京王杯SC
2025/5/3 東京競馬場 芝1400m

レース展望

過去10年で1番人気は[4−0−0−6]で4連対。過去6年は[4−0−0−2]で勝つか負けるか両極端。関西牡馬は[1−0−0−5]で不振傾向。2番人気は[3−3−3−1]で6連対、3番人気は[1−0−1−8]で1連対。6〜9番人気は4連対、10番人気以下は2連対。過去5年の馬連は14倍、53倍、7倍、27倍、8倍。以前ほど荒れなくなったが、人気馬に人気薄を絡めて中穴を狙うのが妙味。

6番人気以下で連対した6頭のうち3頭に芝1400mの重賞で連対があった。この4頭は前走重賞で2、6、10着。前走重賞で負けた馬が適距離で巻き返す。特に芝1400mで速い持ちタイムがある馬に注意。1〜4枠は[1−3−6−58]、5〜8枠は[9−7−4−67]。1、2枠は[0−0−3−29]で不振。連対馬16頭が9番枠より外に入っていた。必ず9番枠より外が連対。外枠に入った差しタイプに注目。

トウシンマカオはスプリント重賞4勝の実力馬。昨年のスプリンターズSで2着、今年の高松宮記念で4着に入った。芝1400mは[1−1−0−3]で京王杯2歳S2着があり、昨年の京王杯SCは5番手から伸び切れず0.5秒差の6着。今年は他馬より重い58キロ背負う。芝1400mも守備範囲だが、芝1200mより確度が下がる。芝1400m重賞でビッグアーサー産駒は[1−2−0−10]で阪急杯をカンチェンジュンガが優勝。今年の芝重賞で横山武騎手は[0−0−4−15]、3番人気以内では[0−0−1−3]。

ママコチャは23年のスプリンターズS勝ち馬。今年はオーシャンSを勝ち、高松宮記念で3着に入った。芝1400mは[3−0−1−3]で安土城S(54キロ)を4番手から抜け出して1分19秒0の好タイムで3馬身差で圧勝している。牝馬が56キロを背負うが、背負い慣れている。過去10年で牝馬は[1−2−0−21]、2番人気以内なら[1−1−0−0]で22年に1番人気のメイケイエールが優勝。ただし56キロを背負った牝馬は出走がない。過去10年で川田騎手は[1−1−0−4]。勝ってインタビューが理想か。

過去2年の京王杯SC1、2着のレッドモンレーヴ、洛陽S勝ち馬ロジリオン、リゲルS勝ち馬シャドウフューリー、阪急杯勝ち馬カンチェンジュンガ、2着馬アサカラキング、キーンランドC3着馬オオバンブルマイ、朱鷺S勝ち馬バルサムノート、湘南S勝ち馬ハクサンバードなど伏兵は数多い。レッドモンレーヴは23年の京王杯SCを2位の32.6秒で差し切り1分20秒3で優勝。昨年は最速の32.2秒で追い込んでウインマーベルにハナ差の2着。過去2年は大外から追い込んだが、テン乗りのディー騎手で新味を出すか。

ロジリオンは洛陽Sを勝ち、ダービー卿CTで2番人気に支持されたが、大外枠から外を回って0.4秒差の9着。芝1400mは[2−1−0−3]でクロッカスS1着、京王杯SC2着がある。2、3歳時は芝1600mより芝1400mの方が得意だった。3戦連続で松山騎手が騎乗する。カンチェンジュンガは阪急杯を大外から最速の34.0秒で差し切り1分21秒7で重賞初制覇。前走高松宮記念は武豊騎手が騎乗し、後方のまま見せ場なく10着。近親のワイドラトゥールは愛知杯を1分20秒2で優勝。幸騎手に戻って一変するか。


調教診断

★トウシンマカオ
南Wで2頭併せで馬なりのまま先着。手応えが良く、ラスト11.7秒で楽々と先着。1週前に南Wで2頭併せで相手を突き放した。走りに余裕がある。デキは安定。

★カンチェンジュンガ
栗坂で馬なり調教。気合乗りが良く、しっかりとした脚捌きで最後まで集中して走っていた。1週前に栗坂でジンセイと併せて併入。前走惨敗も叩き3戦目で若干良化。

★ママコチャ
栗坂で馬なり調教。力みがなくスムーズな走りで余力十分。1週前に栗CWで一杯に追って好タイムをマーク。G1後の中4週になるが、この時期走るタイプでデキはある。

★レッドモンレーヴ
南Wで2頭併せで馬なりのまま併入。余力十分にラスト11.6秒。1週前に3頭併せで馬なりのまま併入。しなやかなフットワークで動いている。近走不振もデキはある。

