プロキオンS
レース展望

96年に新設されたダート短距離重賞。過去10年で1番人気は[6-2-0-2]で8連対。時期が変更された00年以降は[5-2-0-0]で連対率100%と崩れていない。2番人気は[2-1-0-7]で3連対、3番人気は[1-0-1-8]で1連対のみ。1番人気は堅実だが、2、3番人気は不振。1番人気が連対するため、馬連は荒れても中穴止まり。万馬券はない。最近は勝ちタイムが1分22秒台と早くスピードが問われている。ダ1400Mで1分22秒台の持ち時計がある馬に要注目。3着には7、10、13、12、9、9番人気と人気薄が来ることが多い。3連単はフォーメーションで人気を落としたダート実績馬を3着に絡めたい。

ワイルドワンダーは前走のアンタレスSで重賞初制覇。内枠スタートから馬を前に置いて折り合い、4コーナーで外に出すと直線では弾けるように伸びた。レースのラスト3Fは12.2-12.1-11.9秒と尻上がり。内枠、56キロ、小雨で脚抜きのいい馬場と好走する条件が揃っていた。これまでダ1400mは[3-0-1-0]で今回は2走前に勝ったコーラルSと同じ阪神ダ1400m。条件はいいが、コーラルSより2キロ重い57キロが課題。2連勝と馬は充実してきているが、馬格のない馬でこれまで57キロを背負ったことはない。このあたりがどう出るか。脚抜きのいい馬場は得意だが、極端な高速決着には少し不安がある。

リミットレスビッドはダ1400m[3-0-1-3]で根岸S勝ちがある。前走のさきたま杯は5着に敗れたが、馬体が14キロ減り細くなっていた。今回は中4週で馬体がどこまで回復してくるかが鍵。58キロは有利ではないが地力はある。武豊騎手はダートでリミットレスビッドに騎乗するのは初めてだが、芝では[2-3-1-1]で連対率71.4%。ボードスウィーパーはダ1400m[7-4-2-13]の巧者。阪神ダ1400mは[3-2-2-5]で複勝率58.3%。2走前のコーラルSではワイルドワンダーに0.4秒差の3着に敗れたが、今回はワイルドワンダーが2キロ増に対し、1キロ減の56キロになるのは有利。鞍上は先週の米子Sで直線一気を決めた太宰騎手。

あとは前4走ダートのオープン特別で善戦しているオフィサー、3走前の羅生門Sで7馬身差の圧勝が光るアンクルリーサム、ダート重賞で善戦しているツムジカゼ、長期休養明けもダートのオープン特別2勝の実績があるメイショウサライ、昨年3着のサンライズキングあたりが人気面で続きそう。オフィサーはコーラルSでボードスウィーパーにハナ差の4着がある。重賞では少しパンチ不足の感はあるが、今回乗り替わる川田騎手は先週[1-2-6-8]と復調気配。アンクルリーサムは羅生門Sの勝ちタイム1分22秒8が優秀。休養明け2戦は惨敗で羅生門Sとはメンバーも違うが、スタートを決めて前に行ければしぶとい馬。スムーズなら激走の可能性はある。

ツムジカゼは昨年のギャラクシーSでシーキングザベストにクビ差の2着。3着のボードスウィーパーにはクビ差先着した。直線では前が詰まり追い出しが遅れるロスがあった。今回は骨折明けで仕上がりと高速決着が鍵。メイショウサライはオープン特別2勝のレースぶりから重賞で通用する下地はある。休み明けで後方からの競馬なら展開の助けが欲しい。サンライズキングはダ1400m[3-5-3-4]の巧者。一昨年のプロキオンSは1分22秒3でブルーコンコルドの2着がある。大型馬の休み明けだが、仕上がっていれば侮れない。昨年秋からダート重賞は1600万条件勝ち馬の激走が目立つ。その点でワキノカイザー、ブルーフランカーにも注意。

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