京都新聞杯
レース回顧

レッドジェニアルは中団の後ろからメンバー最速の34.7秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは2分11秒9。ロジャーバローズが逃げて前半5F60.0秒。後半5Fは59.5秒、ラスト4Fは11.8−11.7−11.5−12.1秒。道中最も遅いラップが中盤3Fの12.4秒。緩みのない流れでロジャーバローズが地力勝負に持ち込んで直線で後続を引き離したが、レッドジェニアルが持ち前の末脚で最後に捻じ伏せた。いい脚を使って勝ち切れないレースが多かった馬が、よどみのない流れで地力勝負になり末脚の威力を発揮。母レッドアゲートは日経新春杯で3着(シンガリ12番人気)に入った馬。これで京都では[2−0−2−0]で3着以内を確保。前走アザレア賞で4着に負けて11番人気。最近の重賞は前走4着に負けた馬の激走が異常に多い点に注意。次走は日本ダービー。今年の3歳牡馬は一部の馬を除きメンバーレベルは高くない。東京への長距離輸送、初の左回りなど課題はあるが、消耗戦になると激走の可能性が少しある。

ロジャーバローズはハナを切って前半5F60.0秒で進み、メンバー3位タイの35.3秒で直線で抜け出したが、最後にレッドジェニアルに交わされてクビ差の2着。前走スプリングSは不甲斐なかったが、ハナを切って自分のレースをして力を出し切った。調教診断は1位評価で動き、気配が目立っていた。休み明けをひと叩きされ、馬体が6キロ絞れて、パドックでは前走より気配が良くなっていた。これで直線が平坦なコースでは[2−2−0−0]。馬格はあるが、まだ緩さが残っているため、直線が平坦なコースが合うようだ。次走は日本ダービー。自分のレースに徹してどこまで踏ん張れるか。

サトノソロモンは7番手からメンバー3位タイの35.3秒で上がって0.3秒差の3着。550キロの大型馬が地力勝負でしぶとさを発揮。ズブい馬で追えるアブドゥラ騎手も合っているのだろう。セレクトセールで3億円で取り引きされた池江厩舎のディープインパクト産駒。まだ馬体が緩いが、能力があることを示した。

タガノディアマンテは3番手につけたが、直線で伸び切れず0.6秒差の5着。上がりはメンバー7位タイの35.9秒。未勝利戦以降、メンバー1、2位の上がりを繰り出していたが、前に行って淀みのない流れになり、伸び切れなかった。エリカ賞でも3番手につけて直線で伸び切れず3着に終わっている。流れを読み違えたのかもしれないが、現時点では末脚を生かすレースが合っている。

ブレイキングドーンは後方からメンバー2位の35.0秒で追い込んで0.6秒差の6着。3枠4番の好枠を生かせず、位置取りが後ろになったことが堪えた。馬が福永騎手をナメて前半進んでいかなくなっている。ガツンと追える騎手を乗せて馬に気合を入れる必要がありそうだ。ただし、それでより走りに後ろ向きになる可能性もある。まずはひと息入れて疲れをとってからになりそうだ。

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