AR共和国杯
レース回顧

ムイトオブリガードはスタートを決めて内ラチ沿いの3番手につけ、メンバー4位タイの33.8秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは2分31秒5。オジュウチョウサンが逃げて前半5F62.2秒のスローペース。中盤に流れが緩んで後半5F57.9秒。オジュウチョウサンが消耗戦にすることができず、高速ラップの持続力が問われるレースになった。ムイトオブリガードは横山典騎手が内ラチ沿いの3番手につけてロスなく回ってきたことが大きかった。これで東京芝2400〜2500m[4−1−0−1]。昨年の2着馬が雪辱を果たし、重賞初制覇を飾った。前走目黒記念は武豊騎手が後方に控えて荒れた内を突いて5着に終わったが、武豊騎手から乗り替わった馬は一変することが多いので注意したい。次走はジャパンCに向かう予定。今年はアーモンドアイが出走せず、例年よりメンバーレベルが低くなりそう。東京芝2400mの青嵐賞を2分22秒9で勝っている。今年のメンバーなら通用してもおかしくない。

タイセイトレイルは後方から最内を突いてメンバー最速の33.5秒で追い込んで0.2秒差の2着。これまで33秒台で上がったことがない馬が、ポッカリ空いた内を突いて最速上がりで突っ込んだ。これで今年は[3−3−4−0]で3着以内を確保。成長力のあるハーツクライ産駒。4歳秋になってひと皮剥けてきたのか。祖母にシンコウラブリイがいるのは、勝ったムイトオブリガードと同じ。シンコウラブリイの血が騒ぎ始めたため注意していきたい。次走は未定だが、矢作厩舎だけに出走できるならジャパンCに使ってきそうだ。

アフリカンゴールドは中団の内を進み、直線で馬群を割ってメンバー4位タイの33.8秒で伸びて0.2秒差の3着。前走3勝クラスを勝った馬が昇級戦で0.2秒差の3着なら上々。1枠1番スタートからルメール騎手がロスなく進め、流れが緩んで上がり勝負になったことが良かったのだろう。ここにきて長距離戦で着実にパフォーマンスを引き上げている。賞金的に出走は微妙だが、次走はジャパンCに向かう予定。

ルックトゥワイスは後方2番手からメンバー2位タイの33.6秒で追い込んで0.3秒差の4着。最後に外から伸びてきたが、結果的に位置取りが後ろ過ぎた。福永騎手はオジュウチョウサンがスタミナ勝負に持ち込むことを想定していたのだろう。勝った目黒記念は前半5F59.4秒、今回は62.2秒。この流れで後方2番手からでは厳しかった。次走はジャパンCに向かう予定。能力はムイトオブリガードと遜色ない。

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