セントライト記念
レース回顧

リオンリオンはスタートを決めて内ラチ沿いの3番手につけ、直線で逃げ馬の外に持ち出すと鋭く伸びて後続を突き放し2馬身差で圧勝した。勝ちタイムは2分11秒5(重)。アトミックフォースが逃げて前半5F59.8秒。道中ずっと12.0秒前後のラップが続き、上がりは35.9秒、ラップは11.9−12.0−12.0秒。雨量は多かったが、馬場がいいためそれほど悪化せず、勝ちタイムが速くなった。リオンリオンは内を通った馬が有利な馬場で横山典騎手が内ラチ沿いの絶好位につけたことがかなり大きかった。青葉賞を平均ペースで逃げ切ったようにスタミナがあり、ラップが緩まない展開は理想的。前3走は逃げていたが、好位抜け出しで勝ったことは今後に繋がりそうだ。ガツンと切れないタイプだけに雨で馬場が渋ったこともプラスに働いている。これで稍重以上では[2−2−0−0]となった。次走は菊花賞。過去10年でセントライト記念勝ち馬は[1−0−0−7]でキタサンブラックが勝っている。横山典騎手がどういう策でくるか。

サトノルークスは1枠スタートから8番手を進み、直線で内から捌いてメンバー3位タイの35.5秒で伸びて0.3秒差の2着。最後にサダルとの叩き合いをクビ差で制した。皐月賞14着、ダービー17着と不振が続いていたが、3連勝ですみれSを勝ったのはダテではないことを示した。ただし内が有利な馬場で1枠からロスなく回ってきたことはかなり大きかった。春はひ弱に映った馬体が夏を越してボリュームアップし、最終調教の動き、気配が目立っていた。タッチングスピーチの全弟。道悪は得意ではないが、少し時計の掛かる馬場が合うのだろう。

ザダルは1枠スタートから5、6番手を進み、直線で内からメンバー10位の35.8秒で伸びて0.4秒差の3着。石橋脩騎手が1枠を生かしてロスなく進め、直線で一杯に追って持ってきた。プリンシパルSを勝ったように狭いところに突っ込んでいけるタイプ。休み明けで馬体10キロ増で少し緩い仕上げだった。次走は上積みが見込める。父トーセンラーは菊花賞で追い込んで3着だった。

ニシノデイジーは後方から大外をブン回してメンバー最速の35.0秒で上がり0.6秒差の5着。内をロスなく回った馬が1〜3着を独占したように内が有利な馬場で後方から大外ブン回しでは届かなくて当たり前。札幌2歳Sと東スポ杯2歳Sを連勝したように能力はあるが、ホープフルSから5戦連続でまともなレースができていない。外国人騎手に乗り替わると一変する可能性があるので注意したい。

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