函館2歳S
レース回顧

リンゴアメは外枠スタートから好位につけ、メンバー3位タイの35.8秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分9秒8。フォドラが逃げて前半3F33.5秒で上がりは36.3秒、ラップは11.6−11.9−12.8秒。速い流れで上がりの掛かる消耗戦になった。リンゴアメは好位から抜け出す正攻法のレースで優勝。過去10年で前走函館芝1000mを勝った馬は[1−0−1−13]、13年以降は[0−0−0−12]で不振が続いていたが、データを覆した。新馬戦でスタート後に寄られてブレーキをかける不利があったが、それを覆して57.6秒で勝ったのはダテではなかった。まだ子供っぽさがあり粗削りだが、賞金を加算できたのは大きい。今後は京王杯2歳SまたはファンタジーSを使って阪神JFに向かうことになりそうだ。

ルーチェドーロは2番手からメンバー7位タイの36.1秒で伸びてクビ差の2着。直線で一杯になりながらしぶとく伸びて逃げたフォドラを交わし2着を確保。函館ダ1000mを58.5秒のレコードで7馬身差で圧勝した馬が初芝で連対を確保。過去10年で前走函館ダ1000mを勝った馬は[0−0−0−14]だったが、データを覆した。少し時計の掛かるタフな馬場で前走1000mでスピードを見せつけた2頭で決着。ルーチェドーロは脚捌きが少し硬いため、ダートの方が合っている。

ラヴケリーは後方から内を回ってメンバー最速の35.4秒で追い込んで0.1秒差の3着。新馬戦が前半3F35.1秒で今回が33.5秒。スタートして団野騎手が押しても流れに乗れなかった。直線で馬群を捌きながら鋭く伸びて能力を示したが、さすがに位置取りが後ろ過ぎた。それでも差すレースができたことは今後に繋がる。馬体にまとまり感があり、相馬眼的に今回のメンバーでは素質上位に映った。

フォドラはハナを切ってメンバー11位の36.4秒で上がって0.1秒差の4着。3着とはハナ差。ハイペースで飛ばしてしぶとく粘ったが、最後に力尽きた。400キロ台の小柄な牝馬だけに前走から3キロ増の54キロが微妙に堪えたか。派手さはないが、相手なりに走りそうなタイプ。

カイザーノヴァは後方からメンバー6位の36.0秒で伸びて0.5秒差の5着。新馬戦と同様にスタートダッシュが遅く後方からのレースになり、直線でそれなりに伸びたが、速い流れで新馬戦ほど切れる脚を使えなかった。もう少し長い距離が合っている。

モンファボリは大外枠から2番手につけたが、直線で一杯になり0.8秒差の13着。新馬戦を1分8秒7のレコードで圧勝し、単勝1.5倍の断然人気に支持された馬が惨敗した。新馬戦よりも荒れた馬場で外を回ったことが影響したのか。芝1200mm軽い馬場、単騎逃げが打てそうなときに見直したい。

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