プロキオンS
レース回顧

マテラスカイはハナを切って前半3F33.5秒のハイペースで飛ばし、メンバー5位の35.6秒で後続を引き離し4馬身差で圧勝した。勝ちタイム1分20秒3はレコード。従来のレコードを1.6秒更新した。1000m通過が56.3秒、1200m通過が1分7秒5で芝並みのタイム。500万条件で1分22秒1が出たように下級条件でも時計が出ており、通常より2秒程度速い高速馬場だった。マテラスカイは外枠からスタートを決めて逃げ争いを制し、自分のリズムで走れたことが大きかった。ラスト3Fは11.6−11.2−12.8秒でラスト1Fのラップが1.6秒落ちている。パドックを見るとまだ能力に馬体が追いついていない印象がある。これでダートで逃げたときは[4−1−0−0]で現在4連勝中。昨年のカペラSは3歳馬ディオスコリダーが優勝。ダート短距離は古馬のレベルが低いのだろう。秋は京都で行われるJBCスプリントが目標になる。

インカンテーションは後方から馬群に突っ込み、メンバー3位の35.4秒で上がって0.7秒差の2着。直線に入ったときはかなり厳しい位置にいたが、三浦騎手が馬群を捌いて持ってきた。初のダ1400m、ハイペースで位置取りが悪くなったが、G1実績馬が地力を示した。ダ1400mが初めての8歳馬が1分21秒0で走って2着に入ったように全く衰えはなさそうだ。これでダ1600m以下の重賞では[1−3−2−1](全て左回り)で安定して走っている。次走はひと息入れて南部杯に向かう予定。

ウインムートは2番手からメンバー9位タイの36.2秒で上がって0.8秒差の3着。逃げたマテラスカイを見ながら進めたが、直線で引き離され、最後はインカンテーションに交わされた。それでもハイペースで飛ばしたことを考えるとよく粘っている。栗東S、天保山Sを連勝したのはダテではない。6〜8月は[4−1−2−1]、10〜12月は[0−0−0−6]で夏場に走るタイプ。次走は9月のテレ玉杯オーバルスプリントに向かう予定。

サクセスエナジーは中団からメンバー6位の35.7秒で伸びて0.8秒差の4着。2着とは0.1秒差。速い持ちタイムがなく、高速決着に不安があったが、乗り難しい1枠1番から58キロを背負って4着に入ったことを評価したい。これで高速決着に対応できるメドは立ったが、本質的には時計の掛かる馬場が合っている。地方交流重賞に出走したら注目したい。今後はひと息入れる予定。

キングズガードは後方からメンバー2位の35.2秒で伸びて0.8秒差の7着。2着とは0.2秒差。昨年のプロキオンSは内から上手く捌いて勝ったが、今年は外を回ったぶん馬券圏外に終わった。昨年より1キロ重い57キロも堪えたか。逃げた馬がレコードで圧勝する超高速馬場で追い込みでは厳しかった。

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