函館記念
レース回顧

アドマイヤジャスタは中団から勝負どころで外から早めに動いてメンバー3位の36.4秒で差し切りレースを制した。勝ちタイムは1分59秒7。トーラスジェミニが逃げて前半5F58.8秒のハイペース。後半5Fは60.9秒、上がりは37.1秒でラップは12.1−12.4−12.6秒。上がりの掛かる消耗戦になった。アドマイヤジャスタはすみれS2着以降惨敗が続いていたがブービーの15番人気で重賞初制覇を飾った。前走から着用したホライゾネットの効果もあるか。これで右回り、55キロ以下、芝2000mでは[2−1−0−1]で出遅れた福島記念12着を除き連対を確保。全く人気はなかったが、激走の条件は揃っていた。メンバーが弱かったこともあるのだろう。CBC賞で近走大不振のラブカンプーが制したが、また同じように惨敗が続いていた馬が制した。今年は条件戦でも近走惨敗が続いていた馬が一変することが多い。競走馬の全体レベルが下がっているのではないか。タフな馬場、速い流れになると軽い馬場で上がり勝負で好走してきた馬が消えて人気薄の地力タイプが台頭するメースが目立つので注意したい。

ドゥオーモは最後方を進み、内から捌いてメンバー最速の36.1秒で伸びて0.2秒差の2着。土曜が前残り傾向が強かったが、トーラスジェミニがハイペースで飛ばして消耗戦になったことが良かったのだろう。小倉大賞典(52キロ)で10番人気で2着に入った馬が53キロ、13番人気で穴をあけた。ハンデ重賞で軽ハンデで激走した馬はその後のハンデ重賞でハンデが重くならず、再度激走するケースが多い点に注意したい。前走巴賞は最後方から全くやる気のない走りで9着に終わったが、函館記念のハンデを考慮したものだったのだろう。次走は未定だが、小倉記念、新潟記念あたりを使ってサマー2000シリーズの優勝を目指すことになりそうだ。

バイオスパークは5番手からメンバー7位の36.9秒で伸びて0.3秒差の3着。直線で右手前のまま走っていた。ハイペースで前に行って粘ったようにここにきて地力が強化されている。重賞実績のない上がり馬が3番人気で馬券圏内を確保。芝2000mのハンデG3の新潟大賞典は前2走以内に3勝クラスを勝った馬が1、2、3着、福島記念では2、3着に入っている。最近の芝2000mハンデG3は3勝クラスを勝った馬が通用している点に注意したい。重賞実績馬が弱くなっているのではないか。特にタフな馬場ではそれが顕著になっている感がある。

トーラスジェミニは前半5F58.8秒のハイペースで逃げて0.4秒差の4着。流れを考えると良く粘っている。前走逃げ切った巴賞は前半5F61.0秒のスローペース。もう少し緩い流れで逃げられれば、ラスト5Fを高速ラップでまとめて粘り込めたかもしれない。距離が1F長いこともあるのだろう。

カウディーリョは5番手からメンバー8 いの37.2秒で伸びて0.4秒差の7着。速い流れが影響したのか、ジリジリとしか伸びなかった。最初の直線で少し折り合いを欠き、最後の直線でバテたレイエンダが壁になり、外からアドマイヤジャスタに来られて減速したことが堪えた。初めてのハイペースも影響したのだろう。

レイエンダは内ラチ沿いの2、3番手から伸び切れず1.2秒差の11着。速い流れで前に行き過ぎ、直線で失速。それにしても淡泊なレースぶりだった。ルメール騎手は距離が長いとコメント。

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