カペラS
レース回顧

コパノキッキングは出遅れて最後方を進み、3コーナーから大外を回って押し上げ、メンバー最速の34.9秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分10秒2。サイタスリーレッドが逃げて前半3F33.4秒。同日の未勝利、1000万条件が前半3F33.5秒で前残り決着。今開催の中山は高速馬場で前半3F33.4秒は数字ほど速い流れではない。コパノキッキングは直線に向いたときは前とかなり差があったが、ラスト2F12.1−13.0秒とラップが落ちたこともあり差し切った。2位を0.6秒上回る末脚はインパクトがあった。2走前の藤森Sでは不利を受けて後方に下がったが、メンバー最速の34.5秒で差し切っている。3歳馬で斤量が軽いこともあるが、まだ馬体に華奢な部分がある状態でこれだけ走るのだから大したもの。馬体がしっかりとして本格化すれば、ダート短距離G1を勝てるのではないか。ただし今年8戦6勝とかなり使い込んでおり、外国産馬だけに急に走らなくなる可能性がなくもない。前向きさが失われないうちは注目していきたい。今後はひと息入れて根岸Sに向かう予定。距離をこなせば、フェブラリーSに挑戦することになりそうだ。

サイタスリーレッドは押してハナを切って前半3F33.4秒で進み、直線に向いて後続を引き離したが、最後に大外からコパノキッキングに交わされて0.1秒差の2着。ラスト3Fは11.8−12.1−13.0秒でラップが落ちたが、差してくる馬がコパノキッキングしかいなかった。昨年のカペラSは15着。速い流れで飛ばすのは良くないタイプだが、今の中山で前半3F33.4秒はそれほど速くないのだろう。これでダートで逃げたときは[2−1−2−1]。以前は好位からのレースをしていたが、それほど切れる脚がないため、ハナを切って早めに後続を引き離すレースが合っている。次走はジャニュアリーSに向かう予定。

キタサンミカヅキは1枠1番から中団の内につけ、メンバー6位の36.1秒で伸びて0.2秒差の3着。勝ち馬より3キロ、2着馬より2キロ重い58キロを背負っていたことが影響したのか、直線でエンジンが掛かるまで時間が掛かり、そのぶん届かなかった。地方のダートに慣れているだけに今の中山の時計の速いダートもマイナスだった。8歳馬でも今が充実期で安定して走っている。

タテヤマは3枠5番スタートから内ラチ沿いの6番手を進み、メンバー7位タイの36.5秒で伸びて0.2秒差の4着。直線で内からジリジリと伸びて見せ場を作ったが、最後は瞬発力の差が出た。それでも昇級戦、重賞初挑戦だったことを考えると上々の内容。心肺機能が高く、勝負根性があり、混戦に強いタイプ。強い馬と戦ってクラス慣れしてくれば、そのうち勝ち負けに加わってくるのではないか。

ヴェンジェンスは後方からメンバー5位の36.0秒で伸びて0.3秒差の5着。外からしぶとく伸びてきたが、勝ち馬のようにガツンと切れる脚を使えなかった。心肺機能が高いカジノドライヴ産駒。もっと速い流れでタフなレースになった方が力を発揮できるタイプ。3走前の大阪スポーツ杯(阪神ダ1400m)を勝ったときは前半3F33.8秒(重)。ダ1400mでタフなレースになりそうなときは要注意。

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