朝日杯FS
レース回顧

アドマイヤマーズは3番手から早めに上がってグランアレグリアにプレッシャーをかけ、メンバー2位タイの33.9秒で上がって2馬身差でレースを制した。勝ちタイムは1分33秒9。イッツクールが逃げて前半3F35.3秒、5F59.5秒。4Fに12.4秒に緩んでレースの上がりは34.4秒。上がり勝負になり、内枠から内を通って4番手以内につけた3頭で決着。アドマイヤマーズはグランアレグリアをマークして早めに仕掛けていい脚を長く使い、最後は体力と地力で捻じ伏せた。少し荒れたタフな馬場もダイワメジャー産駒で体力のあるアドマイヤマーズに向いていた。これでデビューから全て芝1600mを使って4連勝。今後はひと息入れて皐月賞トライアルから皐月賞を目指すことになりそうだ。

クリノガウディーは1枠1番から内ラチ沿いの4番手につけ、直線で少し外に持ち出してメンバー4位の34.0秒で伸びて0.3秒差の2着。前走東スポ杯2歳Sで大穴馬(12人気)で狙った馬。穴で狙った馬はそのとき来なくても次走激走することが多い。先週はタンザナイトSでエントリーチケット、ディセンバーSでアドマイヤリードが勝っている。クリノガウディーは道中流れが緩んだことで内めを通って前に行った馬が有利な展開になり、1枠1番がかなり有利に働いている。骨太で体力タイプだけにタフな馬場も合っていたのだろう。直線でふらついたり、まだ粗削りだが絶対能力は高い。次走はシンザン記念に向かう予定。

グランアレグリアは前半掛かり気味に2番手につけ、直線入り口で早めにアドマイヤマーズに来られて懸命に食い下がったが、最後に一杯になって0.4秒差の3着。上がりはメンバー8位タイの34.6秒。直線で伸び切れなかったのは、初の右回り、地力タイプに有利な荒れ馬場で前半行きたがり、かつアドマイヤマーズに早めに外から来られて内にもたれたことが影響している。前走馬体が18キロ増えていたが、今回は長距離輸送して6キロ増。調教で攻め切れなかったのか、少し緩い仕上げだった。前走と同様に踏み込みが浅いところが少し気になった。まだ体質が弱く鍛えられないのではないか。今後はトライアルから桜花賞を目指す予定。

ファンタジストは8枠14番スタートから6番手につけ、メンバー2位タイの33.9秒で外から伸びて0.6秒差の4着。距離に少し不安がある馬が外枠から外を回っていい脚を長く使って4着なら悪くない。内枠からロスなく進められれば、もっとやれたのではないか。現時点の完成度が高く、相手なりに堅実に走るタイプ。芝1400mが合うため、ファルコンSで注意したい。

マイネルサーパスはスタートを決めて中団につけたが、徐々に下がって位置取りが悪くなり、最後は内ラチ沿いからメンバー5位タイの34.1秒で追い込んで1.8秒差の10着。内を通って前に行った馬が有利な展開で位置取りが悪くなったことが堪えた。いい脚を長く使えるタイプだが、全く持ち味を発揮できなかった。きんもくせい特別をレコード勝ちしたように能力はある。先頭に立つと止める癖があるため乗り難しいが、小回りの芝1800mが合うため、スプリングSで注意したい。

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