中日新聞杯
レース回顧

サトノガーネットは後方を進み、直線で外に出してメンバー最速タイの33.3秒で伸びてハナ差の接戦を制した。勝ちタイムは1分59秒2。ランドネが逃げて前半5F60.8秒の緩い流れ。後半5Fは58.4秒、ラスト4Fは11.8−11.3−11.6−11.6秒。緩い流れで末脚の持続力と切れ味が問われるレースになった。サトノガーネットはアイスストームをマークして進み、直線で外に出すと強烈な末脚で差し切って重賞初制覇。4走前の五稜郭Sで並の馬では届かない位置から差し切ったようにトップギアに入ったときの末脚は強烈。近走不振で8番人気だったが、穴馬で狙って正解だった。小柄な牝馬だけに53キロの軽ハンデも良かったのだろう。相馬眼的に絶対能力が高く、まだこれから強くなる。来年のエリザベス女王杯に向けて注目していきたい。

ラストドラフトは内めの6番手を進み、4コーナーから直線で外に出してメンバー4位タイの33.8秒で抜け出したが、最後にサトノガーネットに差されてハナ差の2着。直線で少しごちゃついて追い出しを待たされ、抜け出してから馬が気を抜いてフワッとしていた。それでも休み明けをひと叩きされてレース内容が一変し、古馬重賞で通用することを示した。母は桜花賞馬マルセリーナ。立ち回りが上手く、末脚がしっかりしている。次走は状態面とハンデ次第で中山金杯あたりになりそうだ。

アイスストームは中団の後ろからメンバー3位の33.6秒で伸びて頭+クビ差の3着。休み明けをひと叩きされ、ハンデ54キロと条件は揃っていたが、サトノガーネット、ラストドラフトに切れ負けした。芝2000mでも勝っているが、より流れが速くなる芝1800mの方が合っている。小倉記念は惨敗したが、今回で重賞で通用するメドは立った。今後は中山金杯から小倉大賞典あたりになりそうだ。

ショウナンバッハは後方2番手からメンバー最速タイの33.3秒で伸びて0.1秒差の4着。直線で馬群を捌いて伸びてきたが、最後は前と同じ脚色になった。昨年の中日新聞杯はギベオンにハナ差の2着に入ったが、近走不振で昨年と同じ54キロだった。キタサンブラックの半兄。前7戦のうち5戦で最速上がりを繰り出しているように8歳馬でも大きな衰えはない。左回りの中距離で注意したい。

サトノソルタス6番手からメンバー7位の34.3秒で伸びて0.4秒差の5着。直線でずっと前が詰まってまともに追えなかった。手応えは良かっただけにスムーズなら3、4着があったかもしれない。厳しいレースを経験したことは今後に繋がる。馬体が増えて少しずつ地力強化されてきている。

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