ターコイズS
レース回顧

ミスパンテールは7番手からメンバー5位タイの35.0秒で馬群を割って抜け出しレースを制した。勝ちタイムは1分32秒7。カワキタエンカが逃げて前半3F34.2秒、5F57.0秒の速い流れ。昨年より3キロ重いトップハンデ56キロを背負って2連覇を達成。前2走はパドックでイレ込んでいたが、この日はパドックで落ち着いて周回していた。2度使って上手くガス抜きができた模様。これで芝1600mは[4−1−0−2]、G1を除くと[4−1−0−0]。これまでは緩い流れで好走していたが、前半5F57.0秒の速い流れで勝ったことで死角がひとつ少なくなった。今後もテンションが上がらないかが課題になるが、来年のヴィクトリアマイルに向けてどこまでパフォーマンスを引き上げられるか注目したい。

リバティハイツは好位からメンバー11位の35.4秒でしぶとく伸びて0.1秒差の2着。上がりは遅かったが、好位で上手く立ち回って粘り込んだ。調教診断で3位評価にしたようにひと叩きされ、動き、気配が一変していた。先週の中日新聞杯のショウナンバッハ(12人)に続き、超大穴馬が10人気で激走した。秋に使ってきた馬は疲れが出る時期だけに調教の動き、気配が一変した馬は要注意。速い流れで好位から粘り込んでマイル重賞でやれるメドが立った。今後は馬体が成長してパワーアップできるかどうかがカギになる。

デンコウアンジュは後方2番手から最内を突いてメンバー最速の34.3秒で突っ込んで2着にクビ差の3着。成績にムラがあるが、前走キャピタルSでメンバー最速の32.3秒で追い込んで0.1秒差の6着まで追い上げたように復調していたのだろう。ただし最内を狙った柴田善騎手の一発狙いの騎乗が嵌まった感が強い。これまで重賞で3着以内に入ったときは、12、11、7、4、13人気。芝1600〜1800m重賞で注意したい。

プリモシーンは中団からメンバー8位タイの35.2秒で外から伸びて0.3秒差の8着。4コーナーから直線で外からカイザーバルにマークされてスペースが狭くなり、エンジンの掛かりが遅くなったことが堪えた。関屋記念がプラス10キロ、秋華賞が輸送して6キロ増、そして今回が6キロ増で500キロ。少し重い造りだったことが反応の悪さにつながったか。G1を使った後だけに余裕を残した模様。相馬眼的にまともに走れば勝てるだけの力を持っている。ビュイック騎手は内枠に入ると上手く乗るが、外枠に入るとイマイチの印象。

フローレスマジックは後方からメンバー3位の34.8秒で上がって0.4秒差の11着。それほど負けていないが、緩い流れで前に行って抜け出すのが理想だけに速い流れで後方からのレースでは厳しかった。2連勝してルメール騎手で2番人気に支持されたが、結果的に過剰人気だった。デビューから15戦のうち14戦が1、2番人気。人気になりやすいタイプだけに逆の意味も含めて馬券に上手く利用したい。

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