ユニコーンS
レース回顧

カフェファラオはスタートを決めて好位から2番手に押し上げ、メンバー3位タイの36.4秒で抜け出して5馬身差でレースを制した。勝ちタイム1分34秒9(稍重)は18年に重馬場で勝ったルヴァンスレーヴを0.1秒上回るレースレコード。レッチェバロックが逃げて前半3F34.2秒、5F58.4秒の速い流れ。カフェファラオは前走ヒヤシンスSは大きく出遅れて捲るレースになったが、今回は2番手から抜け出す正攻法のレースで圧勝。少しイレ込んで発汗し、かつ向こう正面で脚を使って押し上げたが、それでこの強さ。3歳馬同士で能力が違っていた。新馬戦を勝った後に相馬眼ニュースで取り上げた馬。ハイペースで2番手から抜け出して圧勝したことで米G1にも対応できそうだ。米3冠に登録しており、9月5日に延期されたケンタッキーダービーに挑戦する可能性がある。

デュードヴァンは1枠1番から出脚がつかず後方3番手を進み、大外からメンバー最速の35.5秒で追い込んで0.8秒差の2着。カフェファラオが強過ぎて前に行った馬は失速したため、結果的に1枠1番で後方からのレースになったことがプラスに働いた。カフェファラオの上がりを0.9秒上回ったことを評価したい。1分35秒7(稍重)で走っており、例年なら勝っていてもおかしくないレベル。以前、加藤征厩舎に所属していたノンコノユメに似たタイプに育つ可能性がありそうだ。次走はジャパンダートダービーに向かう予定。

ケンシンコウは中団からメンバー3位タイの36.4秒で伸びて1.1秒差の3着。3、4コーナーで前が詰まって追い出しが遅れるロスがあったが、最後までしぶとく伸びて3着を確保。カフェファラオが前を一掃したことがプラスに働いているが、前走1勝クラスで1分36秒7(良)で勝ったのはダテではないことを示した。追って味のあるタイプ。速い流れで消耗戦になりそうなときは注意したい。

キタノオクトパスは8番手からメンバー6位の36.9秒で伸びて1.3秒差の5着。ダートで走る馬を出す高木厩舎の管理馬で馬体の造りが目立つ。相馬眼的に重賞で活躍できる馬になる可能性がある。距離は1800m以上が合うのではないか。レパードSに出走したら注意したい。

レッチェバロックは前半3F34.2秒、5F58.4秒で逃げたが、カフェファラオにピッタリとマークされ、直線で馬なりのまま交わされると失速し2.1秒差の9着。前走1勝クラスは1分23秒6(良)で9馬身差で圧勝したが、今回は1400m通過が1分23秒2(稍重)で前走くらいは走っている。最後に一杯になったように距離が長いのだろう。スピードの絶対値が高い馬。今後はダ1400m以下を使うことになりそうだ。

メイショウベンガルはスタートを決めて好位につけたが、直線で一杯になって2.1秒差の10着。前に行った馬に厳しい展開になり失速したが、速い流れを楽に追走するスピードがある。今後もっと短い距離で走ってきそうだ。

タガノビューティーは後方から全く伸びずに3.0秒差の13着。向こう正面で躓いて和田騎手が落馬寸前になるアクシデントがあった。参考外の一戦。

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