マーチS
レース回顧

サトノティターンは後方を進み、大外からメンバー最速タイの36.6秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分52秒3。ハイランドピークが逃げて前半5F62.5秒。ラスト3Fは12.4−12.3−13・0秒。良馬場で先行した馬が早めに動いて勝ちに行き、上がりの掛かる消耗戦になった。サトノティターンは道中後方で脚をタメ、終始外を回っていい脚を長く使って差し切った。前走1600万条件を勝った馬が昇級戦で重賞初制覇。大排気量エンジンを搭載した馬でタフなレースになればどの位置からでもいい脚を長く使って激走があるとみていたが、その通りになった。まだ気性的に危うい部分はあるが、元々能力のあった馬の素質が開花してきている。馬力、体力があるため、地方交流重賞で活躍できそうな馬。次走はアンタレスSに向かう予定。賞金を加算し帝王賞に使ってきたら要注意。

ロンドンタウンは外枠スタートから6番手につけ、勝負どころで外から少しずつ上がってメンバー8位の37.6秒で上がって0.2秒差の2着。休み明けで馬体が18キロ増えて少し余裕のある造りだったが、韓国のコリアCを連覇した馬がトップハンデ57.5キロを背負って連対を確保した。タフな馬場が合う地力タイプ。昨年のマーチSは位置取りが悪くなり6着に終わったが、今年は吉田隼騎手が好位につけたことが大きかった。次走はアンタレスまたは平安Sに向かう予定。

リーゼントロックは外枠から3番手につけ、4コーナーで早めに外から動いて直線で先頭に立ったが、2頭に交わされて0.2秒差の3着。タフな馬場をこなす地力&体力タイプ。松岡騎手が早めに動いて持ち味を引き出した。昨年の総武Sではセンチュリオン(次走マーチS1着)にクビ差の2着に入った馬が、前走佐賀記念でテーオーエナジー(今回1番人気)に8馬身差先着しても12番人気だった。8歳馬でも衰えはなく、今デキがいい。馬主はプロ野球・横浜ベイスターズでプレイした三浦大輔氏。次走はアンタレスSで重賞初制覇を目指すことになりそうだ。

ヒラボクラターシュは内枠スタートから5番手につけ、直線で抜け出しかけたが伸び切れず0.4秒差の4着。好位から抜け出す自分のレースができたが、伸び切れなかったのは初めて57キロを背負ったこともあるのだろう。ラジオ日本賞は53キロ、福島民友C、佐賀記念、名古屋大賞典は55キロだった。

ロードゴラッソは中団から内を突いてメンバー3位の37.2秒で伸びて0.3秒差の6着。直線で狭くなったが、最内に突っ込んでしぶとく伸びてきた。条件戦を3連勝してきた馬がいきなり重賞でやれるメドを立てた。成長力あるハーツクライ産駒の4歳馬。レースを使って地力が強化されれば、どこかで重賞を勝てそうだ。

テーオーエナジーは道中3番手を進み、勝負どころでポケットに入って追い出しが遅れて少し下がり、最後は内から伸びてきたが0.7秒差の10着に終わった。中山の師走S、ボルックスSを2番手から抜け出して重賞級のパフォーマンスで圧勝した馬が全く力を出せなかった。今年の重賞で田辺騎手は[0−0−0−11]、1、2番人気では[0−0−0−5]。今年のダート1000万条件以上では[0−3−2−22]で未勝利。上位クラスでは割り引きが必要か。

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