中山記念
レース回顧

ウインブライトは4番手を進み、メンバー4位の34.9秒で前にいた2頭を交わして先頭に立ち、そのまま押し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分47秒6。マルターズアポジーが大逃げして前半3F36.2秒、5F59.2秒。レースのラスト3Fは36.6秒でラップは12.2−11.9−12.5秒。3番手以下は離れており、実質は上がり勝負。隊列が縦長になったことで前に行った馬が流れ込んだ。ウインブライトは好位から抜け出す正攻法のレースで優勝。流れを考えると絶好の位置取りでいい脚を長く使って抜け出した。これで中山芝では[3−2−0−1]、中山芝1800mでは[3−0−0−0]。スプリングSを勝ったコースで重賞3勝目を挙げた。レースを使いながら少しずつパフォーマンスがアップしている。正攻法のレースができるレース巧者のステイゴールド産駒。次走は大阪杯でG1獲りを目指すことになりそうだ。今年の中山記念はレースレベルが高くないことを考慮しておきたい。

アエロリットは離れた2番手からメンバー9位の36.2秒で上がってクビ差の2着。直線で逃げたマルターズアポジーに引き離されたが、最後までしぶとく伸びて頭差先着した。この上がりで2着に粘れたのは、実質上がり勝負で隊列が縦長になったからなのではないか。それでも最後までしぶとく伸びてマルターズアポジーを交わし地力を見せた。これで中山芝は[0−3−0−0]。右回りより左回りの方が走りがスムーズで東京では速い上がりを繰り出している。昨年のNHKマイルCを1分32秒3で勝った馬。今後はヴィクトリアマイルを目標に調整していくことになりそうだ。

マルターズアポジーはハナを切って大逃げし、直線で後続を引き離したが、最後に2頭に交わされてクビ+頭差の3着。上がりはメンバー最下位の36.6秒。前半5F59.2秒とそれほど速い流れではなかったが、後続が控えて隊列が縦長になったことで粘り込むことができた。昨年の小倉大賞典では前半5F57.6秒のハイペースで飛ばして2馬身差で圧勝している。これで芝1800mで56キロ以下なら[2−1−3−1]で右回りなら[1−0−3−0]で3着以内を確保。重賞を3勝しているため、ハンデG3では重ハンデを背負うが、次走はダービー卿CTか。ハンデを考慮して大阪杯という選択もありそうだ。

サクラアンプルールは中団からメンバー4位タイの34.9秒でメンバー4位タイの34.9秒で伸びて0.2秒差の4着。勝ったウインブライトと同じ上がりを繰り出したが、道中の位置取りの差が出た。昨年の中山記念は56キロで2着に入ったが、今年は1〜3着馬より重い57キロを背負っていたこと、前走有馬記念で致命的な不利を受けて惨敗しひと息入れた影響もあったか。今年7歳になったが、今のところ大きな衰えはなさそう。次走は大阪杯でG1獲りを目指すことになりそうだ。

ペルシアンナイトは出遅れて後方を進み、大外からメンバー最速の34.4秒で追い込んで0.3秒差の5着。皐月賞のように内をロスなく回って上がってくる手もあったが、Mデムーロ騎手は大外をブン回してどれくらいの脚が使えるのかを試していた。休み明けでも仕上がりは良かったが、昨秋も富士Sで5着に終わったように叩いた方がいいタイプなのだろう。昨年の皐月賞2着馬で芝2000mまでは守備範囲。次走は大阪杯。今回の5着で人気が下がるようならむしろ狙ってみたい。今年は昨年の皐月賞で上位にきた馬が活躍する年になる。

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