東京優駿
【有力馬診断1】
[10]タニノギムレット
厳しいローテーションを心配したが馬は元気だ。状態面の不安
はないのであとは力を出し切れるかどうかだけだろう。
鞍上は武豊騎手。これ以上望めない騎手が騎乗してきた
のは心強い限りだ。NHKマイルCのレースぶりから東京コースが最
もこの馬のパフォーマンスを発揮できる舞台だろう。歴代のダー
ビー馬と比較してもかなり上位に位置づけられる存在。
力を出し切れば、まず負けることはないだろう。
[9]テレグノシス
NHKマイルCの最終追い切りはとてもいいとは言えなかった
が、それでも当日は馬体がキッチリできていたし、レースでも直線
で物凄い瞬発力を見せ、あらためてこの馬のパフォーマンスの
高さを感じることができた。NHKマイルCの直線はあれだけ切
れたが、まだ手前を変えて遊び遊び走っていたのだから
恐れ入る。中2週で状態面がどうか注目していたが、調教の
動きは明らかに前走以上。やや腹回りが薄くなった感じが
するのでおそらくマイナス体重になるが、力を発揮できる
状態というのは変わらない。馬体の作り、顔つきからも走る
馬のそれを感じさせるし、血統的にも距離延長は魅力。
タニノギムレットを脅かすとすればこの馬だろう。
[8]ノーリーズン
皐月賞で2着に0.3秒差をつけて1分58秒5のレコードで優勝。
15番人気だったが、元々能力の高さを見せていた馬だけに
フロックではないし、驚けない結果だ。この馬のいいところは
心肺面が強いので早いペースになっても踏ん張りが利くとこ
ろ。並みの馬ならバテるが、簡単にはバテずに同じラップを刻め
るところが凄いところだ。ただし、まだ馬体には幼さが残っ
ているし、皐月賞の直線でも手前を変えずに走っていたとこ
ろからも完成度は高くない。距離延長、初コースでどんな競馬
ができるか。恐らく直線で抜け出して粘り込むだろうが、
切れ味のある馬に差される可能性はやはり否定できない。
善戦はあっても勝ち切るまではどうだろう。
[8]シンボリクリスエス
山吹賞でレースぶりが一変し、続く青葉賞でも最内から鋭く
伸びて2着に0.4秒差をつけて楽勝した。1月のセントポーリア賞を
見たときから外国産馬でダービーに出走するのはこの馬と思
っていたがやはり出走してきた。ここにきて急激に力をつけ
てきたが、果たして強いメンバー相手に通用するかどうか。スロー
の上がり勝負なら切れる脚があるので上位争いできるだろう
が、ペースが早くなって力勝負になった場合にどうだろう。
勢いは認めても飛びつけないところがある。
[8]タイガーカフェ
皐月賞は積極的に3番手を進み、直線でもしぶとく粘って2着
を確保。この馬の持ち味である粘り強さをデムーロ騎手が最大限
に発揮させている。今回も前に行ってどれだけ粘れるかという
競馬になるだけに流れ次第になるが、この中間も調教でかなり
負荷をかけてきているように鍛え上げているところは評価し
たい。馬体もだいぶしっかりしてバランスが良くなってきている。
[7+]サスガ
皐月賞は最後方から一気に差を詰めて6着に善戦。かなり緩い仕上
げだったが、力を発揮したあたり徐々に素質が開花してきている。
前に行くと切れる脚が使えないという見方から今回も後方一気に
なるが、前崩れの展開になれば一発があるかもしれない。藤沢厩舎の
中でこの中間の上昇度ではこの馬が1番。馬体張りも素晴らしく、
ここに来ての勢いは怖いものがある。昔のサスガをイメージしていると
痛い目に逢いそうだ。
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