

ジョーカナチャンは前半3F32.1秒でハナを切って外ラチ沿いにつけ、メンバー10位の32.8秒でまとめて最後はライオンボスとの叩き合いを制した。勝ちタイムは54.5秒。例年以上に前に行く馬が揃っていたが、テンに速いゴールドクイーン、モンペルデュのダッシュがひと息で例年通りの流れになり前残りになった。ジョーカナチャンはスタートが少し遅かったが、抜群のダッシュ力でライオンボスのハナを叩いて道中勢いを削ぎ、相手に早めに追い出させたことがプラスに働いている。今年は例年活躍する芝1200mを1分7秒台で勝ってきた馬がおらず、前哨戦の韋駄天Sで連対した2頭で決着。これで直線1000mは[3−1−0−1]となった。次走は北九州記念。芝1200mは[0−1−0−3]。今年のスプリント路線はレベルが低いため、芝1200mでも侮れない。

ライオンボスはスタートを決めて外ラチにつけたが、ジョーカナチャンに内から前に入られ、メンバー7位の32.4秒で上がって頭差の2着。前に入られて勢いを削がれたぶん届かなかった。昨年は56キロで勝ったが、今年は57キロを背負っていたことも影響したのだろう。これで直線1000mは[4−2−0−0]となった。昨年はアイビスSDの後にキーンランドCを使って11着。芝1200mでは8、11、16着だが、賞金を加算できたため、セントウルSからスプリンターズSを狙うことになりそうだ。

ビリーバーは後方からメンバー最速タイの32.0秒で追い込んで頭+クビ差の3着。最後に外から馬群を捌きながら鋭く伸びてきた。勝ったジョーカナチャンの上がりを0.8秒上回っている。直線1000mが初めてでこの走りは評価できる。直線1000mを一度でも使っていれば勝っていたかもしれない。前走3勝クラスを勝った馬が通用したように今のスプリント路線はレベルが低い。

ダイメイプリンセスは中団からメンバー4位の32.2秒で伸びて0.1秒差の5着。56キロを背負って速い上がりを繰り出しているが、前に行った2頭が止まらなかった。56キロは牡馬換算で58キロ。54キロでもう少し外枠から勝ち負けできたのではないか。7歳牝馬でも衰えはない。森田厩舎はスプリント重賞で一変することが多い。今後も注意していきたい。

ミキノドラマーは大外からメンバー3位の32.1秒で追い込んで0.3秒差の6着。雨が降る予報が出ていたが全く降らず、気温が上がって馬場が回復したことが堪えた。もう少し時計が掛かれば突っ込めたのではないか。ルミエールADで馬場が渋ったら注意したい。

ナランフレグは後方2番手からメンバー最速タイの32.0秒で追い込んで0.3秒差の9着。出遅れて位置取りが悪くなり、直線でも少し捌くのに手間取った。勝ったジョーカナチャンの上がりを0.8秒上回っている。展開と位置取りが嵌まれば通用してもおかしくない。

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