★ロジリオン
南Wで2頭併せで馬なりのまま併入。派手さはないが、しっかりとした脚捌きでラスト11.9秒。1週前に南Wで3頭併せで馬なりのまま併入。前走9着もデキ落ちなし。

次点(上位5頭に入らなかった馬)
☆シャドウフューリー


レース回顧

2025年 5月 3日(祝) 2回東京3日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第70回京王杯スプリングカップ
4歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(指定)  芝 1400m   12頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 7  9  トウシンマカオ     牡 6 横山武史  58  1.18.3 32.6  2 486 (美)高柳瑞樹
2 3  3  ママコチャ         牝 6 川田将雅  56  1.18.5 33.1  1 492 (栗)池江泰寿
3 4  4  ロジリオン         牡 4 松山弘平  57  1.18.7 32.7  3 496 (美)古賀慎明
4 7 10  レッドモンレーヴ   牡 6 ディー    57  1.18.9 32.4  4 524 (美)蛯名正義
5 1  1  シャドウフューリー 牡 5 戸崎圭太  57  1.19.1 33.2  6 486 (栗)杉山晴紀
6 8 11  トゥラヴェスーラ   牡10 三浦皇成  57  1.19.1 32.6 10 482 (栗)高橋康之
7 8 12  カンチェンジュンガ 牡 5 幸英明    57  1.19.2 33.0  7 484 (栗)庄野靖志
8 5  6  バルサムノート     牡 5 松岡正海  57  1.19.3 34.1  9 514 (栗)高野友和
9 5  5  アサカラキング     牡 5 横山和生  57  1.19.4 34.3  5 530 (美)斎藤誠
10 2  2  カルロヴェローチェ セ 5 M.デム  57  1.19.4 34.0 12 508 (栗)須貝尚介
11 6  8  スズハローム       牡 5 菅原明良  57  1.19.8 33.5 11 454 (栗)牧田和弥
12 6  7  オオバンブルマイ   牡 5 津村明秀  57  1.19.8 33.4  8 462 (栗)吉村圭司
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LAP :12.2-10.7-11.0-11.2-11.0-11.1-11.1
通過:33.9-45.1-56.1-67.2  上り:66.1-55.4-44.4-33.2  平均:1F:11.19 / 3F:33.56
単勝   9 \410 
複勝   9 \150 / 3 \130 / 4 \170 
枠連   3-7 \370 (1) 
馬連   03-09 \640 (1) 
ワイド 03-09 \260 (1)/ 04-09 \460 (4)/ 03-04 \340 (2) 
馬単   09-03 \1230 (2) 
3連複 03-04-09 \1220 (1/220) 
3連単 09-03-04 \5360 (3/1320) 

トウシンマカオは5番手からメンバー2位の32.6秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイム1分18秒3はレコード。タワーオブロンドンが京王杯SCで出した1分19秒4を1.1秒更新した。アサカラキングが逃げて前半3F33.9秒、5F56.1秒。上がり33.2秒、ラップは11.0−11.1−11.1秒。1200m通過は1分7秒2。高速馬場でスピードと上がりの速さが問われるレースになった。

トウシンマカオは前走高松宮記念で捌くのに苦労して4着に終わったが、今回はスムーズなレースで差し切って大きくパフォーマンスを引き上げた。昨年秋から地力が強化され、G1で勝ち負けできるレベルに到達している。今後は休養して秋はセントウルSからスプリンターズSに向かう予定。今年の芝重賞で横山武騎手は[1−0−4−15]。この日は9、10、11Rの特別レースを3連勝。ようやく吹っ切れたか。

ママコチャは4番手からメンバー6位の33.1秒で上がって0.2秒差の2着。直線で外から来たトウシンマカオに食らいついたが、最後は切れ負けした。トウシンマカオに1分18秒3のレコードで走られては相手を褒めるしかない。これで今年はオーシャンS1着、高松宮記念3着、京王杯SC2着。一時期の不振を脱して安定して走っている。今後は休養して秋のスプリンターズSを目指す予定。

ロジリオンは6、7番手からメンバー4位の32.7秒で上がって0.4秒差の3着。前走ダービー卿CTは不利な大外枠とトップハンデ58.5キロが影響して9着に終わったが、得意の芝1400m、57キロで巻き返した。これで重賞では[0−1−4−3]で4回目の3着。G2、G3で相手なりに堅実に走っている。

レッドモンレーヴは最後方からメンバー最速の32.4秒で上がって0.6秒差の4着。12頭の少頭数でも流れが速くなって隊列が縦長になったことが堪えた。京王杯SCでは32.6秒(2位)、32.2秒(1位)、32.4秒(1位)で3年連続で32秒台で上がっている。6歳でも衰えはなく、条件が揃えば激走がある。



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